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「人は話し方が9割」

今回は、2冊目に購入した本である「人は話し方が9割」から得た学びをまとめていきたいと思います。なぜ、今回この本を購入したかというと、色々な場面で人と話す機会がある中で少しでも上手なコミュニケーションのコツを知りたい。また、話すスキルを身につけて人脈を広げていきたいと思ったからです。

はじめに

前提として、この本はお笑い芸人やアナウンサーのように流暢にものを伝えるスキル、職場でのプレゼンテーションで上手に周囲を巻き込むようなスキルを伝えたいわけではない。職場、家族、友人、恋人、コミュニティの仲間...といった身近な人たちとの人間関係を円滑にする方法が本書の目的である。
まず初めに、自分や周りにいる人のことを想像してみよう。些細なひと言で、周りを敵に回してる人はいないか?一言足りないことで損してる人はいないか?「なぜこの人は、ここでこんなことを言うのだろう」「なぜ、ここであの大切なことを言わないのだろう」と。。
話し方一つで、未来は大きく変わる。その分岐点は大きな舞台ではなく、日常の些細な部分でどんな風に話すか、で決まる。

人生は「話し方」で9割決まる

「人前で話した時に、急に頭が真っ白になってしまった」
「何を言ってのか分からない、と言われて自信を無くした」
数少ない失敗心無い誰かの指摘が原因となって、話すことに苦手意識を持ってしまっている。これは、話し方における自己肯定感が失われている状態(自己否定感)。では、過去の苦い経験で失ってしまった自己肯定感を取り戻すには、どうしたらいいのか。キーワードは、 「全肯定」。
「話している相手を決して否定しない、そしてあなた自身も否定させない」つまり、相手との間に「否定のない空間」を作るということ。
ほとんどの人は、話すことが苦手なのではなく、話せるというメンタル状態に持っていくことが苦手なだけ。


簡単に話せるようになる3つのコツ
1.否定禁止・・・
人は、つい他人が語ることを「できる」「できない」で分類してしまいがちだが、これでは一人ひとりが自由に発言するモチベーションを奪う原因になる。大事なのは、正解を出すことではなくとにかく発言すること。
2.笑顔で頷く・・・人間のパフォーマンスは、力んだ時よりリラックスした時の方が上がるため、頷くだけでも安心して話すことができる。
3.プラストーク・・・「人を褒めること」「感動した話をすること」「今の現状を良くしていこうとすること」。明るい言葉が明るい空気を作り出す。

・「人は誰もが自分のことが一番大切であり、自分に一番興味がある生き物」「相手自信」のことを主役にすれば、自然に相手の感情は高まっていく。
・「本来、誰もが自分のことを認めてほしいし、自分のことをわかってほしいと熱望している」
・「人は自分のことをわかってくれる人を好きになる」
このポイントを知っているか知らないかの差でコミュニケーションスキルが大きく変わる。
つまり、話し方において一番大切なことは、”聞くこと”である。聞き方をマスターすることが、相手の自己重要感を高めることに有効的なのである。

「この人はどんな人で、どんなことに興味があるのだろう?」と、相手に関心を寄せることが相手のことをよく知るためのファーストステップ。そして、相手を観察し、相手が本当に求めているのは何かを真剣に探す。

「When you want to have a date with a girl, are you going to send her 15 roses if you know that your rival is sending her 10 roses?

If you would think so, you will be defeated on that moment.

Whatever your rival does, is not what matters. What does that girl really want?」- Steve Jobs
(女性を口説く時、ライバルの男がバラの花を10本送ったら、君は15本送るかい?そう思った時点で君の負けだ。ライバルが何をしようと関係ない。その女性が何を本当に望んでいるのか見極めることが重要なんだ。)

①顔の表情 ②声の表情 ③体全体の表情(= 笑顔で聞き、自分の感情を言葉に乗せ、身振り手振りを使って相手にリアクションする)の3つを活用することで、相手に興味を持っていることを効果的に示すことができる。

話の上手い人は「拡張話法」を使っている
感嘆→反復→共感→称賛→質問 これが拡張話法の順番である。
感嘆:相手の話を聞いた時に受ける感銘の表現。言葉の後に「!」「?」
「♡」をつけるように感情を込める。コミュニケーションが苦手な場合は、感嘆 ”×10倍” くらいの感情を込める。
反復:相手の話を繰り返す。「私、カレーが大好きなんです」→「お、カレー、美味しいですよね!」
共感:相手の話に感情を込めて理解を示す。「わかります」「辛かったね」など、相手の感情に寄り添う表現を。
称賛:相手を評価する。「素敵♡」「すごい!」など。その言葉に感情を乗せ、×10倍のイメージで伝える。
質問:相手の話を中心に展開させいくためにその後を追いかけて聞く。

これら拡張話法を使う最大の目的は、相手の話を「広げる」こと。

「また会いたい」と思われる人の話し方

「何を伝えたいのか」「どういう意識で相手と接しているか」こうした内面は必ず会話ににじみ出る。つまり、一番大切なのは思いやスタンス。
例えば、滑舌も良く、流暢に話すことができる人がいたとしても、そこに思いがなければその人の話し方に心動かされることは少ないだろう。
言葉はコミュニケーションのツールだから、言葉を通じて思いが伝わることが最も重要である。

話しやすい人との時間を意識して増やす
会話の難しい人との距離を無理に詰めなくても良い。自分の話しやすい人との時間を増やすことで小さな成功を積み重ね、会話力を磨くことができる。

自分の話したいことではなく、相手が求める話をする。
「うまく話そう」と思えば思うほど、相手の気持ちが離れるきっかけを作り出してしまう。世の中は「好き嫌い」という感情に基づいて動いているため、「自分の話したいことではなく、相手の求めている話をする」ということ。そして、「正しい話」ではなく「好かれる話」をする。ビジネスも同じ。最終的にものをいうのは、人として好かれるかどうか

名前を覚える人は愛される。
コミュニケーションの上手な人は、相手の名前を話の中に散りばめながなら、相手との絶妙な距離感を作り上げることに長けている。人は誰もが自分を一番大切に思っているため、相手の名前にフォーカスして話すだけでも心理的距離感を縮めることができる。「名前を知ったら、すぐに名前で呼び始める」「名前から会話を広げる」がポイント。

「感謝」を入れた自己紹介で、人の心を動かす
どのような集まりにも必ず中心となって動いている主催者がいる。また、どのような集まりでも、何かしらのご縁があって自分が参加できていることを忘れてはいけない。つい自己紹介となると、緊張して自分のことを話すので精一杯になりがちだが、まずは集まりに参加できていることに感謝してから自己紹介に入ると、より一層人の心に響く、素敵な自己紹介になる。

人に嫌われない話し方

私たちの人生において、コミュニケーションに費やしている時間は膨大である。つまり、人生の大部分を占めるコミュニケーションが楽しいか不快かで、人生は大きく変わると言っても過言ではない。
そこで、コミュニケーションにおいて最も重要なことは「好かれる前に、まず嫌われないこと」
特に初対面においては、「この人は感じがいいな」「この人と仲良くなりたいな」か「この人なんか難しいな」「これ以上話したくないな」のどちらかの印象で決まる。その時に、相手のメモリが少しでも悪印象の方に大きくふれてしまうと、ゼロに戻すために相当な努力が必要になる。

話し上手な人は、余計なひと言を言わない
周りの人の話を聞いていると時折、「なぜ今この人、こんなことを言うのだろう」と思わせる人がいる。例えば、「私ね、すごく大事にしているワンちゃんがいるの」と楽しそうに話しているのにも関わらず、「俺、犬嫌いなだよね」と言ってしまう人。相手は「犬を好きになってくれ」と強要しているわけではないのだから、余計な一言は言わなくていい。
たとえ、自分が嫌いだとしても、相手の感情に寄り添う言葉を発することが大切。→「私は犬を飼ってないからよく分からないけど、あなたがそう言うんだから可愛いんだね」

正論は「ストレート」ではなく「変化球」で伝える
正論を正論のまま言うことは、「あなた間違っていますよ」と真正面から相手を斬りつけるようなもの。そうではなく、相手と同じ目線に自分を置き、相手に寄り添いながら共感を得るような伝え方をする。
→「私も同じ間違いをしたことがあるのですが...」「私も昔上司から怒られたのですが...」
こうした繊細な配慮ができる人は、人間関係がスムーズにいく。

肩書き・立場によって話し方を変えない
タクシーの運転手さんやレストランやコンビニの店員さんに対してなど、自分がお客の立場になると急に偉そうになる人がいるが、誰に対しても感謝の念を込めて接していれば、自然と「お願いします」「ありがとうございます」の一言が出るもの。人に丁寧に対応し、いつでも格好良く魅力的であるには、相手の立場に関係なく、どんな人も大事にする。それが上手な話し方であり、人間関係の作り方である。

人を叱るときは、相手への「敬意」を忘れずに
人を叱るときや悪いことを指摘するとき、また、言いにくいことを言う時は
「相手の存在を尊重する」ことが大切であり、意識的に敬意を伝えるべきである。また、頑張って物事に取り組んでいた相手を労うこと、そして相手の意図に理解を示すこと
「君ともあろう者が、こんなミスをするなんて」「どうしたんだよ、君らしくない失敗だな」→ こうした言い方は叱責であるとともに、敬意を含んでいる。さらに、「大丈夫、君ならできるとわかっているから」と期待を伝えることで、相手は叱られても自信を失うことも萎縮することもなく奮起する。

「言葉の意味」ではなく、「その奥にある感情」にフォーカスする
「相手がこう言ったから」という言葉だけでコミュニケーションを展開していくと、関係のズレが生じたり...思ってもみない現実を引き寄せてしまうことがある。真に大切なのは、「言葉」だけでなく、その奥にある「感情」にフォーカスすること。

最後に

今回の「人は話し方が9割」を読みながら、また、記事を書きながら自分はできているのか?と思い返してみました。この本に出会うまで、話し方を意識したことはなく、自然と良い話し方ができていた部分もあれば、NG行為をしていた部分もありました。相手の感情を無視して、自分の感情を優先していた頃が恥ずかしいと思いました。

また、飲食店で4年ほどバイトしていますが、大人になっても感謝の気持ちを伝えることができない人を多く見かけます。「ありがとう」この一言があるかないかでだいぶ印象は変わります。バイトしている時にこんな経験をしました。あるお客様にドリンクを運んだときに、そのお客様は電話をしていました。恐らく仕事関係の内容でしょうか。ですが、その方はわざわざ電話をやめ、”ありがとう”と言ってくれました。その瞬間、「こういった人が部下や仕事仲間から信頼され、人間関係もうまくいく人だ」と感じました。ですが、これはこの本に出会う前の話です。意識していない時でもそう思うということは、やはり大事なことなんだと再確認しました。

相手の感情の寄り添い、相手に興味を持つこと。相手が誰であろうと態度を変えず、敬意を示すこと。
コミュニケーションは言葉だけではありません。その奥にある感情思いが大切です。皆さんは上手な話し方ができていますか?できていない人は自分と一緒に磨いていきましょう。

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