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原文&現代語訳『伊束法師物語』

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『伊束法師物語』の原文と現代語訳
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2019年10月の記事一覧

『伊束法師物語』十六「一宮後詰之事」

『伊束法師物語』十六「一宮後詰之事」

「神君大高兵粮入れ」と共に名高い「神君一宮後詰め」とは?

『伊束法師物語』八「義元、尾州へ発向の事。並びに、義元、桶狭間に於いて討死の事」

『伊束法師物語』八「義元、尾州へ発向の事。並びに、義元、桶狭間に於いて討死の事」

『伊束法師物語』は、多くの書物に引用されています。
その理由は、
・『信長公記』は織田側の視点で、『三河物語』は、徳川側からの視点で記述されている。『伊束法師物語』は、織田信長の軍師・伊束法師が、徳川の本拠地・岡崎で取材したというのがユニーク。
・『伊束法師物語』には、『伊束法師物語』にしか書かれていないこと(岡崎での取材の成果?)が書かれているので、ついつい載せてしまう。
ということでしょう。特

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「桶狭間の戦い」-『信長公記』と『伊束法師物語』-

「桶狭間の戦い」-『信長公記』と『伊束法師物語』-



「桶狭間へ行ってきた」という人にお聞きしたいのは、
「どこへ行ったの?」である。
返事は「だから桶狭間って言ってるじゃん」だが「桶狭間」には3説ある。(こういう質問をすると「知ったかぶり」「面倒くさい歴女」と言われるので、他の方にはおすすめ出来ない。)

①豊明市の屋形狭間(国指定・桶狭間古戦場伝承地):迂回奇襲説
②豊明市の田楽狭間:別働隊迂回説
③名古屋市の桶狭間(桶狭間古戦場公園):正面

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伊束法師『三河記』に見る「桶狭間の戦い」

伊束法師『三河記』に見る「桶狭間の戦い」

※現在、伊束法師『伊束法師物語』を訳していますが、伊束法師『三河記』は、伊束法師『伊束法師物語』よりも丁寧で分かりやすいです。
たとえば、『伊束法師物語』の
>「そういう噂は迷惑です」と言って奥に入った。
を初めて読んだ時は、「怒って、奥の部屋に閉じこもったのだろう」と解釈しましたが、『三河記』には、
>「そういう噂は迷惑です」と言って主に報告するために奥に入った。
とあります。従者が対応して客に

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