織田智朗(aoiro)
「 旅 」
忙しなく過ぎてゆく日々の真ん中。
生き甲斐という感情をどこかに置き忘れて心が奥深くまで沈んでしまう時、僕は決まり文句のように「遠くへ行きたい」と言う。
行きたい場所すら定まっていないのに。
それは全てを投げ出したい為に、吐いたセリフだったんだと今は思える。
既に僕は旅の中にいたのだ。
この星に産まれついたその日から、旅は始まっていたのだ。
過去も現在も、道に迷い彷徨いながら自分なりの"生き甲斐"を探して。
織田くんとは新潟・糸魚川の塩の道コンサートで出会った。
糸魚川出身の池田拓真くん(素敵なギタリストだ→https://www.ikedatakuma.wixsite.com/website)とともに誠実なライブを届けていた。
歌い始めた瞬間に脳内へ「田園風景」が広がる。
『持っている声』だけが成し得るそのechoが、ただでさえ雄大な糸魚川の空に響いてむしろ世界が小さくすぐそばに感じた。
大きければいいってもんじゃない、心の形にちょうどリンクする
弱い心を隠さない強さで守ってくれる小さな灯火を
彼の声は持っているから。
Ryuji