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Album ラストチューン「Goodbye」

 さて頑張って書いてきましたが、アルバム収録曲については最後の記事、ラストチューンの「Goodbye」についてです。曲のコンセプトはシンプル。

「キャッチーなミドルテンポのエイトビートロックをやりたい!!」でした。

キャッチーかどうかは皆さんの判断にお任せしますが、理想的なテンポの8beat曲に仕上がったと思います。思い返すとAセクションの進行とコーラスセクションのメロディライン、コード進行は一気に出来上がったように思います。この曲もあっという間に組み上がった曲です。AセクションのF#m7の雰囲気がコーラスでは平行調のAメージャーの下降ラインへと変化して行く形で、最後にBセクションで橋渡しを作りました。

 なんと言っても曲調がアメリカンロックの王道な雰囲気ですから、自ずと脳内で繋げ方が決まってきちゃうのかな、と。。反射的にと言いますか。

Giant「Hold Back The Night」、Toto「Isolation」、

Steve Vai「I Would Love To」、浜田麻里「Love Ain't Easy」、

Shania Twain「When」、Maxus「The Higher You Rise」、

Van Halen、Winger、NIGHT RANGER、JOURNEY .....

挙げればキリが無いですが、こういった世界観ですね。ニヤニヤしてきた方も多いのではないでしょうか?

 アルバムを通して自問した箇所と言いますか、ひとつだけ欠けそうになっていた部分が「ロックンロールしているか?」という部分だったのですが、結果的に「Goodbye」はこの部分を背負う大事な曲になりました。ただそれは8beatだから、とか、ソロで速弾きしている、とかそういった部分では無く(抽象的な表現になってしまいますが、)マインドの部分で「振り切れてる」か、みたいな所だと思います。もちろん曲調もありますが、順序としては「ロックしたい!」という内面の爆発を体現するには最適なフォーマットだから、という順序によるものだと思っています。

 ロックかロックじゃないかの違い、という議論は僕も仲間達と沢山してきましたが、説明できる答えは未だ出ません。笑

とても主観的でワガママな言い方ですが、ロックを感じるか感じないか、は僕の場合一瞬で決まってしまいます。そこに何か毒があって、主張があって、、ただし破綻しないバランスで音楽として成り立っている、、と言いますか。直感的に感じることができるものです。

例えば先日亡くなった僕のヒーロー、Eddie Van Halenはもう全身からロックが溢れている人でした。Eddieのギターは鳴った瞬間にもう120%ロックンロールしています。ライトハンド云々以前の問題です。彼のマインドがロックそのものなのかもしれません。「何にも縛られない、誰にも似てない新しい音を出したい!」というマインドです。例えばそれはギターじゃなくても、「Why Can't This Be Love」のOberheimのシンセサイザーのイントロでもう既にロックンロールを感じてしまうのです。

そういう意味ではもちろんThe Beatles、The Rolling Stonesは最古のRockと言えますね。決して大衆に迎合した結果のサウンドではなく、バンドサウンドの可能性と自分たちの興味を真っ直ぐに追求していった結果の作品たちは間違いなくRockと言えるのでは無いでしょうか。

 またしても大きく脱線してしまいましたが、果たして僕のギターから皆さんがロックンロールを感じて頂けると良いのですが、、そんなギターの内訳です。

メインのMelodyはFender Staratocaster Shin's Music Active Mod. とCAE 3+のLead Channelの組み合わせ。

Rythm Guitar は右chのDelayの掛かったCrunchがサンバーストの1998年製Suhr Classic。(写真参照)

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左chのCleanはMelodyと同じ、Fender Staratocaster Shin's Music Active Mod.

 1番終わりとソロ前に来るディストーションのVampはGibson Les Paul (Custom Shop 1959)とMaxon SD-9、3+の2Channelの組み合わせ。

その上で弾いているWahでのSoloはOlympic WhiteのSuhr Classicです。CrybabyをDumbloid Specialに繋げて歪ませています。この記事のタイトル写真に写っているストラトがそれですが、Maple指板らしいカラッとしたトーンで、音がとても抜けてきます。上に書いたサンバーストのClassicはV60が搭載されていますが、白い方はV60 Low Peakが載っています。どちらも良い音ですが、Low Peakの方がやはり少し丸いトーンですね。

  Soloは長いGuitar Soloで掛け合いの形になりましたが、これらは全てリアにHumbuckerが載っているBlackのSuhr Classicで弾いています。Humbuckerは70年代のGibson T-Topを載せています。とても乾いたToneです。Soloを通して全てTS-10で少しブーストして3+のLead Chに繋げています。余計なローが削られてスッキリしたサウンドになるからです。そしてSolo最後のタッピングは半分ジョークです!笑

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 大事な点を少し書きますと、MelodyもSoloもそうなんですが、そんなには歪んでいないです。3+で言うと、Ch2もCh3も、GAINは13時くらいです。もちろん好みの問題もありますが、あまり潰れすぎてる音が好きじゃ無いと言うのと、輪郭がどんどんボヤけて来るので、「Goodbye」のようにギターを沢山重ねているような曲調ではかえって歪み量は少なめにしたほうが一つ一つが分離して聞こえてきます。

最近の高級なシミュレーターを使ったサウンドもとても良いですが、皆さんヘヴィにしようと歪ませすぎて、かえってヘヴィになってない、という逆転現象を聴くことが度々あります。歪み量には細心の注意が必要ですね!

 そして曲のノリの根幹を実はアコースティックギターのストロークが支えているのですが、こちらもMartin D-18をダブルで弾いています。AKG414 EBを少しオフマイク気味に「じゃらーん」と鳴らして、1176で少しだけピークを叩いています。こういったAGはいつもDean Parksのイメージで弾いています。そう、Steely Danの「Deacon Blues」のAGのイメージです。笑

カウボーイハットで少しルーズに弾いているイメージなんですが、この場合、ダブルではあまり左右ピッタリに弾きすぎず、わざと少しランダムに弾いています。広がり感は減りますが、曲のノリにはこういった工夫が必要なのです。

 書き忘れてましたが、タイトルが曲調に反して、なぜ「Goodbye」なのか。。新しい出発、過去の色々な煩わしいものを置いて新天地に向けて車を走らせてるイメージでこのタイトルをつけました。前向きな「Goodbye」です。

 リズムセクションはこちらも矢吹さんと道太郎さん。この曲こそお二人にぴったりだと思ってましたが、やはりこれ以上ないくらいのグルーヴを表現してくれました。矢吹さんはタイトにダイナミックに、そして相変わらずとてもレイドバックしたバックビートを。ギターは8分で刻んでいませんのでBassが鍵となってきますが、道太郎さんはイーブンの8ビートを一手に引き受けてくれました。コントロールルームで聴いている時点でとても気持ちの良いコンビネーションでした。ワンテイクめで出来上がってましたので、この曲は2テイクしか録っていないです。素晴らしいのひと言です。

録音はFreedom Studio InfinityのC studioで森田良紀さんの録音です。

道太郎さんのギアは

DIがTDC BASS D.I

Bassが Tino Tedesco 5/21

矢吹さんのDrumsは

バスドラ22”(オーク)
タムタム12"(オーク)
フロアタム14”& 16”(オーク)
スネア14”(カッパー)

全てYAMAHA、となります。

 MixとMasteringはこちらも森田良紀さん。たくさんのギターを上手くまとめて頂いて、グッとタイトな仕上がりにしてくれました。他の曲たちより分かりやすいのでやるべき事は決まっている感じで、ささっとまとめていただきました。また相変わらずローエンドの出し方がとても上手で、適度なヘヴィさを出したミックスにして頂けました。

 さてさてさて、ここまで全曲分の本人解説を書いてきましたが、皆さんがそれぞれの曲をどんな聴き方をしてくれているのか興味があります。またライブなどでお会いした時にでも感想を伺えれば嬉しいです。そしてまだ詳細は決まっていないのですが、年末年始頃に「The Shade of life」のリリース記念ライブを少しできたらと計画しております。近日中に発表できると思いますので、SNSなどチェックして頂けたら嬉しいです!

 アルバム収録曲に関しての記事はここまでですが、これからもGuitarにまつわることを少しずつ書いていきたいと思いますので、引き続きお付き合い下さればと思います!!

 See ya !








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