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ラス回避特化の考え方

雀魂や天鳳の段位戦はラスに重いペナルティが設定されている為、ラス回避に特化した打ち方をすることが効率良くポイントを増やすコツです。

しかし、ラス回避という言葉は良く聞くけれど実際に何をすれば良いかイマイチ分からないという方も多いと思います。


玉南772戦の私の順位率です。
真の強者はもっとトップ率や連対率が高いままラス率も低いのですが、私にはそこまでの雀力はないのでラス回避特化の打ち方で玉南を乗り切りました。


この記事では、私がラス回避特化の打ち方をするときにどのように考えていたかを解説します。

段位戦にてポイントがなかなか増えず伸び悩んでいる方に対して、何かしらのヒントとなれば幸いです。





まず前提として重要なのは

ラス回避特化の打ち方は局収支で損をする

ということです。

ラス回避特化の選択が一番局収支期待値が高いのであれば、ラス回避とか関係なくそう打てば良いだけです。

つまりラス回避特化の選択をするということは、本来もっと局収支が得である選択があるにも関わらずそれよりも損な選択をして、その代わりにラス率を下げようということです。

これを忘れて常にラス回避のことばかり考えていると、ただただ損を積み上げていくだけの人になってしまうので絶対に押さえておきたいポイントです。


では、どういう場面でラス回避を考えればよいのでしょうか。

それはオーラス・ラス前等の着順が確定する瞬間に近い場面です。

オーラスの結果というのは最終順位に直結するもので、オーラスから離れるほど影響度は下がっていき東1局が一番影響が少なくなります。

順位への影響度の大きいオーラス、ラス前の選択でこそラス回避特化が効果を発揮します。

逆に影響度の低い東場ではそこまで大きな効果は期待できません。

効果の低い場面ではラス回避のことはあまり考えず、普通に打つことを私はオススメします。


例えば仮に半荘で全10局あるとします。
10局全てラス回避特化で打つと10局全てで局収支で損をする可能性があります。

1局ごとの損は僅かでも10局も積み上げれば無視できないものになるでしょう。

損をするということは当然それだけラスが近づくことになります。

ラス回避に特化した打ち方を徹底した結果、それによって積み上げた損によってラスが近づいてしまっては本末転倒。
何が何やら分からないですね。

ですから、ラス回避特化は効果の高いオーラスやラス前に強く意識すれば良いというのが私の考えです。




では具体的にどのように打てば良いのでしょうか。

最も効果が期待できるオーラスについて考えてみます。

オーラス突入時の順位と最終順位は相関性が高いのですが、同じオーラス突入時の順位でも更に細かく場合分けすることができます。

例えばオーラス突入時の順位が1位の場合、オーラスの結果によって現実的に起こり得る最終順位のパターンを点数状況別に分けると

①1位濃厚
②1位か2位
③1〜3位
④1〜4位

の4パターンの状況があります。

このうち①〜③はほぼラスにならないという状況なのでラス回避特化は必要ありません。

④のパターンのみラスに落ちることがあるので、そういった場面でラスになり得る行動を極力避けるように打つのがラス回避特化の打ち方ということです。

例えばラス目に放銃した場合にのみラスになる可能性があるのであれば、そのラス目への放銃だけは絶対に避けるように打ちます。

誰に放銃してもラスまで落ちるような接戦であれば、放銃自体を絶対にしないように打つことになります。


つまりラス回避特化の打ち方をする為には、その局がどういう結果で終わると自分がラスになるのかの条件を把握することが不可欠となります。


次に、オーラス突入時の順位が2位のときを場合分けしてみましょう。

①1位か2位
②2位濃厚
③1位〜3位
④2位か3位
⑤1位〜4位
⑥2位〜4位

1位のときと違うのは着アップがあることですね。

ちなみに現実的な順位変動の条件として基本は満貫ベースで考えると良いと思います。

例えば、誰に満貫放銃してもラスにはならず満貫ツモで1位になるという状況なら③に該当します。


ここまでで記載したオーラス突入時の順位が1位もしくは2位のときの最大の特徴は、放銃なしでラスまで落ちる可能性が少ないということです。

対して3位もしくは4位でオーラスに突入した場合は放銃なしでラスになるパターンが圧倒的に増えるので、オーラスを2位以上で迎えるというのもラス率を減らす一つのポイントとなります。


オーラス突入時の順位が3位、4位のときも同様に場合分けをして考えるのですがやることはここまでと同じなので割愛します。


オーラスのポイントをまとめると

・現在順位の中で場合分けしてどのパターンなのか把握をする
・パターンの中に4位が含まれる場合、どうなると4位になるのか細かく確認する
・それらの条件の発生率を極力下げることを最優先にして選択する

というのがラス回避特化の考え方になります。

ちなみにパターンに4位が含まれない場合は、平均順位が良くなるように自然に打てば問題ありません。

先に述べた様にラス回避特化の打ち方は局単位では損な打ち方なのですから、パターンに4位が含まれないというのはラス回避の点ではもちろん、平均順位という点でも有利になります。
(ラス回避の為の損な打ち方をしなくて済む)




ここからはラス前やそれ以前について考えます。

ラス前に考えることは2つです。

・オーラスを一つでも上の順位で迎える
・同じ順位であれば、先の場合分けでより条件の良いパターンを目指す

この2つです。

順位については先述した通り2位以上、場合分けについては4位が含まれるかどうかが一つの基準となります。

【オーラスの場合分けでなるべくラス率の低いパターンになるように、かつ平均順位が高くなるパターンでオーラスを迎えられるような選択をラス前でする】
ということです。

オーラスと比較するとちょっと考えることが増えて難しくなりますね。



更に前の南2局ではどうでしょうか。

【オーラスの場合分けでなるべくラス率の低いパターンになるように、かつ平均順位が高くなるパターンでオーラスを迎えられるような選択をラス前で選ぶことができる可能性が高くなるような点数状況になるように南2局を打つ】
ということになります。

ちょっと何を言ってるか分からなくなってきましたね。


では南1局はどうでしょうか。

【オーラスの場合分けでなるべくラス率の低いパターンになるように、かつ平均順位が高くなるパターンでオーラスを迎えられるような選択をラス前で選ぶことができる可能性が高くなるような点数状況になるように南2局を打つことができる確率をできる限り高めるように南1局の選択を考える】
ということになります。

もう読むのも嫌なくらいになってきましたね。


何が言いたいかというと、オーラスから遠くなればなるほどラス回避特化の打ち方をする為に考えなければいけない要素が増えていき思考が難しくなっていくということです。


先の【】内は意図的に分かりにくく書いてはいますが、要はオーラスから遠ざかるほど考える要素が増えてどんな選択がラス回避特化になるのか良く分からんということです。

考えるとしたらせいぜい断ラス目への放銃は避けるとか、ツモられてもラス率がそこまで上がらない相手の攻めには引き気味に打つとか、そのくらいシンプルなことくらいで良いでしょう。


段位戦は制限時間内に大量の情報を処理して選択を繰り返していかなければいけないので、良く分からんことに思考を割くと本来もっと考えるべきことが疎かになりかねません。

良く分からんことを考えても良く分からんので、考えて分かることを考えましょう。

もちろん、通常考えるべきことを正確に処理しつつラス回避特化の為の細かい要素も加味して、最適な判断が下せるだけの情報処理能力や思考能力があれば全てを考えても良いでしょう。

しかし、それだけの高い能力を持っている人はラス回避特化の打ち方などせずとも普通に打てば勝手にポイントが増えるだけの成績は出せるはずなので、結局ラス回避特化に思考を割く必要がないと言えるでしょう。


少し脱線しましたが、最後に要点をまとめます。

・ラス回避特化の選択は局収支では損をする

・オーラスに近づくほどラス回避特化の効果が大きく、またラス回避特化の為にやるべきことが明確になる
→オーラスに近い場面でラス回避を意識する

・オーラスでは点棒状況から自身の置かれている状況を把握し、ラスになる結末の発生率を極力下げるような選択をする

こんな感じかなと思います。

今回は具体的な戦術には触れず、あくまで考え方について解説しました。

ただし、土台となる考え方を理解しておくといざ選択に困ったときの指針になるかと思います。

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