人見甲子郎(茅ヶ崎の友だち)

「地球と地球がぶつかっちゃうくらい、ママのことすき」
ママの事どのくらい好きか、息子達と競い合ってる時の、長男の一言。
完敗。愛人探そっと。

「また働こうぜ」
弱ってる仲間に、みんなで酒をさんざん奢った。
財布を空にした帰り道、ある奴がニヤリ顔で言った。

「夢見る頃を過ぎ去っても、空はいつでもあの日のまま」
ずっと後悔してる過去がある。
「俺もそうだよ」とりゅーちゃんに言われた気がした。

言葉がいつもの日常を、新たな日常にしてきやがる。

僕にとっての旅は、そんな感じ。

甲ちゃんへの信頼は厚い。
僕にとって特別な友人。
山のような気持ちで心を大きくして会いに行くと、話しているうちにその山はみるみる小さくなって元あった原っぱになって、そのうち海のような心に包まれて帰されちゃう。
はたまた、海の底から微かな地上の光を見つめるような気持ちで密やかに会いに行くと、話しているうちにどんどん太陽を浴びたくなってずんずん歩きながら別れ際は一緒に山の上から星空を見上げて「またね」なんて話してる。
彼の暮らす茅ヶ崎には、海だけじゃなくて山もある。
僕はそこに行くまでそのことを知らなかった。
リアルはいつも日常に生きている。
甲ちゃん、こちらは元気にやってるよ。
海も山も見えない場所だから、海と山が恋しいよ。
会いに行くね。
Ryuji

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