メスが生まれるとき(官能小説/ショート)
その女は、身体を持て余していた。
40才を過ぎ、これまでの性行為が、本当の性嗜好とは違うものだったのではないか、という思いが強まっていく。
『本当の自分』が、見えているようで見えていない。
自分の中に確かに存在するのに、表に出てきてくれはしなかった。
ある日、ネットでSM系のブログを見つけた。
これまでも、何度かそういうサイトを見てきたが、とりわけ心に響いた。
掲載された、動画や写真を見ながら、何度も自慰していた。
調教されている女性に自分を重ね、股間を濡らし続けた。
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