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【推しの子】『考察 』終わりの始まり

お久しぶりです。ソコツです。
今回はまた一つ推しの子という作品を突飛な発想を元に考察してみたいと思います。

今回はもう終わりが見えそうで見えない今作の多々ある考察の中から、点と点を繋ぎ合わせ形にして納得できる根拠を示す考察記事になっていると思われますが、乱筆の程よろしくお願いいたします。

まず…今作品に未だ謎を多く残す『転生』について

『転生』とは、仏教用語である『輪廻転生』から取られています。


『輪廻転生』とは、必ずしも人に生まれ変われるというわけではありません。生まれ変わる世界は、6つの世界に分けられています。
その世界は、『地獄』『餓鬼』『畜生』『修羅』『人間』、『天上』の6つで総称して「六道」と呼ばれています。

最初の三つである、地獄、餓鬼、畜生の世界を三悪道修羅を人間として括る場合には、五趣と呼ばれるときもあります。

これを一つ一つ解説していくと

①【地獄界】は六道で最も過酷な世界
②【餓鬼道】は飢え苦しむ世界
③【畜生界】は犬、猫のような弱肉強食の世界
④【修羅界】は鬼神である阿修羅が住む世界であり争いが絶えない
⑤【人間界】は私たちが住む世界、苦しみも楽しみも感じられる世界のことです
人間界のみが輪廻転生の枠から逃れられるための仏の教えを学べるとされています
⑥【天上界】は極楽と異なる六道の中で、もっとも楽しみの多い世界のことを天上界と呼びます。ですが、極楽浄土とは違い、迷いのある世界です。また、悲しみも寿命もあります。

さて…ここまで書いてきて何かお気づきになりませんか?

生きることは地獄なのか?

違います…。半分正解
ハイ、『星野アイ』の人生そのものなのです。

星野アイ

どういうことかと言いますと、
まず…星野アイは幼少期から虐待を受けて育ちます。【地獄界】、虐待によって満足に食事を取ることができませんでした。【餓鬼界】
12歳で親に捨てられ子猫のように都会へ繰り出します。そこで弱肉強食のアイドルの世界に入ります。【畜生界】
アイドルの世界では人間関係が上手く行かず辞める寸前まで追い詰められていました。そして阿修羅【芸能界】と戦い人間としてもアイドルとしても修羅場から脱します。【修羅界】
かねてより家族に捨てられたトラウマを抱えている少女は子供を産み育て愛情を知ることができますが、殺されてしまい苦しみも与えられます。【人間界】
そして死後魂は星屑となりこの世から消滅します。【天上界】

とまぁここまでは近似値の照合しかないが、輪廻転生という要素が推しの子に深く関わっていることを仮定して考察を深めたい。

【推しの子】内で転生していると思われるキャラクターは『星野アクア』『星野ルビー』『ツクヨミ』
が確認されていますね。
それをもう捻りして、解釈を分岐していこうと思います。

① 星野ルビー =星野アイ説&星野アクア=カミキヒカル説


推しの子という作品はフィクションを忘れそうになるほど、現実に即した物語が展開していますが根底にあるフィクションを忘れてはいけませんね。

推しの子内でのフィクション用語、概念を明確にすると『魂』という形而上の物が存在し、それと『魂』の無い子供も存在します。
推しの子内で『魂』の無い子供と名言されたのは、星野アクアとルビーですがツクヨミも転生していることを踏まえると三人います。

そもそも『魂』とは、心の奥底、深層領域に存在する阿頼耶識という場所に内包される人生の全てを含む言い表せないモノです。
そして、それが移動することで『転生』となるわけですね。

魂の無い子供


これっておかしくないですか?
カミキヒカルと星野アイの双子に二人とも魂が入ってないという偶然。
双子であれば少なくとも片方には魂は入っていそうな気もしますが、今回は準一卵性双生児と呼ばれ、あり得ない確立で起こるケースであり両方の遺伝子をモザイク状に受け継いでいる点で希少な症例ですが、遺伝配分としてはそこまで普通の双子とは変わりません。

【一卵性双生児に男女別であるケースはほとんど起こりえません。このようなケースを準一卵性双生児と呼ばれます。】

つまり、カミキヒカルと星野アイの魂は受け継がれていない?
となります。
⚠️これは魂のある親子からは魂のある子供が生まれるという前提において話しています。

つまり、カミキヒカルと星野アイの肉体の親元である魂は存在せず、別の魂が肉体を動かしている?と仮定できる。
つまり転生者であると仮定できます。

魂は一体どこにあるか?はさておき、カミキヒカルと星野アイは誰なのか?

それは、『雨宮五郎』と『天童子さりな』です。

雨宮五郎=星野アクア=カミキヒカル
天童子=星野ルビー=星野アイ=片寄ゆら

① 時間的矛盾が発生する?

ハイ、ではこの問題を解決する為にカミキヒカルと雨宮五郎の時系列を辿ります。

カミキヒカルが15~16歳の頃、雨宮五郎は三十路な為雨宮五郎がカミキヒカルであれば死後転生するにしても15年前にカミキヒカルは存在していなければいけません。

天童子さりなについても、星野アイが先に生まれている為、さりなが死ぬ前にアイが生まれている矛盾が発生しています。

そんなの放って置いてもっと簡単な考察やりましょうよソコツさん…


クソッ…悪魔の囁きが…。
そう…この仮説はこの夏休みの宿題を解かねば先に進めません…。

膝を折りかけたその時、遂に天啓が舞い降りました。

それは…『高千穂魂増幅説』です!!

雨宮五郎は高千穂という実家で日々を過ごし、東京の大学に進学します。
かなり強引ですが、そこで子供を作ってしまいます。
【雨宮五郎プレイボーイ解釈から】、それで産まれたのがカミキヒカルということです。
雨宮五郎は高千穂のパワーによって魂を増幅することができ、自分の魂を宿す子供を作ってしまいます。

次は天童子さりな=星野アイ説の矛盾ですね。
これは、天童子一族の実家ということで土地の霊脈的ななにかを受け継ぎ、さりなの魂が増幅しアイに転生したとなります。天童子さりな12歳の頃、アイが12~13歳なので滑り込みセーフでしょうか?
【アウトですよね…】

星野アイと天童子さりなは同じ魂を持ってはいるものの、肉体条件が違うので立場は違います。
ですが、アイドルという職業に関わるようになりますね。
ですがそれだと問題なのが星野アイの父親が転生者もしくは高千穂の人間でなければなりません。
星野アイの父親も雨宮五郎という説になるのでしょうか?
そこで出てくるのは都合の良い存在である、雨宮五郎の父親ですね。五郎の父親は母親の死後出奔します。
そこで星野アイの母親と関係を持ち、魂の無い子供を生んでしまいます。

……………………
ここで、星野アクア=カミキヒカル説と、星野ルビー=星野アイ説を解決しましたね。この説が可能となると、色々と見えてくる事情があります。

カミキヒカルが雨宮五郎、星野アイ、片寄ゆらを殺す理由について。

カミキヒカルは、雨宮五郎なので生まれながらに転生という事実を受け入れて育ちます。
この頃の雨宮五郎は荒んでいたので、折角転生したのだから本当にやりたかったことをやろうと思い立ち芸能界に進みます。
しかし、そこで待っていたのは残酷な現実でした。
劇団ララライの発足当時は、人が集まらず人数合わせの役者として未成年ながら所属していました。
カミキヒカルは荒んでいる雨宮五郎な為に年上の女性と性行為を行うことに躊躇いがありません。
美少年と関係を持ちたがる成年女性は多く、カミキヒカル【雨宮五郎】は幼少期得られなかった愛されるという実感を性行為で代用するようになります。
ここから彼の愛情表現は性交渉へ歪んだモノに置き換わっていったと思われます、元々その気はあったのでしょうが。
ララライでは未成年者との性行為が発覚し問題になります。
姫川母意外にもカミキには性行為を行っていた相手がいて、とにかく性的な温床となっている事が発覚した後は成年組が責任を負い、カミキは問題にはなりませんでした。
その後カミキはララライで、まばゆい少女である星野アイに惚れてしまいなんとか性行為を得ることができますが星野アイは幼少期のトラウマから愛情に対するバイアスがかかっており、カミキではなく子供に愛情を注ぐようになります。

ここでもカミキヒカルと雨宮五郎、天童子さりなと星野アイは魂が同じでありながらお互いの出自の違い、経験の違いから生まれる悪辣な運命と言える。
もしも雨宮五郎が天童子さりなと出会わなければ、今のアクアになっていないように、さりなが五郎と出会わなければルビーにもなっていません。

さながら同じ人間だとしても、立場や年齢が違えば関係性は大きく変わることを現していますね。

カミキヒカルはアイが妊娠し、出産する場所が生まれ故郷の高千穂であることを知り土地勘を頼りに病院に難なくたどり着きます。
荒んでいる雨宮五郎【カミキ】は今の幸せそうな推し活を楽しんでいる雨宮五郎【本体】を見て絶望してしまいます。
そこで、五郎【カミキ】は殺すことを決心していたのでしょう。

一度カミキヒカルは東京に帰り、アイの狂信者を侍らせもう一度病院に戻ります。※カミキヒカル【雨宮五郎】は賢しこいため、自分の手を汚すことはしない。

カミキヒカルが雨宮五郎をここで殺した理由は、今の自分を許せなかった為?
そして未練があった為に、アイを殺すことはしませんでした。

カミキヒカルがアイ殺害に踏み切ったシーン

しかし、数年後アイからの再度の拒絶から自分が本当の意味で愛されないことを確信したカミキヒカルはアイを殺害することにします。

星野アイを殺害後、カミキヒカルは片寄ゆらを殺害しますがこれは片寄ゆらが星野アイに似ていることで自分から遠ざかることを危惧して殺すことで星野アイが自分から離れることを避けたかったのではないでしょうか。
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ここまで来て、『【推しの子】』という二重カッコであることの意味を考えてみましょう!

『推しの子』=雨宮五郎・カミキヒカル・天童子さりなの推しの『星野アイ』の子供  
【推しの子】=雨宮五郎の推しである【天童子さりな】の子供

という解釈で持ってはいけないですかね?

『雨宮五郎』と『天童子さりな』の魂を『アダム』と『エヴァ』として、輪廻転生を繰り返し今は『星野アクア』と『星野ルビー』の本当の意味で恋が成就することを物語における根幹として機能していると考えると…いささか無茶な理論ですがなんとなく理解できれば幸いです。

終わりの始まりと言えるのは、星野アイ【天童子さりな】が死亡することで星野アクア【雨宮五郎】と星野ルビー【天童子さりな】の物語は再び始まります。

一度目は、さりなが病気で死んでしまい叶いませんでした。
二度目は、アイとカミキが問題を抱えていた為にかなわずじまい。
三度目は、準一卵性双生児として生まれ同じDNAではないものの限りなくクローンに近い2人として生まれてしまう。

つまり、推しの子とはこの2人の恋愛が成就するまで終わらない輪廻転生の物語なのではないでしょうか?
星野アイが輪廻の枠から外れた理由は、思い残すことなく人生に満足できたからで、一方のカミキヒカルは満足することができなかった為に彷徨い続けている。
など…正直厳しいかなぁ…と思う考察です。

『がんばれがんばれ大丈夫』とのことなので、この辺で終わりたいと思います。

何かもっと上手いこと言えそうな気もしますが、今考察と本編がやや分岐しているようにも感じる為に流しめで考察です。
本編がどうなるかは全くわかりませんが、何かを見逃している気もするようでしないような不思議な気持ちですね。

乱筆失礼しました。


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