【分析】SWCの現状と課題
こんにちは!Ryotaroです!
今回は、SWCというFiNANCiEコミュニティはトークンエコノミーとして成熟していくのか?
ということについて書いていきたいと思います!
それでは早速いきます!
理想的なトークンエコノミーの条件
僕の前回のnote記事では、『トークンエコノミービジネスの教科書』という書籍を参考にして、トークンエコノミーとはなんなのか?ということを学んでみました。
学ぶ中で「理想的なトークンエコノミー」とは
閉じた経済圏である
「望ましい行動」が明確である
参加者に「味方になってもらう」設計がされている
参加者が「精神的に」満たされている
の条件が満たされているものであることがわかりました。
詳しくは、前回の記事を読んで頂けたらと思います。
今回は、僕がよく楽しませてもらっているSWCというコミュニティが、トークンエコノミーとして成熟しているのか、今後成熟していくのか、について個人の見解を元に考察していきたいと思います。
SWCとは?という方はこちらを覗いてみてください。
より詳しい解説はこちら
1.SWCは閉じた経済圏を作れているか
トークンエコノミーにおいては、運営が「運営にとって望ましい行動」をしてくれたお客さんにトークンを付与し、お客さんはそのトークンを使ってほしいものが手に入る、という仕組みが成り立っていることが望ましい状態と言えます。
SWCは、slothというNFTを元にした二次創作や、slothのプラットフォームを用いたオリジナルNFTを作成した人に対して、運営からもメンバーからもトークンが贈られます。
そして、たくさんのトークンが贈られた人は、トークンを運営に返すことで、ファウンダーのけんすうさんと1on1ができたりもします。
こう見ると、コミュニティに貢献した人がトークンを集め、集まったトークンを他のもの(1on1)と交換することができ、運営は返されたトークンをまた分配することができるというサイクルがうまく回っているようにも見えます。
しかし僕は、まだまだこのサイクルは未成熟であると思います。特に、「集まったトークンの使い道」に関しては開拓の余地が残されています。
というのも、上記に示した「2500トークンで1on1」がトークンを他のサービスや商品と交換する初めての事例だったんですね。
これまで、そういった「トークンを消費することで得できる」という設計はされていませんでしたし、1on1が即完してしまった今、トークンの消費先はSWCにはありません。
もしかすると、この点はFiNANCiEの規約との折り合いの点で難しいのかもしれません。なぜならFiNANCiEには
という利用規約があるからです。
だから、
私は整体師なので、2000トークンでマッサージしますよ。
とか
本を書きました!つきましては、この本を1000トークンで販売します!
とかをしてはいけないっぽいのです。(正確なことはよくわかりません)
ただ、個人的には
slothのNFTをトークンで買うことができる
メンバーやけんすうさんの有料記事の決済をトークンでできる
といったトークンを消費することで得できる設計がもっとあったらいいのにな、と思っています。
なぜなら、こういったNFTや有料記事といった商品やサービスをトークン以外の支払い手段(現金や他の仮想通貨)によってしか手に入れられないと、トークンが「ただ貯まっていくだけ」になってしまうからです。
いやいや、貯まったトークンを現金に換えてそのお金でそういったものを購入すればいいじゃないか
と思われる方もいらっしゃると思いますが、それではこの経済圏が「トークンエコノミー」である必要がないわけです。
「トークン」はそれがあることで「閉ざされた経済圏」を作れるというメリットがあります。トークンを現金に換えずに支払い手段として使えるからこそ、その経済圏からお金が流れ出るのを阻止できるのです。(Amazonポイントがいい例です)
あと、FiNANCiEはトークンの売買手数料として10%かかるので、そんな頻繁に換金したくないというのもあります。
こう書くと「じゃあCTHすればいいじゃん」と思う人もいると思います。
※CTH(コミュニティトークンホールド)の説明はこちら
まあ確かに、CTHをすればSWCトークンの売り圧が弱まるし、トークン価格の安定にもつながるし、FNCTの価値が高まれば資産が増えたことになるし、いいことだらけではあるのですが、、
個人的には、SWCトークンを持っていることで起こる「いいこと」がもっと増えてくるといいな、という気持ちの方が強いです。
先ほど見たような
SWCトークンを持っているとけんすうさんとの1on1を申し込める
という「いいこと」があるからこそ
SWCトークンを集めよう
という気持ちになり、そのために、
SWCに貢献する
というサイクルが生まれるのです。このサイクルを生み出すためには、「いいこと」のバリエーションをもっと増やす必要があると感じています。
「いいこと」のバリエーションとして真っ先に思い浮かぶのは「保有特典」だと思うのですが、「保有」は定められた保有量まで達してしまうとその先は何もせずともその特典(いいこと)を得ることができるので、「トークンを集めよう」という気持ちを作るのには適していません。
SWCでは、1000トークンを持っていればけんすうさんの書く【読み物】を読むことができるのですが、これは1000トークンを集めてしまえばそこから先は何もしなくても読み放題だよという風に言い換えることもできます。
これでは、トークンを集めようと思う人の数がどんどん減ってしまいます。トークンを集めようと思う人が減るということは、SWCに貢献しようと思う人が減ることでもあるので、これはあまり良くないことです。
となると、SWCに必要なのはトークンを「消費」できる場であると言えるでしょう。この「消費」の一環として1on1企画が開催されたのですが、やはりこういったものがあると、すでに多くのトークンを持っている人も「自分も何かしなきゃ」という気持ちになれると思います。
これからは、この1on1企画のように「応援ギフト」をどんどん活用していくといいのかもしれません。
ただ、忘れてはいけないのは利用規約なので、規約的にどこまでOKかの確認は必要になるのですが、
応援ギフトに500トークン入れると、特定のNFTがもらえる
とか
毎週金曜日の【読み物】だけは応援ギフトに100トークン入れた人だけが読める
とか
そんな企画があっても良いのではないでしょうか。
このように、SWCでトークンの使い道(消費先)を作ることで、SWCを閉じた経済圏にしていくということが必要なのだと思います。
2.SWC内の 「望ましい行動」は明確か
トークンエコノミーにおいては、コミュニティにとっての「望ましい行動」を設定することで、意図した経済活動を作れるというメリットがあります。
SWCにおける「望ましい行動」は、「クリエイティブ活動」であると言えます。
SWCにおける「クリエイティブ活動」は、かなり広義な意味で捉えられています。
例えば、
slothのNFTを作る
slothをモチーフにした二次創作を作る
というのはわかりやすい「クリエイティブ活動」ですが、
文章を投稿する
企画を立ち上げる
みんなが作った作品をまとめる
というのも立派なクリエイティブ活動です。
また、
音声配信をする
写真を撮る
自分の経営するカフェとSWCとのコラボ企画をする
というのも実際行われていて、これらもれっきとしたクリエイティブ活動と言えます。
要するに、SWCにおける「クリエイティブ活動」は
なんでもいい
んですね。
で、僕はこの「なんでもよさ」には、いいこととわるいことの2つがあると思っています。
いいことは、自由度が高くてなんでもいいからこそ、予想だにしなかったクリエイティブ活動が生まれるという点です。
SWCのメンバーさんの中には、slothのシールを作って日用品をslothにしてしまおうと考える人がいたりだとか
slothの世界観を広げて漫画の連載をしている人もいます。
こういった、クリエイティブ活動をしてくれるメンバーさんの才能がSWCがなかったら埋もれていたかと思うと、それはシンプルに社会的な損失だったと思います。
しかし、誰もがこのようなクリエイティブ活動をできるわけではありません。SWCメンバーの中には「なんでもいいよ」と言われると「何をしたらいいかわからない」という人も少なからずいるはずです。
そういった方の多くは、クリエイティブ活動をしてくれる人に「トークンを配る」という形で応援活動をしてくれているのですが、もしかしたらけっこう身銭を切ってくれている人もいるのではないか、と感じています。
無論ですが、トークンを買ってくれて、それを応援として配ってくれる人は、とってもとっても貴重な方で、そういった方がいてくださるおかけで、クリエイターの方は自分のクリエイティブ活動に邁進できているはずです。
こういった前提を踏まえた上でも、できることなら、SWCのトークンは「購入」だけではなく「クリエイティブ活動」を通して手に入れられた方がいいよね、そういった形でトークンを手に入れられる人が増えた方がいいよね、というのが僕の意見です。
なぜなら「クリエイティブ活動」を一部の限られた人たちだけのものとしてしまうと、作品の絶対数が少なくなりますし、コミュニティからの人離れも加速してしまうと思うからです。
作品の絶対数の多さは、「優れた作品が生み出されること」の確率を上げます。ただ、どれだけ仕事が早いクリエイターさんであっても、世に出せる作品数には限りがあります。
世の中に優れたSWC関連作品を生み出したければ、作品の絶対数を増やした方がいいし、作品の絶対数を増やしたければ、SWC内のクリエイターさんの数が多い方がいいです。
多くのクリエイターさんが互いに刺激し合うことで、新たなインスピレーションが生まれ、それぞれのクリエイターさんの創作の幅も広がるはずです。
また、SWC内にクリエイターさんが増えることは「自分がコミュニティに貢献しているんだ」と感じる人が増えることにもつながり、結果としてコミュニティに愛着を持ってくれる人が増えます。
これまでクリエイティブ活動をしてこなかったけれど、SWCに参加してクリエイティブ活動をしてみた結果、「人生が変わった」と感じている方もいます。
このように感じられる方を増やすためにも、クリエイティブ活動への参加のハードルは下げていった方がいいでしょう。
反対に、クリエイティブ活動ができずに悶々としている人が増えると、SWCから人が少なくなり、次第にコミュニティとしての力も弱まってしまうことになります。
こうした観点からも、SWCには誰もがクリエイティブ活動に参加できる設計が必要になってくると感じています。
そのためにできることとしては、
誰もが参加できるクリエイティブ活動のイベントを企画する
とか
各クリエイターが、他のメンバーが参加できる余白を作りつつクリエイティブ活動をする
といったことが考えられます。
具体的にはどんなこと?というのは今は思いつきませんが、「クリエイティブ活動を少人数で独占する」のではなくて「クリエイティブ活動をみんなで発掘していく」という感覚を持っていることが非常に大事なのだろうなと思います。
ちなみに僕は、こうしてSWC関連のnote記事を書いたときには「サムネイルの画像をどなたか作っていただけませんか」とお願いするようにしています。
すると、快く引き受けてくださる方がいらっしゃるのです。
このような形で「みんなで」作品を作っていくことを念頭に置いてクリエイティブ活動をしていくとも、大事になってくるのかもしれません。
3.SWCは味方を増やすことはできるのか
トークンエコノミーには、コミュニティの「味方」がトークンエコノミーの発展のために自主的に活動してくれるという特徴があります。
「味方を増やす」とは「価値観に共感する人を増やす」ということでもあります。
これは何も「万人受けする価値観を作り出す」ということではなく、「自分たちの持つ価値観をしっかりと伝えていく」ということです。
SWCはslothというNFTプロジェクトが背景にあるコミュニティです。
そのslothには
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