仕組み化のはなし
読書とは全く関係のない日常生活でふと感じた面白い工夫をメモ程度に頭の外に出してみます。
人は失敗した時に、今回の失敗は「予防策がなかった。仕組み化ができていなかった。」と考えると気落ちせずに済むと言う話を以前会社で行われたセミナーで講師が話していて、それを見事に体現しているところが家の近くの共同住宅にありました。
その共同住宅のゴミステーションでは、あらかじめゴミ回収の曜日にかかわらず種類によって置いておく場所が区切られており、そうすることで各個人の部屋でゴミがたまってしまうことなく、さらにゴミ収集の曜日になればその日の物だけキチンとわかりやすく回収されるというものです。
小さな配慮ですがこの仕組みを考えた人は天才だなと思いました。
この仕組み化がされる事の前を推察するに、おそらく家賃の価格帯的にも若い世代や生活背景の暗い方が多く生活していて、仕組み化がなされる前にはゴミ出しの曜日に関係なく無造作に散らかされていた歴史があったのだろうと予測しました。この仕組みがあるだけで、そうした環境や回収の手間が省けるだけではなく、各個人の生活環境まで整いその結果曜日を考えずストレスなくいつでも分別されたゴミが出せるシステムが構築されたと言うことになります。
これは別にそういう過去があった場所以外にも適応できるもので、誰もが過ごす環境を少しの工夫で快適にしようという考え方は日常生活を超えてビジネスやほかにも活かせるものだと感銘を受けました。
たとえば「曜日を守って出すのは当たり前」のような相手に委ねてしまえば、「曜日を守らずにゴミを出す奴は常識のない奴だ。」と姿の見えない他者にストレスを感じるだけでその先も日常は現状のまま続いていくが、ここでいつでも誰にでも対応できる工夫があれば、不明確なだれかの良識に委ねることによるストレスから解放されるだけでなく他者も、ひいては自分の生活まで快適になります。
自分も「だれかの良識に委ねる」という不安定な板の上で揺られてストレスを感じるくらいなら、そうならない為の環境の仕組み化をして人によって変わるものではなく誰しもがストレスを感じないで済む環境づくりを意識していこうと思いました。
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