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世界一の男になりました(茶番)

皆さんは暇な時間をどのようにして潰しているだろうか。

私には、高校時代からずっと続けてきた暇つぶしがある。それが、鬼ドリブル2というクソゲーだ。

思えば電車移動時や寝起きの瞬間など、至る瞬間にチマチマこのゲームで遊んでいた。

今にしてみれば、何て無駄な時間だったのだろうか。

このゲームを遊んでいた時間を全て、脳神経科学の勉強に費やしていれば、今頃大学きっての天才として讃えられていたかもしれない。


それはそうと、このゲームには世界ランキングというものがあるらしい。高校時代からずっと続けてきたゲームだ。

100位くらいには入賞していてもおかしくないだろう。

そう思いながら、いざ確認してみる。

…嘘だろ

目前のスマホ画面に映るは煌々とした「1位」の文字。何かの間違いかと思い確認するも、どうやら間違いではない模様。

どうやら僕は世界一の男になってしまっていたらしい。

それにしても何て中途半端な世界一だろうか。せめて3000人を超えていれば箔がついたものを。

折角なので、今からまた鍛え直して3000人超えの記録を樹立してみるか。

世界一無駄な努力になるに違いない。


内容はどうであれ、名目上僕は本当に世界一の男なのだ。

「世界一」を冠する優越感たるや。

道ゆく人、目の映る全ての人が、僕より鬼ドリブル2の記録が下なのだ。

なんだか自分が無敵のように思えた。

それが、世界一虚しい勘違いであることは自分が1番よく知っている。

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