12月2日~12月8日
12月2日
初めての仕事場に行く。
アルバイトの大学生がものすごくスカしたやつだった。
明らかに僕を下に見ている。
質問をすると、「こうしたらいいんですよ。そんなこともわからないんですか?」というようなことばが飛んでくる。むかつく。むかつくが、むかつくとは言えない。僕は仕事を教えてもらう立場なのだ。生きていくためにお金が必要なのだ。お金さえあれば、仕事さえあれば、こんなに屈辱的な体験はしなくて済むと・・・一瞬考えたけれど、そんなことはないような気もする。
僕はこの大学生が本当にスカしたやつなのか、若いから照れてスカしたポーズをしているだけなのかが気になったので、いろいろと質問をしてみた。
名前は?
「乾っす。」
スカした名字だ。
平日は大学、バイト?
「単位取り終わったんで、自動車教習に行っているくらいっす」
スカした生活だ。
大学は家から遠いの?
「遠いっていうか(笑)、東京の大学っす」
東京の大学……スカし確定だ。東京っすか。そうすか。
最後に一応質問。
東京のどこに住んでいたの?
「南多摩郡っす。」
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
ぜんぜんスカせてないやんけっ!
23区ちゃうやん。ありがとう!
完璧な人間なんかいないのだ。
完璧にスカそうとしたってどこかでボロが出る。
それだったら、明るく楽しく生きているほうがいいのだ。
君は若いからそんなこともわからないのだよ、フンっ。
12月3日
25歳女子の悩みを聞いた。
悩みの内容については特に書かない。
その話を聞いた僕は、
悩むよねと、純粋に思った。
ものすごく優しくなった気がする。
前の自分なら、
「悩むな、悩むな、やることをやれーー」と、
日サロで真っ黒白シャツ社長のようなことを言っていたと、思う。
おそらく真っ黒白シャツ社長時代の僕は自分自身も素直に出せない悩みを抱えていて、「俺だって悩んでるんだ、お前だけが不幸な顔をするな。」と、金のネックレスを振り回していたんだと、思う。
12月4日
日々の労働で身体がだるい。
ひさしぶりに、ゆっくり湯船に浸かってお風呂に入った。
風呂で、中島らも『今夜すべてのバーで』を読む。
圧倒的に調べている。
具体的な数字の羅列に、リアルなアル中の描写がすごい。
大学生で本を読み始めた当初は、この本を読もうとして具体的な数字の羅列に、眠気や飽きがきて途中で読むのをやめてしまっていた。読めるようになった自分を褒めたい。
今なら、山口瞳『江分利満氏の優雅な生活』の映画版(岡本喜八監督)も、寝ずに観れるかもしれない。無理かなあ。
あの終盤の大演説シーンを寝ずに見れる人がいるのだろうか。
12月5日
打ち合わせ。と称して飲みにいってきた。
webページ制作の進め方とデザインの決め方について話そうとしたが、
結局やってみるしかないということになった。
「走れよ!」
というセリフが印象に残っている。
走ろう。
12月6日
激安忘年会。と称して飲みに行ってきた。
何が激安かわからないし、何が忘年会なのかもいまいちわからない。
3人で座ウラの酒場を4,5件ハシゴした。
M-1についての感想を話した。志らく師匠はものすごく正確にお笑いを分析しているなとか、上沼恵美子のポジションは必要なのかということを素人3人で語ったり、国名わけっこをして遊んだ。
3件目あたりで、日雇い労働で鍛えた筋肉を見せつけてやろうと、腕相撲を挑んだら、あっさり負けた。
最後は味園ユニバースでわいわいと。
そこは隣の席のおっさんが奢ってくれたので、激安だった。
楽しかった。
12月7日
ザピンクという、インスタ映えするクラブに女と行って来た。
これはリア充と言っても過言ではない。
テキーラを二杯ほど飲み、踊って、いい感じに酔ってきたところで、一緒に来ていた女が知らない男とキスをしていた。
リア充とは、かくも苦しい茨の道を駆けていく生き物なのか。
仕方がないので僕は、〈アっくん〉という黒人男性と、ラインを交換して帰った。翌日〈アっくん〉から「Heyy!!」とラインが来ていたので、僕も「Heyy!!」と返信をしたら、既読スルーされた。
リア充の道は険しい。
12月8日
地元のメンバーでクリスマスパーティーをやった。
やはり地元は楽しいし何より落ち着く。
幹事が用意してくれたゲームで盛り上がる。
お絵かきゲームやうまい棒の味当てゲーム、でこに置いたフリスクを手を使わずに食べるゲーム。地元のメンバーでやると何もかも面白い。
そのあとにクリスマスプレゼント交換をした。
僕は、加湿器があたった。とてもうれしい。
わかりにくい画像だけど、ソフトクリームの形の見た目にもとてもかわいい加湿器だ。夜にノドが乾くのでとてもうれしい。開ける前のどきどきと開けたときの喜びと。プレゼント交換って本当にいいものだ。
それに対して僕が用意したプレゼントはこちら。
こけしみっつ。
ほんとごめんなさい。
本当のリア充じゃない人がリア充の集まりに行くとこういうことになるのだ。僕は、おもしろいと思ったんだけど、、、。
リア充への道は遠いけれど、それでも笑ってくれる地元がスキだ。