いのちだいじに。

自分が初めてクリアしたゲームがファミコン時代のドラゴンクエスト4なんですけど。

このゲーム、今でこそ当たり前にあるシステムだけれど、当時にしては斬新なAIで仲間キャラクターが戦ってくれるという仕様なのだけれど。

その時に作戦名ってのを設定するんですよね、んでもってこの「いのちだいじに」にすると、それはそれは過保護かってくらいにひたすら味方にベホマラー(味方全体回復呪文、割とMP使う)を使ってくれる神官クリフトの名前を思い出します。
きせきのつるぎを装備して、モンスターにダメージを与えると自分も回復する、そして味方もベホマラーで擦り傷程度でも問答無用で使ってくれるという、何と手厚い回復思考なことか。


SNSなんてものは、特定、不特定問わずいろんな話を目にする、完全な情報過多だ。
だけれどその情報の中には自身の生きる中のヒントが隠されてたり、はたまた自分のことではないはずなのに何故か心にクリーンヒットかまされて勝手に病んでたりとか、自分もつくづく受け皿広すぎて色んなもの知らぬ間に受け止めちゃってるなーなんて思ったりもして。

好きなことをするのは勿論いいことだと思っていて、それを日々の生きる糧にするってのも実にいい、ただ命を賭けてまですることかと言われると、それは違うと思っている。
まぁたまたまこの言葉が目に入ってしまったからって奴なんだけど。

命を賭ける選択なんて、死ぬ間際くらいでいいよ、ホント。

ドラクエみたいに死んだら教会で目が覚めて「おお〇〇よ、死んでしまうとは情けない」なんて皮肉とも思えてもしまうような言葉と共に寝覚めの悪い生還を果たせる世の中でもなく、ポチッとなとリセットボタンを押して、セーブデータからやり直すなんて、そんなご大層なシステムは、この我々が生きる世界には当然ないわけで。
まぁそんなシステムがあったら人の人口増えすぎてどーにもならんってなるかもしれませんが。

何でこんなこと考えてるか。
今日、父親の埋葬をする日でして。
約2週間前に亡くなってからバタバタしていたことの一つの区切りがつくわけです。
各方面お世話になってる方には結果的に待ってもらっている形になってしまっているので、内心申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、こればっかりはゆっくり進ませて下さい。


なんか好きなことを出来なくなってからの父親って、本当に抜け殻だったっていうか、生きる意味みたいなものって、どこにあったんだろうなんてことを息子心ながらに考えていて。

多分もう、燃え尽きてたんだろうなーって。
多分今までのことに命賭けてたんじゃないかなーって。
だから自分が生きることに対して蔑ろになってたというか、適当だったというか、なんかそんなことを思ってしまって。

だから多分自分は、そんな父親の背中を見て多趣味に生きてるんだとも思うし、それに対して程々に、気楽に、やってることに取り憑かれて殺されないようにって思ってるし。
生き甲斐、楽しみみたいなことの選択肢を増やしておくことで、万が一何かしらでその中の一つが出来なくなったとしても、他のことにパーセンテージを振り分けていけばいいんじゃなかろうかとか、そんなことを考えていたりして。
(これは友人のアドバイスがあっての言葉だけれど)

まぁあれだよ、命まで賭ける必要ねーよって。
命賭けて〇〇してますとか、信じたくねーもの、いや、凄いよ、その志は凄いけど、自分はそーじゃねぇなってだけの話、否定も肯定もない、ただの感想。
死する者を見てガッツリ感じる、命を賭けるという言葉への薄っぺらさを垣間見ている気もしているけれど、多分親父は好きなことに命賭けてたんだろーなーって、なんとなく。

しんどかったら逃げていいとも思うのになーって、自分もたらふく逃げてきたし。

ほら、ドラクエにも「にげる」って選択肢、容易に用意されているでしょう、逃げないで立ち向かったけれどそもそも無理ゲーだったこともあったし、どんなに対策を練ったところで勝ち目なしって時もある。
ちなみにとある現場で逃げるなって教えられた現場で、立ち向かって体感したのはただの苦痛でしかなかったし、それは自分の中で確実に「嫌いなもの」というランキングにエントリー待ったなしになったわけで。
もしかしたら、にげるを選んでこれでもかってくらいに後ろに回り込まれて追いかけてくる奴らにボッコボコにされるかもしれないし、未来永劫その足枷が付き纏うかもしれないけれど。

命が無くなることに比べたら、なんてことない。

ちなみにかれこれ10年近く前に亡くなった母親の格言は「逃げるが勝ち」でした。
これのお陰で、今の自分の命はあると思ってるし、そうそう賭けにも出られませんわ。

なんか書きたいことつらつらと書いていたら、ホントまとめようのないものになったけど、まぁそんなこんなで不器用に生きた父親を一度迎えに行き、一区切りつけに行きましょうかってだけの話でしたとさ。

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