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一作しか書けなかった逆噴射小説大賞2020を振り返る

完全に実力不足により、一作しか投稿できなかった今回の逆噴射小説大賞。もともとは投稿する気はなかったのですが、投稿開始初日のみなさんの熱気にあてられて自分もなにか書いてみよう! と一念発起しました。
しかし、ゼロから書けるような実力もなく、以前グーグルキープに書いたSFでミリタリーな百合小説を目指した落書きを800字に押し込もうとしたのですが、無理でした。
下記のリンク先のものがそれです。

会話のセンスもなく、話の速度もない。悩んだ結果、元にしたものから最も面白そうな部分に焦点を当てることにしました。
それが、金が無いとサービスを停止されるというものでした。
今の時代、いろんな便利なサービスやソフトウェアを月額を支払って利用できる時代です。ちなみに自分はAmazonプライムに支配されています。現代と重なる部分があれば読む人に想像しやすく読みやすいものになると思い、金とサブスクリプションが過剰に強調された設定を作品の中心に据えました。

主人公が殺し屋だったりサイバネが出てくるのは、完全に趣味です。攻殻機動隊やニンジャスレイヤーなどが好きでして……。サイボーグの部位を義体とサイバネのどちらで呼称するか悩んだのですが、読んでいただける方たちはニンジャスレイヤー読者が多い層の方たちと思い、サイバネを採用しました。

銃の描写はこの記事を見て、かつて摂取した数々の作品が脳に蘇っていた状態だったので、ああなりました。

「オレ」ちゃんの残高不足で端末が喋り、トリガーをロックされる描写があります。完全に「PSYCHO-PASS」のオマージュです。あの作品シリーズも好きでして。
「PSYCHO-PASS」や「メタルギアソリッド4」の銃のトリガーすら管理下にあるという設定ってディストピアしていて最高ですよね。

今から人を殺そうとしていた主人公の「オレ」ちゃんが金がなくなって混乱するシーンですが、

これが元ネタです。途中からこれが脳にちらついてどうしようもなかったです。

ここまで書いて思ったのですが、無意識に「虐殺器官」「ハーモーニー」みたいなディストピアなSF作品を目指していたのかもしれません。書いている時は、まったく頭にありませんでした。

書き始めた当初は「大恐慌」というタイトルだったのですが、これだと古臭い。なにが起きているかをわかりやすく、そしてカタカナでカッコいいタイトルにしたほうがいいと思い、「ブラックマンデー」に変更しました。ほぼ同じ意味ですが、こちらはAmazonのバーゲンセールでも使われていたりと、今でも現役の言葉です。もう完全にAmazonに支配されています(Amazonのセールはブラックフライデーでした…)。

それにしてもこの設定なら、殺し屋の話じゃないほうが面白いものが書けたのではと思い後悔しています。それを自分が思いつくかどうかは置いといてですが。ホームレスの男の目の前で世界が止まっていく話も書けそうですし、ジェイソン・ステイサムという真の男が主人公のタイムリミット映画『アドレナリン』のようなサイバネ心臓の男が、世界の崩壊を横目に、金を減らし増やし減らしながら生き延びるために駆け抜ける話も書けそうです。
「ブラックマンデー」についてはこんなところでしょうか。

何とか一作を書き上げて投稿したのですが、思っていた以上に読んでいただきとても嬉しかったです。読んでくださった人たちに心よりお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

本当ならもう一作くらい書けたらと思っていたのですが、結局形にすることができず最終日が過ぎていきました。実は皆さんの凄い作品を読んで、筆がばきばきに折れてしまいまして……。それにしても上限の5作まで投稿されている方たちは化け物では。悔いは残りましたが、とても楽しいイベントでした!

ちなみに大会作品で読んだ中で一番好きな作品は、とう腐さんのこの作品!

時代劇!新選組!怪異!エンタメ!最高!続きは!?と読んでなっていました。大賞を獲ってほしいと思わずにはいられません。

逆噴射小説大賞2020、どんな結果になるか楽しみですね。


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