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ヨット大航海 水平線のあっち側 その3

念願の小笠原に到達し島に2日間ほど滞在しました。
その様子は別の記事にしたいと思います。

さてさてヨットで小笠原諸島の父島に到達しましたが、来たという事は帰らなければなりません。

2日間のんびりと過ごして、
クルー全員すっかり元気になりました。

帰路も長旅になりますし時間が読めないので急いで出てもあまり意味がないので昼の12時までのんびり過ごしてからの出発にしました。

丁度入港していた小笠原丸を見ながら出航。

小笠原丸デカいなー
いきなり水平線

出発しましたが、いきなり水平線です。
当たり前ですが変わり映えがしません。

海はとても穏やか緩〜くウネリが入って揺籠みたな感じです。
体も慣れていて帰路は酔わなかったです。

出発しました♪


GPSでは豊後水道沖まで606マイルとなります。
約1100kmくらい先が長いですね。

書く前に言っておくと帰路は特に書く事ないんですよね笑
海もずっと穏やかで水平線と空だけですからね。

鳥だけが友達

波に揺られて毎日毎日特にする事がありません笑
5人で乗っていますが話す事が無限にある訳でもなく日陰を探して昼寝をするか、
かき氷を作ってみたり、お茶を飲みながら少し談笑したり。
正直言ってあまり記憶に残らない時間が多かったですね笑

凪であれば無駄に手間のかかった夕飯を作ったり

ただ太平洋のど真ん中。
船に揺られて
朝が来て夜が来て
星空がたまに綺麗で

そういえば、
「何億年も変わらない地球を見てみたい」
とずっと思っていたんです。

普段の生活圏にいると絶対に視界のどこかに人工物が目に入ると思います。
高台に出て街の景色を見ても
「ここも何億年も前は森林だったのかな?」
とか、
山に行っても何か人工物が目に入ると深い渓谷の中に何もなかった頃の姿を想像して追いかけていました。

今回なんにもない太平洋のど真ん中でふと思ったんですね。
「あ、これが地球なんだ。」と
きっとずっと昔の船乗りも、
紀元前に大航海していた僕達の祖先も、
きっとこんな景色の中にいたんだ。

そして僕達はこうやって生きて来たんだな。
と思いました。

ヨットで太平洋を渡って小笠原諸島に行くのはヨットマンの憧れではありますが、
正直な事を言ってしまうと目的なんてないんですね。
「ただヨットで行ってみたい」
ただそれだけです。
観光でもないし仕事でもない。
究極的に言えば、なんの為でもないんですね。

どうでしたか?と聞かれると。

水平線のあっち側に何があったんだろう?
と考えました。

強いて言えば何もないけど、
何もなく目的もなく
ただ僕達人類は今まではそうやって生きてきた一面があるんだなと思った。

何故かそういう風に思いました。

現代において、
何もない所に行く事ってめったにないと思います。
何もない事が珍しくなってしまったと思います。
そういう意味では冒険かもしれません。

景色はずっと一緒、雲はすっかり夏雲
夕日と朝日はカレンダー代わり
太平洋では3日も船とすれ違うことすらないけど、
日本が近づくと急に船が増える
遠くから島が来た様に感じるデッカいタンカー

さて航海の話に戻ると
結局5泊6日で高知県の土佐清水港に到着しました。
帰りは黒潮が強く時間がかかりましたがかなり順調だったと思います。

本当に長い長い道のりでした。
バッテンは往復の途中の睡眠中に頭が当たって落水ボタン押しちゃったヤツですね。
みんな頑張りました。


大荒れドッカン!大冒険!みたいなパンチの効いた話はできません笑
すみません笑

ふわっとした文章になってしましたが、
コレはコレでヨット旅の一面かなと思います。

土佐清水まで帰りましたが僕達の航海はまだまだ続きがあります。

その4も乞うご期待!

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