第28回 言葉の力塾

2月の「言葉の力塾」で皆さんから様々なお話を聞けて、感想や意見を共有できて、本当にありがとうございました。自分の気になる言葉や好きな本の文体を持ち寄って共有する会で、今回も楽しく心が豊かになったような気がしました。今回は、8名の方が参加されました。

紹介された内容は、①ポーランドの小説家オルガ・トカルチュクの「文学(語り)」とフィリップ・フェルヘイエンの代表作の紀行文学逃亡派「アキレス腱」②生成的とは③女子大生が100日連続で生成AIで100本のプログラムを書いたらどうなったか?④「コミュニティを作るには」でした。

① ポーランドの小説家オルガ・トカルチュクは「文学(語り)」について、4人称の語り手を期待していると述べています。それは全知の語り手であり、見えないものを見ることができ、他者への「やさしさ」を備えているとのこと。4人称の語り手が断片的で混乱した現代をつながりのある一つの全体に変えてくれるそうです。このことを意識していきたいです。また、代表作の紀行文学逃亡派「アキレス腱」は、私たちの身体の中に全世界や神話が隠されているかもしれないという新しい発想が興味深かったです。

②「生成的とは」については、生成的な対話を通じて自分なりの新しい発見や気づきが得られることがわかりました。そのためには、話し合いの交通整理を行い、参加者同士の対話を促進し、参加者が主役になれるようにファシリテーターが誘導することが重要であることがわかりました。

③「女子大生が100日連続で生成AIで100本のプログラムを書いたらどうなったか?」では、チャットGPTを使いこなすことでプログラマーなみのことができることがわかりました。また、プログラマーの三大美徳として怠惰、短気、高慢が重要であり、効率的で高い意識を持つことが理解できました。

④「コミュニティを作るには」では、カナダ・トロントの移民向けの英語教室のドアに貼られていたポスターの詩が紹介されました。その詩を読んで癒されました。特に良かった詩は「新しいことから学ぼう、不愉快なことから学ぼう、小鳥のさえずりに耳を傾けよう」です。心にゆとりがないと実践できないかもしれませんが、これを実践してコミュニティ作りを行い、他の人とのつながりを大切にして心を豊かにしていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?