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【KONAN SDGs Studios】DAY1交流会・レクチャー

こんにちは。立命館大学の畠です。

今回は、10月10日にキックオフとなった「こなんSDGsカレッジ」の一環として行われている「KONAN SDGs Studios」の様子をお伝えします。

こなんSDGsカレッジとは

「こなんSDGsカレッジ」は、大学生や高校生などの若者が主体的にまちづくりに参加できる「たまり場」を作ることを目的に今年度から始動しています。湖南市は、滋賀県南部に位置し、自然に恵まれた地域です。「エネルギー」をテーマに市町村として滋賀県内で唯一、SDGs未来都市に認定されています。「こなんSDGsカレッジ」では、そのような湖南市を盛り上げようという若者とセミナーやワークショップを通じて湖南市の未来を考えます。
※「湖南市若者まちづくり課」の通称として「こなんSDGsカレッジ」に決定しました。

オープニング

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 開催にあたり、湖南市地域創生推進課の今村典生課長より、開会の挨拶をしていただきました。「若い世代の皆さんが湖南市のことについてどのように感じて、今後の、まちの未来をどう描いていただけるのか非常に楽しみにしております」「若い意見をぜひ参考にさせてください」「楽しんで学んでください!」と参加者を応援する言葉をいただき、参加されている皆さんの力になったことと思います。「実際にまちづくりを手伝ってもらう感覚で、自分の興味・関心をすり合わせて取材をしてきてほしい」との期待のお言葉もいただきました。

 今回参加してくださったのは、有志で集まった湖南市役所・新規採用職員の皆様11名・参加者の大学生、高校生の皆様11名(欠席者あり)で、年齢も所属もバラバラなメンバーでの活動のスタートとなりました。

レクチャー第1弾|取材・記事作成

 レクチャー第1弾では、朝日新聞社の外園周二さんを講師としてお招きし、取材と記事作成に関するレクチャーを行っていただきました。

講師紹介|外園周二氏
朝日新聞大阪本社 代表室主査
1989年、朝日新聞社入社。高知・京葉総局記者、東京・名古屋・大阪の各本社で編集記者や次長(デスク)を担当。広報部次長、高知総局長、編集局教育ディレクターを経て、大阪本社代表室主査(教育総合本部)。現在は、大学の講義や高校の授業を通して、学生たちに向けて「新聞の読み方」や「伝わる文章の書き方」について伝えている。

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 参加者は8チームに分かれ、外園さんからのレクチャーを受講しました。記事を書く上で本当の新聞記者がどのように動いているのか、などのノウハウを初め、経験豊富な外園さん本人の実体験を交え、「深堀り」をテーマに100分ほどお話をしてくださいました。

  お話はメモをすることの大切さからはじまり、聞く側の態度や姿勢についても、相手の目を見る重要性や、相手の表情をよく観察する重要性をお話いただきました。外園さんからの「正確な情報はなぜ必要なのか」という問題提起に対する、「間違った情報を流してしまうと誤解に繋がってしまうから」という参加者の回答から派生して、日常生活から選挙を交えた政治の話題の例へと話は転換されていき、参加者は徐々に理解を深めていきました。「皆さんが執筆して行動を起こしたら、湖南市の未来に繋がる」という外園さんの言葉には参加者への期待が見られました。

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 「記者は、取材をして取材内容を全部理解した上で記事を書く。一方で、読者のほとんどは何も理解していない状態。それでも、10あるうち、記事にできるのは1割ほどです。それがすごく難しい。だからこそ、皆さんは、誰が記事を読むのか、なぜその文章を書くのかを意識して執筆するようにしてください」と、記事を執筆することへの難しさもお話しされていました。「記者は、かっこいい文章を書こうとするのではなくて、伝わる文章を書きます。皆さんが一生懸命に取材をして、最後まで書き上げればその記事は皆さんにしか書けない文章になっていますよ」と、実際に執筆する参加者目線のアドバイスを大いに語ってくださり、取材に不安を感じていた様子を見せていた受講生たちの背中を押すレクチャーでした。

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 また、参加者同士で実際に取材をしてみるというアクティビティも行いました。参加者はほとんどの人が初対面同士で、「何が好きですか」という質問から「深堀り」していくという取材の模擬練習を行いました。二人一組で、AさんがBさんへ「何が好きですか」と聞いて返ってきた内容で話を膨らませ、会話を関連する話題で繋いでいくというものです。これは、実際に記者が行っていることで、この「深堀り」がないと内容の濃い文章や記事は完成しない、と外園さんは話します。

 アクティビティの中では、「漫画」というテーマから「どの漫画が好きですか?」「その漫画を読んだきっかけは?」という質問や、「音楽」というテーマから「どんな時に聞くの?」「好きなジャンルは?」という質問が聞こえていました。

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 参加者の皆さんは、相手の目を見て相槌をうちながら話を聞いており、何より楽しみながら行っている様子が印象的でした。
 また、アクティビティを終えた参加者の皆さんからは、相手の知らなかった一面を知ることができた、グループのメンバーと仲良くなれてよかった、という感想を言っていただきました。

 外園さんが現役で実際に現場取材をしていた際には、「取材をしにいく前にその人のことをよく知れ、質問は10個考えてから行け」という上司の言葉もあったそうで、取材中の態度に関しても、「聞いている間には顔をあげてメモをとる」「ありきたりな質問は絶対に避ける」「後から質問を思い出してメールで聞いたり電話をしたりすることもある」と、取材先・取材者に失礼にならない秘訣も教えていただきました。最後には、「どのように写真を取れば効果的に使えるのか」についてもお話しいただきました。拡大してピンポイントで撮る、臨場感を出すのには全体をうつす、ユニークな工夫を加えた角度から撮る、写真が縦なのか横なのか、といった普段はあまり気にすることのない視点でのお話で、どの参加者も最後まで釘付けだったのが印象的でした。

レクチャー第2弾|SDGsなひと

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 レクチャー第2弾では、上田隼也さんによるワークショップとして、参加者が記事を作成するに至るまでのブレインストーミングを行いました。記事作成について、サンプルの記事を運営側で実際に取材へ出向き、作成していました。そちらの記事を外園さんに添削していただき、資料としてお見せして参加者に活動へのイメージを膨らませてもらいました。チームごとに取材を行うので、メンバーで話し合いをしてどのような人に取材をするのか、について話し合う時間を多くとり、さらにメンバー間でのコミュニケーションも取れた時間だったことと思います。
 湖南市の職員の方、運営チームなどの大人の知恵も使い、参加者は取材する人のリサーチを進めていました。

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 「SDGsな人」とはどんな人か、という問いに対して参加者たちは、「地産地消を行う人」「次世代を考えて行動している人」「分野を掛け合わせて活動している人」「店に外国人従業員で受け入れている人」「商店街を盛んにしている・まちづくりの企画を行っている人」「商工会の人たち」などの例をあげ、そこから派生させて取材先を決定していく様子が見られました。

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 リサーチを進める中で、Next Commons Labコーディネーターの光田さんがお越しくださっており、平和堂が一部の空間を貸してくださる旨お話いただきました。受講生の記事作成や当イベント内における活動を支援してくださるそうです。受講生の皆さんは是非有効的に活用してください!

最後に

 最後までご覧いただきありがとうございました!
 湖南市のまちづくりを本気で考える若者がこれから約1ヶ月をかけ、取材・記事作成を行っていく様子を引き続きお伝えしていきます。さらに、KONAN SDGs Actionも同時並行で開催していきますので是非チェックしてください。

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