小説 : バカモノ
僕は天才。当たり前のことだ。僕の周りの人は、いつも僕のことを褒めた。
本当にあなたはいい子ね。君は将来どんなものにだってなれるぞ。素晴らしい。健吾くんすごいね!
高校生になった今も変わらない。
塾なんていかなくても成績は一位、志望してる大学だって余裕があるくらいだし、友達も多い。
やることをさりげなくやっておけば、人の人生なんてちょろいもんだと思っている。
何をしても上手くいくもんだ。
それが当たり前のことなのだから。
ずっとそうやって上手くいってきていたんだから。
これから