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量子コンピュータの社会的価値をChatGPTに説明してもらう

本日、note主催のオンラインイベント👇を視聴し、実際に量子コンピュータ関係で使ってみた感想的な記事です。

noteのイベントは、ChatGPTの仕組みや使いこなしのノウハウがとてもよく理解でき、素晴らしいイベントでした。

使い方のポイントとして、

  • ChatGPTの役割を明確にする

  • 条件を複数与えることでChatGPTから得られる回答の精度を上げる

  • 出力の仕方を明確にする

を意識せよ、とのこと。
ChatGPTは、ある単語に続く確率の高い言葉を繋げて文章にするAIで、出てくる言葉の探索範囲を制限することが重要なのだとか。

ということで、早速、イベントで得た知識を活用して、「量子コンピュータの社会的価値」をChatGPTに説明してもらうことにしました。

今回試したのは👇の3つのシチュエーションです。

  1. 量子コンピュータの研究者として、量子力学を知らない大人に説明する

  2. 量子コンピュータの研究者として、10歳の子どもに説明する

  3. 小学校の先生として、10歳の子どもに説明する

また、出力方法としては、

  • 3段落構成で、1段落は300単語程度

  • 1段落目は量子コンピュータの仕組み、2段落目は量子コンピュータの具体的な適用領域(具体例を2〜3つ挙げる)、3段落目は量子コンピュータの社会的価値

と指定しました。

結果(以下参照)を見てみると、ChatGPTに指定する役割で、大きく説明のわかりやすさが変わることを実感しました。
ChatGPTに対する見方が少し変わった気がします。

なお、入出力の言語を英語にした方が遥かに精度がよくなるとのことで、英語で入出力した上で、結果を日本語訳に変換しています。

結果1:量子コンピュータの研究者として、量子力学を知らない大人に説明する

 量子コンピュータは、物理学の一分野である量子力学の原理を利用して動作するコンピュータの一種であり、非常に小さなスケールでの物質とエネルギーの振る舞いを扱います。古典コンピュータが0か1のビットで情報を記憶するのに対して、量子コンピュータは0と1の重ね合わせの量子ビットで情報を記憶します。このため、量子コンピュータは情報を並列に処理することができ、古典的なコンピュータでは解くことができないような複雑な問題に適しています。

 量子コンピュータは、暗号技術、創薬、機械学習など、さまざまな産業や分野に革命をもたらす可能性があります。暗号技術では、古典的なコンピュータでは数百万年かかる暗号を量子コンピュータで解読することができます。創薬では、タンパク質と薬の相互作用を量子コンピュータでシミュレーションすることで、より早く効果的に新薬を発見することができます。機械学習では、深層学習アルゴリズムの学習に必要な複雑な計算や最適化を量子コンピュータで実現することができます。

 量子コンピュータの社会的価値は非常に大きいです。今日、人類が直面している最も複雑な問題のいくつかを解決することで、私たちの生活や仕事のやり方を大きく変える可能性を秘めています。例えば、量子コンピュータは、新しいエネルギー源の開発、地球温暖化の解決、ヘルスケアの向上などに利用できる可能性があります。また、金融取引の効率と安全性を向上させ、発展途上国の人々がグローバル経済に参加できるようになる可能性もあります。これまで解決不可能とされてきた問題を解決できるようになることで、量子コンピュータは新たな可能性を引き出し、私たちにより良い未来をもたらす可能性を秘めているのです。
ChatGPTからの回答より

普通にすごいです。
2段落目の事例と3段落目の事例がもっと関連しているとよりよかったかなと思います。
指示が甘かったかもしれません。

結果2:量子コンピュータ研究者として、10歳の子どもに説明する

 量子コンピュータは、粒子の性質を利用して、従来のコンピュータとは異なる方法で情報を保存・処理するコンピュータの一種です。量子ビットと呼ばれる粒子は、同時に複数の状態で存在できるため、量子コンピュータは古典的なコンピュータよりもはるかに速く問題を解決することができます。

 量子コンピュータは、分子の挙動をシミュレーションすることで創薬の効率を高めたり、特定の性質を持つ新素材の開発を支援したり、最適化問題をより効率的に解決するなど、多くのエキサイティングな応用が期待されています。例えば、金融の分野では、量子コンピュータが多くの変数を考慮し、市場動向を予測することで、投資ポートフォリオを最適化するのに役立つと考えられています。また、天気予報の分野では、量子コンピュータが複数のソースからの膨大なデータを処理することで、より正確な天気予報を行うことができるようになります。

 量子コンピュータの社会的価値は計り知れません。病気の治療法の発見、エネルギー消費の削減、交通手段の改善など、世界で最も複雑な問題を解決する可能性を秘めています。さらに、量子コンピュータは、大量のデータを解析し、新たな知見や予測を提供することで、私たちがより良い意思決定を行う手助けをしてくれます。これは、社会的、経済的、環境的な成果の向上につながる可能性があります。世界に対する理解を深めることで、量子コンピュータは私たちの生活を数え切れないほどポジティブに変えてくれる可能性を秘めているのです。
ChatGPTからの回答より

10歳には難しいような気がします😅
が、こころなしか、1と比較すると柔らかい表現になっている感じです。
「社会的、経済的、環境的」というのは内閣府「量子未来社会ビジョン」でもおなじみですね。

世界に対する理解を深める」という表現、良いですね。
圧倒的な計算能力で世界のあらゆることが計算可能になり、それによって理解を深めるということなのか、はたまた、この世界を支配する量子力学という法則を受け入れるということなのか、想像が膨らみます。

結果3:小学校の先生として、10歳の子どもに説明する

 量子コンピュータは、量子力学を利用してある種の計算を行う特殊なコンピュータです。量子力学を理解するためには、古典的なコンピュータの仕組みについて考えることが必要です。古典的なコンピュータにはビットがあり、これは「オン」か「オフ」のどちらかを選択できる小さなスイッチです。しかし、量子コンピュータには「量子ビット」と呼ばれるものがあり、これは「オン」と「オフ」の両方を同時に行うことができるのです!この性質を利用すると、量子コンピュータは古典的なコンピュータよりもはるかに速く特定の問題を解決することができます。

 量子コンピュータが最初に使われたもののひとつに、暗号の解読があります。暗号とは、インターネット上で情報を送るときに、その情報を安全に保つための秘密のコード(secret code)のようなものです。しかし、量子コンピュータは、古典的なコンピュータよりもはるかに速くこの暗号を破ることができます。また、量子コンピュータの応用として、量子系のシミュレーションがあります。量子力学の法則に従ったシステムである量子系は、古典的なコンピュータでシミュレーションするのは非常に困難です。しかし、量子コンピュータはそれをはるかに高速に行うことができるのです!そして最後に、量子コンピュータは最適化問題にも利用できます。最適化問題とは、多くの解の中から最適な解を見つけ出す問題です。

 では、量子コンピュータの社会的価値とは何でしょうか?量子コンピュータは、古典的なコンピュータよりもはるかに速く問題を解くことができるため、様々な面で世界を変える可能性を秘めています。たとえば、さまざまな薬物が私たちの身体とどのように相互作用するかをシミュレーションすることで、新しい薬を見つけるのに役立つかもしれません。また、抵抗なく電気を通す超伝導体のような、特殊な性質をもつ新素材を作るのにも役立つでしょう。また、デリバティブ(他の資産の価格に依存する金融商品)の価格の付け方など、複雑な金融問題の解決にも役立つかもしれません。つまり、量子コンピュータは、多くの分野に革命を起こし、世界の大きな課題に取り組む手助けをしてくれる可能性を秘めているのです。
ChatGPTからの回答より

さすがは小学校の先生といったところでしょうか。
非常にわかりやすくなっていますね。(ただ、量子系とかデリバティブとか、さすがに難しい気もしますね。)

役割を変えたら説明ぶりも変化するのは非常に面白いです。
「!」でテンションが上っていたり、最後の段落では問いかけから始まったり、先生っぽい工夫も見られます。

量子コンピュータの仕組みも、0と1じゃなくて、「オン」と「オフ」だったり、子どもへの配慮が非常によく出ています。

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