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修羅場①

今は本当に平穏な日々を過ごしていますが、最初にも書いたように彼は出会った時はホストです。たくさん修羅場がありました。
そんな修羅場の中の結婚前の修羅場を長くなるので分けて。

ホストだった夫はたくさんの色彼がいて忙しく中々連絡つかない日がありました。
まぁホストなんてそんなもんだけど、がっつり色恋されたホストが初めてだったので(年下ホスト飼ってたけど、売れてなかったからな)そういうものに慣れていなかった。

休日なのに連絡の取れない彼氏。
いくらメールしても返事はないし、電話しても出ない。
そんな状況にとうとう我慢のできなくなった私は彼の家へ行きました。
チャイムを押すも無反応…
留守なのか?起きて動いているのに連絡ないのか?
どんどん不安と怒りのボルテージが上がっていきます。玄関の前で心臓バクバクするし、震えてくる。

ドアに手を掛けると空いてる。
??????「○○?」呼んでみるも無反応、あがってみると中から顔を知っている女の人がダッシュで出てくる。
え?急いで部屋を見るも本人不在。

待て待て待て、これは見逃したらダメだ!!!
と思った私は彼女の手を掴んで「待ってください」
「何で家にいるんですか?」
いきなり手を掴まれた彼女は怒ることもしないで
「鍵持ってるから」と答えてくれた。
手を見るといつも彼が持っている大きいぬいぐるみのキーホルダーが付いた彼の家の鍵。
もう15年くらい前のことなので記憶もちょっとあやふやです。
私はこの時の彼女に感謝してる。

彼女から質問された「彼がどこにいるか知ってる?私は知ってここにいる」
もうあの時の感情が私の語彙力では表せられない。
とにかく心臓がバクバクしていたことだけは覚えている。
「知らないです、教えてください。」
「私の家で寝てるよ。」

この時私のお腹の中には子どもがいました。結婚しようとはっきり言われてもいないけどおろせとも言われていない状況。
演技だったんだろうけど表面上は喜んでくれていました。

顔を知っている彼女は彼のエースと呼ばれる人でした。
(エース:顧客の中で1番お金を使ってくれる人)
私は彼女に頭下げてお願いしました。(後で考えるとめちゃくちゃ図々しいし、彼にとって営業妨害だけどこの時はそんなこと考える余裕なかった)

「今お腹の中には彼の子供がいます。家に連れて行ってください!お願いします。」
彼女はエースの余裕だったのか、私に同情してくれたのか車に乗せてくれ家に連れて行ってくれました。
何の義理もなく恋敵であるはずです。彼を連れてくるから待っててでもなく、何言ってんの無理でもなく、何の文句も言わないで連れて行ってくれた。
道中「彼とはどういう関係?」って聞かれて、家で彼が寝ているというエースにどう考えても立場が弱い私は強がって「一応お付き合いしてます。」って言った。

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