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ラブソングス

ホタルライトヒルズバンドの新曲『ラブソングス』リリースから1週間が経ちました。
配信やMVでお聴きいただいた皆さま、ありがとうございます。

NHKみんなのうた『金魚のジョン』の初回放送期間終了と共に公開となったこの曲。
来年2021年のバンド結成10周年イヤー突入を前に、我々からの決意表明として伝えたい"今"を音にしました。
一時は完成から遠ざかったこの曲、
無事にリリースすることが出来て嬉しいです。

振り返ると昨年夏に原案が生まれ、"ラブソングヒストリー(仮)"なる鼻歌がボイスメモに残っていました。
確かあの頃はNetflixで様々な動物たちのドキュメンタリーを見あさっていた頃。
マグマのように生命を燃やす刹那な姿を見ていると、自分を筆頭に愚かな人間よ…嗚呼…なんて思うわけです。
地球上、こんなに肌の色も言語も生活様式も違う様々な人間たちが暮らしているのに、『愛する』っていう行為の教科書なきスタンダードさに改めてハッとさせられ。
我々ひとりひとりが、ある意味愛によって歌い継がれてきた命なんだなと思った時の
じんわりと素朴でありのままな感動、そして当たり前じゃないよなこの毎日は、という自戒を閉じ込めたかった。
こんな気持ちが出発点です。

実は2019年末〜2020年初頭の3作連続リリース配信シングル・3作目に発表を予定していたこの曲。
何度となくスタジオでもバンドセッションを繰り返していましたが、中々芯を捉えることが出来ず。ギリギリまで粘りましたが結局白紙に計画を戻し、タイトなスケジュールの中 何とか生み出したのが『ダンデライオンの夜に』
結果的にこの瞬発力が功を奏したのか、ダンデライオンの夜には好ダウンロード数を叩き出し、
逆境をうまく力に変えることが出来ました。

時は流れ、再びチャンスが訪れた今夏『金魚のジョン』のレコーディングセッションにて。
このタイミングで2曲の録音を行えることが決まり、以前noteでも紹介させていただいたアレンジャー中村僚さんと再び"ラブソングヒストリー(仮)"に向き合いました。

個人的に最も高揚感を欲していたサビのセクションが、当初は今ひとつ盛り上がりに欠ける仕上がりでした。
力強さはあるものの、インパクト重視に傾倒してしまい、肝心のエネルギーが感じられない。
はやい話が、どうもグッと来ない。
これは何より重大なことです。
中村さんがおおらかな物語をそこに加え、より小節も長く、余白のあるコード展開を提案してくださいました。
改めて環境を整えトライした制作時間の中で、

ドレミファ空 しあわせは
たまらず歌い出した ラブソング

という言葉がメロディと共に巡ってきた。

自分の中の決着がついた瞬間でした。

歌おうとして歌うラブソングではない、
ホタバンが今歌っているのは、
どうしようもなく溢れ出てきてしまった
感謝のラブソングだと。

肩の力が抜けて、歌の主体性がガラッと変わってからのスタジオセッションやレコーディングは貴重な体験でした。
歌っていると自ずとメンバーやスタッフたちへの感謝が湧き上がってきて、みんなの家族や故郷の景色や、そんなことを思い浮かべてちょっと泣けてくるような切なさも込み上げてきました。
曲の真ん中に一本の柱が通った、
そんな感覚に成ったことを思い出します。

こういう歌はやはりライブで歌って共有してこそ、どんどん生き生きとしてくるものです。
焦らずその日をゆっくり待ちたいと思っています。


ミュージックビデオも今までにないアプローチでお楽しみいただけたかなと思います。
映像監督を勤めてくださった長沼良さんは、過去に飛行船ミミのMVを手がけてくださった方で、ご一緒するのは2作目となります。

ビデオではこの曲を『ラブソング』では無く、『ラブソングス』と複数形で名付けたポイントについて深く掘り下げ表現をしています。
それぞれのメンバーが独立したカットでの撮影を行いながら(ウォーキングマシンに慣れるのが大変でした笑)、それぞれの歩みを同じ道の上で進める様を打ち出しました。それぞれのメンバーカラーに咲く花も、それぞれにキャラクターを感じるポージングも、すべて多様性の中にある共同体としての表現です。
それぞれがそれぞれであることを大切にしようときたバンド。
意見が一致しない時も、決して否定することを否定することなく、『ホタバンらしく』なるまで常に時間をかけてここまでやり続けて来れました。
それぞれの違いを認め合うこと、
そしてその違いの中で交わりあったり混ざりあったりすることを楽しめること。
10年やってきたバンドだからこそ辿り着けたアンサーを、
僕たちなりに込めたタイトルが今回の
『ラブソングス』です。

何かしらのタイミングでこのバンドに出逢ってくださり、
興味を持って音を生活の中に加えてくださったり、実際に演奏を聴きに足を運んでくださったり、ひとりひとりの応援やサポートが"ラブソング"として確実に僕たちに届き共鳴し、それがエンジンとなって、ここまでやって来れたんだと思います。
未だ安心を許さぬ世の中の状況が続いていますが、2021年、
ホタルライトヒルズバンドらしいメモリアルを刻めるように一歩一歩あゆみを進めて行きます。
どうか、無理なきスタンスで、
我々からの感謝の発信をお受け取りいただければ幸いです。

まずは、12月23日夜20時から行われるYouTube生配信にての発表を
どうぞお楽しみに。

週明けからうんと冷え込むようなので、
お互い体調には気をつけて過ごしましょう。

Music Video
youtu.be/CXWv4e3BYOM

デジタルシングルURL
song.link/jp/i/1540923978

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