建玉

建玉(たてぎょく)とは?
建玉とは、投資家が保有している未決済のポジションを指します。具体的には、信用取引、先物取引、オプション取引、FXなどの金融商品を「買い」、または「売り」で保有している状態です。

建玉の種類
「売建(うりだて)」と「買建(かいだて)」は、株式市場や外国為替市場などでよく使われる用語です。売建玉(うりだてぎょく)や買建玉(かいだてぎょく)とも言われ、「玉(ぎょく)」は株式のことを指します。

売建とは、投資家が実際には所有していない株式や通貨を売却することを指し、「空売り(からうり)」とも言われます。売建は、価格の下落を期待して利益を上げる際に利用します。

一方、買建は、投資家が所有していない株式や通貨を購入することを指します。買建は売建とは真逆で、価格の上昇を期待して利益を上げる際に利用します。

建玉の仕組み
ポジションの建て方
ポジションを持つためには、まず特定の金融商品を買うか売るかを決定します。価格の上昇が期待できる銘柄や商品を見つけたら「買建」、価格が下落する銘柄や商品を見つけたら「売建」します。
証拠金
多くの場合、建玉を保有するには証拠金が必要です。証拠金は、投資家が取引に参加するために担保として預ける資金のことです。レバレッジは、その担保を基に借入を行い、少ない自己資金で大きな取引を行えるようにする仕組みです。高いレバレッジは利益が大きくなる可能性がある一方、損失も大きくなる可能性があります。

なお、保有する建玉に対する証拠金が基準を下回った場合、ブローカーや取引所から追加の証拠金を要求されます。これを「追証(おいしょう)」と言います。もし投資家が追加の証拠金を入金できない場合、建玉は強制的にクローズされます。
建玉のクローズ
建玉のクローズとは、ポジションを解消することを指します。これにより、投資家はそのポジションに対する権利や義務から解放されます。

利益が出ていれば、建玉をクローズしてその利益が確定します。逆に損失が生じている場合も、建玉をクローズして損失を確定します。


建玉のメリットとデメリット
建玉には、以下のメリットとデメリットがあります。
メリット
建玉を保有している場合、価格が上昇すれば含み益が発生します。含み益が拡大すれば、決済時に得られる利益も大きくなります。また、建玉を保有する期間を短くして、短期間で利益を狙うこともできます。

建玉は、買建玉と売建玉の2種類があるため、異なる取引戦略が立てられます。例えば、価格の上昇局面を狙う際には買建玉を使い、価格の下落局面を狙う際は売建玉を使うというように、局面によって使い分けて利益を出すことができます。
デメリット
買建玉を保有している場合は価格が下落すれば含み損が発生し、売建玉を保有している場合は価格が上昇すれば含み損が発生します。どちらの場合でも含み損が拡大すれば追証が発生したり、決済時に損失を被ります。

また、建玉を保有している間はその分の資金が拘束されるので、市場に急激な変化があった場合、資金に余裕がないと投資のチャンスを逃す可能性があります。


投資初心者のための建玉の実践的な活用法
建玉を活用するためには、市場の動向の正確な予測が不可欠です。市場のニュースや企業の業績など、投資に関する情報を積極的に収集すると共に、適切な分析手法を駆使して将来の価格変動を見極めましょう。他の投資家や専門家の意見も参考にすれば、より的確な判断ができます。

トレードプランの策定も重要です。投資の目標やリスク許容度を明確にし、それに基づいて計画的にトレードを行うようにします。感情に左右されず冷静な判断ができるトレードプランは、建玉の活用において非常に有効です。また、リスク管理の観点から、損失を最小限に抑えるために、ストップロス注文の積極的な活用をおすすめします。

ポジションの調整も欠かせません。市場の変動に応じて建玉のサイズや方向を調整し、常にリスクを管理します。目標の含み益が出た場合は、迷わず建玉を決済して利益を確定させましょう。

建玉を利用したトレードは、初心者には少し怖いかもしれません。しかし、上記に述べたようなリスク管理などをしっかりして活用すれば、大きな利益をあげられるチャンスが生まれます。最初は慎重に少しの建玉からスタートして、徐々に慣れていくといいでしょう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?