エラチャン(絵描き)

11歳まで暮らしていた街を、12年ぶりに訪れた時のこと。
昔住んでいた団地に足を踏み入れ、驚いた。
全てが少し小さな比率で作られた空間に迷い込んでしまったかのような、おかしな感覚だった。
あの頃の私にとって世界の全てだったこの場所は、とても小さな世界だったのだ。
この中でたくさん転んで泣いて、生きていたのだと思うと、なんだか愛しいことかもしれないと、帰りの新幹線の中でぼんやり考えた。

すごく専門的な分野の絵を描いているスペシャリスト・エラチャン。
今回のアルバムでドラムを叩いてくれたクラカズ君とも共通の知人だったので思い切って執筆をご依頼してみた。
快く引き受けてくれてありがとう。
僕も数年前、短い期間だが幼少期を過ごした京都の団地に訪れた時、
全く同じような感覚に陥った。
あんなに空に近いと思ってた木登りの木が、
手を伸ばせばてっぺんに届いてしまうほど小さかったなんて。
身体が大きくなっても、やがて年を取って身体が縮んでしまっても
私の世界を旅する"心"だけは、いつもやわらかくて愛おしい。
そう在りたいなぁ。

個展楽しみにしてます‼︎
Ryuji

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