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「ハイパー起業ラジオ:ネットワーク効果編」のまとめ⑨ 本当の戦略とは

フェスティナ・レンテ!Ryotaroです!

今回もハイパー起業ラジオ:ネットワーク効果編について書いていきます!テーマは「本当の戦略とは」。これがこのシリーズの最終回です!

Podcastだと大体このあたり↓の内容をメインに扱います!

それではいきます!

ネットワーク効果について学んできたけど

これまで、このnoteのシリーズでは「ネットワーク効果」や「戦略」についてまとめてきました。

このまとめを通じて「戦わずして勝つためには何をしたらいいのか」「巨大な企業は戦わずして勝つためにどんな戦略を講じてきたのか」ということを学んできました。

ただ、これらのことについて学んだからといって、必ずしも「戦わずして勝つことができる!」という風になるわけではございません。

なぜなら「戦わずして勝つ」方法を学んでいるのは私(あなた)だけではないからです。

例えば、サッカーにおいて「パスサッカーが最強!」というブームが湧き起こり、みんながパスサッカーを練習し始めたら、それに対応した戦術や戦略が生み出されて、「パスサッカーは最強じゃなかった」という新たな定説が生まれることになるからです。

きっとその後も「守備固めからのカウンターが最強!」「ハイプレスが最強!」「現代サッカーの要はサイドバック!」とか色々な戦術や戦略が出てくるでしょうが、その度にそれらの説は覆されていき、それを追いかけている私(あなた)の手元にはもう使えないカードが残っているだけになってしまいます。

これは経営においても同じことが言えて、経営戦略の分野においては経営戦略を学ぶというぐらい矛盾したジャンルはないよねという言葉があり、「経営戦略って学ぶ価値本当にあるんですか問題」というのがあるのです。

定石を知った上で相手を困らせる

となると「本当の戦略とは何か」という話になりますが、これは「相手を困らせること」に他なりません。

例えば、テーブルゲームの「オセロ」においては「相手が石を置けない状況に追い込む」ということが戦略ですし、将棋の藤井壮太さんは「定石とは異なる手を打って相手に考えさせる=持ち時間を消費させる」という戦略を打っているからあんなにも強いわけです。

経営戦略においても、ただ闇雲に手数を出せばいい、というわけではなく、その一手一手が「競合を困らせること」や「困っていないのは自分だけという環境を整えること」に繋がっていなければなりません。

そして、「相手がどういうことに困るのか」というのを知るためには藤井壮太さんのように「定石」を知っている必要があります。

なぜなら、定石を知らないと「定石を崩す」ことができませんし、自分が思いついた打ち手が、古くからある定石なのか定石を覆えすために新たに生まれた打ち手なのかの判断がつかないからです。

ここで、現時点で明らかにされているネットワーク効果の16の定石をあげたいと思います。

I. Direct Network Effects(直接的ネットワーク効果)

1. Physical (フィジカル)
特徴:物理的なノード(端末)とリンク(接続)に基づくネットワーク効果。
例:電話網、ケーブルテレビ網。ユーザーが増えるほど、ネットワークの価値が高まります。

2. Protocol (プロトコル)
特徴:共通の通信規格や計算標準を使用するネットワーク効果。
例:イーサネット、ビットコイン。標準規格の採用者が増えるほど、その価値が高まります。

3. Personal Utility (パーソナルユーティリティ)
特徴:個人のアイデンティティと結びつき、日常的に不可欠なネットワーク。
例:Facebook Messenger。ユーザーの実名と結びつき、日常的なコミュニケーションに不可欠です。

4. Personal(パーソナル)
特徴:個人のアイデンティティや評判が製品と結びついているネットワーク効果。
例:LinkedIn。プロフィールが実名と結びつき、専門的なネットワークを形成します。

5. Market Networks (マーケットネットワーク)
特徴:個人ネットワークと取引の焦点を組み合わせたネットワーク。
例:HoneyBook(イベントプランナー向けプラットフォーム)。専門家のネットワークと取引機能を組み合わせています。

6. Hub-and-Spoke(ハブアンドスポーク)
特徴:中央ハブが選択したコンテンツを多数のノードに配信する効果。
例:YouTube。中央のプラットフォーム(ハブ)がコンテンツを選び、ユーザー(スポーク)に配信します。

II. 2-Sided Network Effects(2サイドネットワーク効果)

7. Marketplace (マーケットプレイス)
特徴:供給側と需要側の2つのユーザーグループが相互に価値を生み出す効果。
例:eBay。売り手と買い手が相互に価値を創出します。

8. Platform (プラットフォーム)
特徴:供給側が特定のプラットフォーム用の製品を開発する2サイドネットワーク。
例:iOS、Android。開発者がアプリを作り、ユーザーがそれを使用します。

9. Asymptotic Marketplace (アシンプトティックマーケットプレイス)
特徴:初期の供給増加が急速に価値を生むが、その後逓減する効果。
例:Uber。初期のドライバー増加は大きな価値を生むが、ある点を超えると効果が減少します。

III. Expertise Network Effects(専門性ネットワーク効果)

10. Expertise (エクスパティーズ)
特徴:特定のツールや技術の専門知識を持つ人が増えるほど価値が高まる効果。
例:Adobe製品。使用者が増えるほど、その技術の市場価値が高まります。

IV. Data Network Effects(データネットワーク効果)

11. Data Network Effects (データネットワーク効果)
特徴:使用者が増えるほどデータが蓄積され、製品の価値が向上する効果。
例:Google検索。ユーザーが増えるほど、検索結果の精度が向上します。

V. Tech Performance Network Effects(技術性能ネットワーク効果)

12. Tech Performance Network Effects (テックパフォーマンスネットワーク効果)
特徴:ユーザー数の増加が直接的に技術的性能を向上させる効果。
例:BitTorrent。ユーザーが増えるほど、ファイル共有の速度が向上します。

VI. Social" Network Effects(社会的ネットワーク効果)

13. Language (言語)
特徴:共通言語の使用者が増えるほど、その言語の価値が高まる効果。
例:英語。話者が増えるほど、その言語を学ぶ価値が高まります。

14. Belief(信念)
特徴:特定の信念を共有する人が増えるほど、その信念の価値が高まる効果。
例:ビットコイン。信じる人が増えるほど、その価値が高まります。

15. Bandwagon(バンドワゴン)
特徴:他の人々が参加しているから自分も参加したくなるという心理的効果。
例:Slack。多くの企業が使用していることで、さらに採用が促進されます。

16. Tribal(トライバル)
特徴:特定のグループや共同体への帰属意識が強まることで生じる効果。
例:大学の同窓会ネットワーク。共通の経験や価値観を持つ人々のつながりが強化されます。

この定石は、NFXというネットワーク効果についての研究を深いところで進めているベンチャーキャピタルが提唱しているモデルをClaudeというAIツールを使って私(Ryotaro)がまとめたものです。

こういった定石を知った上で、この定石の崩し方を考えることが大事だよ、というのが今回のお話なわけです。

どういう風に考えたらいいの?というのは前回の記事に書きましたのでそちらをご参照していただけたらと思います。

それでは、今回を含めて全9回に渡ってお届けしたハイパー起業ラジオ:ネットワーク効果編のお話しは以上でございます!

次回はペルソナ編についてまとめていきますのでよろしくお願いします!
それでは、すろすろ、すろーす!

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