人生経験値ゲーム
4年前。
東京FMの番組スタッフ6人でやったゲームが「人生経験値ゲーム」。
これは僕がその場で考えたゲームで内容は、
【 今行きたい場所を一人ずつ発表。他5人がそこへ行った経験があれば挙手。手を挙げた人に1ポイントが入る。これを2周やって、最もポイントが高い人が優勝 =人生経験値ゲーム 】
…という、とにかく人生経験が豊富な人が有利なゲームだ。
この日にこのゲームをやったことが僕の人生を変えた、と言っても過言ではない。今回は、この日をきっかけに自分の人生がどう変わって言ったのかを書いてみようと思いました。
ゲームに参加したのは、カメラマン(20代前半・男性)、AD(20代前半・女性)、TOKYO FM社員(20代後半・男性)、放送作家(30代前半・女性)、ディレクター(30代後半・男性)、自分(30代後半・男性)の計6人。
まず僕が先陣を切って、行きたい場所を発表。
「軍艦島」
すると20代後半のTOKYO FM社員が手を挙げる。
「おお」
周りから驚きの声。
「え? 行ったことあるの???」
「軍艦島」の話にみんなが耳を真剣に傾ける。軍艦島への質問が僕以外からも出た。やはり、みんな興味あったんだ。
そして、富士山登頂、湯布院、ねぶた祭り、原爆ドーム…それぞれみんな今行きたい場所を発表していき、その度にみんなに少しずつポイントが入っていく。
2周目で僕が発表したのは「NY」。
映画でよく見るあの世界へ行ってみたい、憧れの地。
一人が手を挙げる。
手を挙げたのは20代前半のカメラマンだった。
「おお〜」
いやいや、ちょっと待て。さっきから、彼が一番若いのに、何回手を挙げてんだ? どうなってるの? カメラマンってそんなに色んな所に行く仕事なの?
思わず聞いてしまった。
「NYは仕事? 旅行?」
そしたら衝撃の一言。
「大学時代にバックパッカーでアメリカを横断したんですよ」
「(一同)ええええ???」
彼に後光はさしてない。
けれど、その瞬間、人生経験値の権化のように自分には映ってしまって、きっと尊敬の眼差しでこんな質問をしていた。
「なんで、そんな行動力あるの?」
聞くところによれば、彼の家族はアウトドアが好きで、2週間に一度、キャンプや旅行、山登り、バーベキュー…家族でいろんなところに行っていたという。彼もアウトドアが好きだが今付き合っている彼女もそういう環境で育ったそうで、その彼女と大学で付き合ってから、いろんな場所へと足を運んでいる、とのことだった。
そうか、環境によるものか。
彼は人生経験値のスーパーエリートだった。
このゲームをやった6人の中で、一番年上の僕は、惨敗も惨敗。
最下位でぶっちぎっていた。
肩を落としながら、腰砕けになりながら、膝から崩れ落ちそうだった。
僕の環境は……………ほぼどこにも行かない系。
何もしない系。
20代からこの仕事をして、8年半付き合った彼女との旅行は2回しかできなかった。
当時はお金もなかったというのが大きい。
休みの日は企画を考える日にしていた。
フリーランスなので暇な日があると気が気じゃなかった。
少しだけお金を稼げるようになったら服とか家具とかにお金を使っていた。
なーんにもしてなーい。
経験って大事ですよね。
百聞は一見に如かずって本当だと思います。
何事もチャレンジすることは大事で、本で学ぶより体験した方がたくさんのことが学べる。
いろんな世界を見た方がいいですよね。
広く浅くがいいわけではないけれど、自分がやりたいと思ったり興味を持ったものに飛び込むだけでも違いますよね?
何か学べるものがありますよね?
…そんなことはわかっていたけれど、なかなか行動できなかった自分。
よく行くお店で食べる料理はいつもと同じメニュー。
新しいお店を開拓するよりも安定して美味しいものが食べたい。
常にブレーキをかけている自分がいた。
お金か勿体無いかもしれないし。失敗したくないし。時間の無駄になったら嫌だし。
それまでの自分に強烈なボディーブローをあの日に受けた自分。
精神的に膝から崩れ落ちて、ただ思ったこと。
いろんなことにチャレンジしよう。
興味を持ったら新しい趣味に飛び込んでみよう。
自分の心に素直になろう。
欲しいものがあったらためらわずに買おう。
自分のために生きてみよう。
ブレーキを踏まないで「初体験」に行動をシフトした。
これを本格的に始めたのが2020年から。
実際に何を始めたのか?
2020年〜
*車を購入。
*noteを始める。
*SUPを始める。
*日サロに1回行ってみた。
*キャンプを始める。
*料理を始める。
*サウナにハマり始める。
*車上泊ができるテントを購入。(車で全国旅するため)
*RIZAPに通う。(13キロ減量)
*筋トレを始めてボディメイクを始める。
*登山を始める。
〜2021年6月現在
そう、このnoteも、自分ではなかなかやろうと思ってたけど踏み出せなかったもので、人生経験の一つとして始めたもの。
キャンプと登山は自分の中で今とても大きいものになっている。
目標や夢ができて、未来がさらに楽しいものへと変わっていっている。
そして、これまでになかった人との出会いをもたらしてくれているし、何より、自分が知らなかった自分とも出会わせてくれた。
まさか、登山のためにウォーキングを1日4時間半もやる自分がいたなんて。まさか、山頂で出会った人に話しかける自分がいたなんて。
それが、80歳くらいの老人の方で、そんな歳の離れた人と、20分も30分も話せる自分がいたなんて。
2000メートルを超える山の頂上から見た景色は、それはそれは雄大で綺麗で、何時間もその場にいたくなるほど幸せな空間でした。
こんな風に思えるようになったのが、
あの日から変わった、今日の自分です。
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