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トランプ大統領、破産した株式会社アメリカ退任の挨拶(全文日本語訳)

ドナルド・J・トランプ大統領 全国への、最後の挨拶

ホワイトハウスにて 2021年1月20日

親愛なるアメリカ国民諸君

「われわれの国家を再建し、その魂を甦えらせ、そして国民への奉仕の心を、政府に取り戻させる」
われらすべての国民が、この壮大な事業を開始したのは、4年前のことになる。
すなわち我々は、すべてのアメリカ国民にとり、アメリカを再び偉大にする、その任務に着手したのである。

第45代アメリカ大統領としての任期を終える今、私は諸君の前にいて、我々がともに成し遂げたことを、実に誇りに思っている。
我々はここに来たときやるべきだった仕事、そしてそれ以上の成果をあげた。

今週、わが国には新しい政権が発足する。アメリカを安全で繁栄する国にするため、新政府の成功を祈る。国民諸君には幸福を。そして新政権が、重要な言葉だが、幸運に恵まれることを、心から願う。

まずはじめに、我々に道を開いてくれた幾人かの方々に感謝したい。
まず、われらがファーストレディ、メラニアの愛情と支援に対し、多大な感謝の気持ちを表したい。
また、娘のイヴァンカ、義理の息子ジャレド、そしてバロン、ドン、エリック、ティファニー、ララに、心から感謝したい。君たちがいてくれてこそ、私にとってこの世界は、明るく楽しいものになった。

またマイク・ペンス副大統領とカレン夫人、そしてご一家の全員に感謝したい。
さらにマーク・メドウズ首席補佐官にも感謝を述べる。献身してくれたホワイトハウスのスタッフ、そして閣僚諸君に。そして国家のため、全身全霊をもって頑張ってきた、政府のすべての人々に。

また、シークレットサービスの諸君にも一言感謝を述べたいと思う。彼らは実に卓抜した集団であり、私と家族はこれからも長く、諸君への感謝を忘れることはないであろう。

ホワイトハウス警護室のすべての諸君、マリーン・ワンとエアフォースワンの運営チーム、アメリカ全軍の将兵、そして全国の、州や地域の法執行機関の諸君にも、心から感謝する。

そして何よりも、アメリカ国民である諸君に感謝したいと思う。諸君の大統領であったことは、言葉で語れない名誉であった。この格別な栄誉に対し、心からお礼を言いたい。これこそ真に、偉大な名誉という言葉そのものだろう。

我々は、忘れてはならぬ。国民のあいだには見解の相違があったとしても、アメリカとは寛大で善良、平和を愛する国民たちの国である。
そして国民は、わが国が豊かで繁栄し、大きな成功をおさめてゆく、よりよい国であることを望んでいる。この国は実に、すばらしい国なのだ。

議事堂での狼藉には、全国民が恐れを感じた。政治的暴力は、われら国民が尊重するすべてに対する攻撃であり、決して許されることではない。いま我々は、共有する価値観を一つにし、党派的対立を乗り越え、共同の運命を紡いでゆく必要がある。

4年前、私は大統領選挙に勝った者の中では唯一、本当のアウトサイダーとして、ここワシントンにやってきた。
私は1人の政治家として過ごしたのではない。開かれた地平線を見、そこに無限の可能性を構想する、1人の建設者として過ごしてきたのである。

私が大統領に立候補したのは、そこに新たな高みが、アメリカのため開けているを知っていたからである。
アメリカを最優先に考えていれば、わが国の可能性は、無限なのである。そのことが、私にはわかっていた。
だからこそ私はそれまでの生活を後にし、つらい戦いの場に足を踏み入れた。そこは過酷ではあっても、正しくことを行えば、あらゆる可能性に満ちた場所だったのである。
アメリカは私に多くのものを与えてくれた。だから私は何ごとかを、アメリカに報いたかったのである。

懸命に働く、わが国を愛する何百万人もの諸君とともに、われらは史上最大の政治運動を開始した。そして、世界史上最高の好景気を作り出した。これはアメリカ第一主義に関連する。われわれ皆が「アメリカを再び偉大に」を望んでいたからこそである。

「国民に奉仕するために国家は存在する」我々は、この大原則を甦らせた。
我々の目的は、右派でも左派でもなく、また共和党でも民主党でもなかった。国に良かれということであり、それは国家全体を意味するものである。

アメリカ国民の祈念と支援があって、我々は誰もできないと思っていた以上のことを成しとげた。我々には手が届かないと、誰もが思っていたことを。

我々は、アメリカ史上最大規模の、一連の減税と改革法案を通過させた。
我々は、これまでどの政権よりも多く、雇用を損なう規制を大幅に緩和した。
我々は欠陥のある貿易協定を修正し、お粗末な環太平洋パートナーシップ協定、達成不可能なパリ気候協定から撤退し、一方的な韓国との協定を再交渉した。
またNAFTAを画期的なUSMCA協定、つまり対メキシコ・カナダ協定に更新した。これは非常に円滑に機能している。

また、これは重大な件だが、わが国は中国に対し、歴史的に記念すべき関税措置を課した。
中国とは、新たな貿易協定を結んだ。しかし署名のインクも乾かぬうち、中華ウイルスがわが国と全世界を襲った。数十億ドルが流入していたわが国の貿易関係は急変し、わが国はウイルスのため、方向転換することになった。

全世界が被害を受けたが、アメリカ経済のパフォーマンスは他国を上回り続けた。
わが国の築きあげた、絶好調の景気のためである。基礎と基盤なしに、このようには行かなかっただろう。わが国の経済指標のあるものは、過去最高を記録していた。
また、エネルギー資源採掘禁止を解除し、石油、天然ガスでは世界一の生産国となった。

これらの政策の力により、我々は世界史上最大の好景気を創出した。
また我々は、アメリカの雇用を回復させた。アフリカ系、ヒスパニック系、アジア系市民、女性、あらゆる人々の失業率が記録的に低下した。
収入は増大し、賃金が急上昇し、アメリカンドリームが戻ってきた。数年のうち、何百万人もが貧困から抜けだすことができたが、これは奇跡的なことである。
株式市場は次々と記録を破り、短期間に148回の新高値を記録し、全国の勤勉な国民の退職金と年金を膨らませた。401k年金は、かつてない水準にある。
我々は、今までなかったほどの数値を目にすることができた。コロナ禍の以前にも、以後にもである。

我々はアメリカの生産拠点を復活させ、何千もの新工場を稼働させ、「メイドイン・USA」という言葉を取り戻した。

勤労家庭の生活向上に、我々は児童扶養控除を2倍にし、育児と発育のため、史上最大規模に拡大させた予算に署名した。
我々は民間と協力し、1600万人以上のアメリカ労働者を、次世代の職業のために訓練する取組みを確実なものとした。

わが国がコロナ禍に陥ったとき、我々は最速で1種のみならず、2種のワクチンを開発し、さらに後からも出てくるだろう。
わが国は不可能といわれたことを為しとげた。それが出来れば医学上の奇跡だろうと言われたが、今まさにそれは、医学上の奇跡と呼ばれているのである。
別の政権ならワクチンの開発に3年、4年、5年、ことによると最大10年かかったかもしれないが、我々は9ヶ月でやりとげた。
わが国は、すべての犠牲者を追悼する。そして、この忌まわしいコロナ禍を一掃することを、彼らの面影に誓う。

ウイルスが世界経済に大きな爪痕をもたらしたとき、我々はわが国が目にした中で最速の景気回復に取りかかった。我々は4兆ドル近くの経済対策案を通過させ、5,000万人以上の雇用を救済し、支援し、失業率を半分にまで減らすことができた。これらはわが国が、かつて眼にしたことがない数値である。

我々は医療保険制度の選択肢と価格透明性をもたらし、多くの点で大手製薬企業とは対決することになった。特筆すべきは、世界で最も安い価格で処方薬を提供する、優先国条項を加える試みである。
また退役軍人医療選択法、退役軍人処遇責任法、新治療選択権を成立させ、画期的な刑事司法改革案を通過させた。
我々は、3名の最高裁判事を新任した。我々は憲法を字義どおり解釈する、300名近くの連邦判事を任命した。

国民は何年も、国境の安全性を確固たるものにするようにワシントンに要請してきた。
我々はその願いにこたえ、史上最も安全な国境を完成させことを喜ばしく思う。我々は国境警備隊と移民関税執行局の勇敢なる諸君に、さらに任務を遂行し、法律を施行し、国の安全を保つために必要な手段を提供した。

我々は、かつて実施された中で、もっとも堅牢で強力な国境警備措置を次の政権に引き継ぐことを誇りに思う。これは450マイルを超す、新しく堅固な国境壁をはじめ、メキシコ、グアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドルとの歴史的合意が含まれる。

我々は、国内ではアメリカのパワーを、海外ではアメリカのリーダーシップを取り戻した。世界は再び、わが国に敬意を払うようになった。その敬意が失われないよう望む。

我々は、国連において、アメリカのために立ち上がり、国益に資することのなかった、一方的な協定から脱退し、わが国のの主権を回復した。またNATO諸国は現在、私のやってくるわずか数年前に比べ、数千億ドル多くを負担している。我々は全世界の費用を負担していたのであって、はなはだ不公平であった。現在では、世界が我々を支援している。

またおそらく最重要な点は、3兆ドル近くをもって我々は、アメリカ軍の完全な再整備を行った。それらはすべて、国産装備による。
我々は75年ぶりの米軍の新部門である宇宙軍を創設した。そして去年の春、私はフロリダのケネディ宇宙センターに立ち、アメリカの宇宙飛行士がじつに久ぶりに、ア​​メリカのロケットで再び宇宙に向かうのを目におさめた。

我々は同盟関係をふたたび活性化し、世界の国々を結集して、中国にこれまでになく対抗するようになった。
我々はイスラム国を殲滅し、創設者で指導者であるアル・バグダディをあの世に送った。我々はイランの抑圧的な政権と対決し、世界一の大物テロリストであるイランのカセム・ソレイマニに引導を渡した。

我々はエルサレムをイスラエルの首都と認定し、ゴラン高原に対するイスラエルの主権を承認した。

我々の大胆な外交政策、原則を守った現実主義の結果、中東では一連の歴史的な平和条約が成立した。これは、誰も可能と信じていなかったことである。
アブラハム合意は、暴力と流血ではない、平和と協調の未来に扉を開いた。それは新しい中東の夜明けであり、いまわが国の兵士たちは、家に戻りつつある。
特に私は、大統領として新たな戦争を開始しなかったことを誇らしく思っている。

なによりわが国は、アメリカでは政府が人々に責任を負う、聖なる思想を再確認した。われらを導く光、われらの北極星、われらの揺るぎなき信念とは、我々がここにいるのは日々、尊厳あるアメリカ国民に奉仕するためだということである。我々の忠誠は、特定の利権、企業、もしくは世界団体に対するものであってはならない。それは我々の子供たち、わが国民、そしてわが国、それ自体でなくてはならない。

大統領として、私が最優先とし、常に考慮していることは、アメリカの労働者とアメリカの家庭の最善の利益であった。
私は最も安直な道を探すことはなかった。実際のところ、それははるかに困難な道だった。
私は最も批判を招かない方法を求めることはしなかった。私は辛い戦い、最も困難な闘争、最も難しい選択をした。私は、そのためにこそ諸君に選ばれたからである。諸君の求めることこそ、私の最初で最後の、ゆるぎない目的であった。

以下が我々の残す、最大の財産になることを願う。
我々はともに、国民を再び、わが国の担い手に戻した。
我々は、みずからの政府を取りもどした。
我々は、アメリカでは誰も忘れ去られてはならぬ、なぜならそれはすべての者に価値があり、すべての者が声をあげることができるからだという思想を復活させた。
われらはは皆、神によって平等に創られていて、すべての国民は等しい尊厳、等しい待遇、平等な権利を与えられているという原則のために、我々は戦ってきた。すべての者は、敬意を持って扱われ、話を聞いてもらい、政府に耳を傾けてもらう権利がある。諸君は自身の国に忠実であり、私の政権は常に、諸君に忠実であった。

我々は、すべての国民がよい仕事につくことができ、家族を支えてゆける国を作るために働いた。我々は、すべての国民が安全に暮らせ、すべての子供が学べる学校のために奮闘した。我々は、法律が守られ、偉人は尊敬され、歴史が保存され、法を重んじる国民が決して軽視されない風潮を推進した。
国民は、われらがともに達成したすべてのことに、大きな満足を持ってしかるべきである。それは実に、驚くべきことなのだった。

今、ホワイトハウスを去るにあたり、私は我々全員の共有する、貴重な資産を脅かす危険について考える。世界最強国として、アメリカは他国からの絶え間ない脅威と挑戦に直面している。しかし、我々が直面する最大の危険は、我々自身の自信喪失、偉大なるわが国のへの信頼の喪失である。
国家は、その精神と同等の力のみを持つ。
わが国のダイナミズムは、わが国のプライドと等しい。わが国は、国民の心にある信念と、同じだけの活力を持つのである。
自らの国の価値観、歴史、偉人たちへの信頼を失う国は、長く繁栄することはない。
これらは、わが国の団結と活力の根源なのである。

アメリカが過去の大きな困難にうち勝ち、勝利を可能にしてきたのは常に、わが国の高潔さ、歴史における独自の役割に対する、揺るぎない、隠すところなき信念であった。我々はこの信念を、決して失ってはならない。我々はアメリカへの信念を決して放棄してはならないのだ。

国家の偉大さの要所は、わが国が共有する国家的アイデンティティを維持し、深めてゆくことにある。それは、我々が共有しているもの、つまり我々全員が共有する、過去からの資産に焦点を当てることを意味する。

この資産の中心には、表現の自由、言論の自由、そして開かれた討論に対する確固たる信念が、また存在するのである。アメリカで政治的検閲とブラックリスト作成が認められる時は、我々が何者であるか、そしてどのように今があるかを忘れた場合だけだ。
それは、考えられないことである。自由で開かれた議論の停止は、わが国の核心的価値観、もっとも長い伝統に反する。

アメリカでは、絶対の同質性が主張されたり、厳格な正統性や懲罰的な言論規制が強制されたりはしない。わが国は、そういうことをしないのである。
アメリカは、意見をともにしない者たちから精神を飼い馴らされなくてはならぬ、柔弱な国家ではありえない。それではわが国が、わが国であるとはいえない。わが国がそうなることは、決してないであろう。

250年近くものあいだ、アメリカ国民はあらゆる困難に直面しながら、常に我々の並びない勇気、信念、そして強固な独立心を発揮してきた。
これはかつて何百万もの普通の人々を導き、大陸の荒野を越えさせ、大西部で新生活を切り開かせた、不可思議な特徴である。それは、わが国の兵士たちを戦闘に、宇宙飛行士を宇宙に向かわせたのと同質の、神の与えた深遠なる、自由を愛する心であった。

過ぎた4年間を振り返れば、他の何よりもある一つのイメージが心に浮かぶ。私がどこかに出かけるとき、常に沿道には、何千もの人々がいた。彼らは我々が通るときにその場にいられるよう、家族と一緒にやってきて、われらの偉大なる星条旗を誇らしげに振っていた。私がそれで感銘しなかったことは、ただの一度もなかった。
私にはわかっていたが、彼らは私への支持を表明するために出てきたばかりではない。彼らは、国家への支持と国家への愛を表明するため、そこにいたのである。

この地は、アメリカこそ史上最も偉大な国家であるという、共通の信念によって結束した、誇りある人民の共和国である。わが国は、希望、光明、そして世界に輝く栄光の地であったし、常にそうであろう。これは、我々がいかなる時も守ってゆかねばならぬ、貴重な財産である。

この4年間、私はまさにこれを実践すべく働いてきた。リヤドのイスラム指導層の大会堂から、ポーランドのワルシャワの広場まで。韓国議会の議場から、国連総会の演壇まで。そして北京の紫禁城から、ラシュモア山の引く影の中まで、私は諸君のため、諸君の家族のため、われらの国のために戦ってきた。何よりも私は、安全、強さ、誇り、そして自由という、アメリカのよって立つ、すべてのもののために戦ってきた。

いま私は、水曜日の正午、新政府に政権を委譲する準備をしているが、我々の始めたムーブメントは、まだ始まったばかりであることを知っていてほしい。こういうものは、かつてなかった。国家は国民に奉仕すべしという信念は衰えることはなく、日々に強まってゆくばかりである。

アメリカ国民がその心に、国への愛を持っている限り、この国が成し遂げられないことは何もないだろう。
わが国の各地域は繁栄し、わが国民も繁栄するだろう。我々の伝統は重んじられる。我々の信念は強固になってゆく。そしてわが国の未来は、これまで以上に明るくなる。

私は心には忠誠と明るさ、精神には楽観性、そしてわが国と子孫にとって最高の時代は、まだこの先にあるという、揺るぎなき自信を持って、この壮麗な建物から出てゆくことにする。

諸君には感謝を、そしてお別れを言おう。諸君に神の祝福を。
そしてこのアメリカ合衆国にも、神の祝福を。

ドナルド・J・トランプ

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