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世界基準の保育「Guided play」~「遊び」と「学び」を繋げる【関わり方】~

 はい、みなさんこんにちは!男性保育士のRyU先生です。今回は心理学や教育学の見知などから世界基準になりつつある「Guided play(ガイディッド プレイ)」という遊びの概念について解説をしていきます。

 なぜ世界の目がこの「Guided play」に向けられているのかと言うと、この遊びの提示が、これまでの自由保育(Free play)で重要視された主体的な「遊び」直接指導(direct instruction)で重要視された保育者先導の「学び」というものを滑らかに繋げる役割を果たすと考んがえられているからなのです。

 「Guided play」については「自由保育」と「直接指導」の中間となる子どもへの関りと定義して話を進めていきます。この概念においては適当な日本語が諸論文の中でも記載されていないので、本記事の中でもそのまま「Guided play」という用語として扱っていきます。

 耳慣れない用語ですが、Guided playの実践において日本の保育・幼児教育というのは現在、世界を1歩リードしています

 今でも多くの国が英才教育と謳って幼児期から算数や英語学習を積極的に指導している中で、日本は子ども達がのびのびと遊ぶ中で知性や身体の発達を促すことを実践しています。

 この日本の保育・幼児教育の在り方を参考とする国が多々あるということ、そして乳幼児期には「十分に遊ぶ」中で「学ぶ」ことの方が後々の学習習熟度や意欲の向上に効果があるということが様々な研究結果として出ていることはあまり知られていない事実です。

 しかし、そのことを現場保育士や幼稚園教諭、経営者達ですら認識していないという現状は非常に残念なことだと感じます。

 世界をリードしていることが認識できていない理由は多岐に渡るでしょうが大きな要因となるものを挙げると。昨今問題視されている業務過多による保育者の疲弊、それによる研修意欲の低下、そもそも学びに使う時間が無いこと、子ども達に「自己有能感」や「自己肯定感」を育む関りをもつ保育者自らが、そうした自分を評価する余裕をもつことができていないこと等が挙げられると考えています。

 日本の保育・幼児教育も最初から世界が注目する様なものだったわけではありません。歴史を紐解けば「自由保育主導型」と「指導保育主導型」が交互に注目され実践されており、試行錯誤をしながら現代の保育・幼児教育の形へと少しずつ歩みを進めてきた背景があります。そうした変遷を辿りながら保育者たちは、現場の体験の中で成功体験や葛藤を繰り返し、今の保育・幼児教育のベースとなる基盤を固めてきました。

 現在は保護者のニーズや、経営者の保育理念によって、どちらの保育も行われており、またそのどてらでもない「折衷型保育」(とここでは名付けておきましょう)も散見されるようになっています。

 そうした多様化の中でも日本の保育・幼児教育では「子どもの主体性」を大切にし、友だちと一緒に課題に立ち向かう「協同的課題達成」、そして自ら課題を見つけ興味関心を持って取り組む「アクティブラーニング」という【3つの力】を育むことが重要と考えられています。

 そうした考え方が保育園、幼稚園そして幼保連携認定子ども園の「保育所保育指針」、「幼稚園教育要領」、「幼保連携認定こども園教育要領」の中に共通する項目の一つとして記されています。

 このように、世界が注目する保育・幼児教育の在り方である子どもの「主体性」を育み、「協同して課題に取り組む」活動を経て、子どもが遊びを選び遊びに没頭できる「環境を確保」する中で、保育者が【発達の最近接領域】にもあるように子どもの課題に対して「必要最低限の指導・援助をする」という考え方が、今回のテーマである【Guided play】の芯となる考え方になるのです。

 それでは、より詳しく具体的に、僕の記事のテーマである分かりやすく噛み砕きながら解説をしていきましょう。続きは有料記事となっております。より専門的な知識を身に着けたい方、なぜGuided playが世界から注目される子どもを育む関りとなるのかを知りたい方は良ければ購読してみて下さい。

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