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「ハイパー起業ラジオ:ネットワーク効果編」のまとめ② まだまだ言葉の説明

フェスティナ・レンテ!Ryotaroです!
前回から手書きで「ハイパー起業ラジオ:ネットワーク効果編」のまとめを書いています!
今回はその②でございます!

Podcastだと大体このあたり↓の内容の話しですので、聴きながらでも読んでいただけたらと思います。

前回の記事のまとめをざっくり書くと、
・ネットワーク効果とは戦略である
・戦略には「お客様から自社が選ばれる」側面と「競合から自社を守る」の側面がある
・MOATはネットワーク効果の「守り」の観点のことである
といったことを書きました。

今回は「お客様から選ばれる仕組みとしてのネットワーク効果」や「ネットワーク効果の二つの流派」などのお話しを書こうかと思います。

それではいきます!

ネットワーク効果の二つの流派

前回の記事では「戦略」の必要条件には
・「顧客選択優位性の仕組みによる確保」
・「持続的競争優位性の担保」
があるという話をしました。

漢字が難しいので簡単に言いますと、
・「なんでお客さんがうちを選んでくれるの?」っていう理由作り(顧客選択優位性の仕組みによる確保)と
・競合が「めっちゃおいしそうな市場だから自分もやりたい!」って思ってもどんどんやりにくくなる仕掛け(持続的競争優位性の担保)のことです。

例えば、Googleの検索エンジンは多くの人が使っていますし、これから他社がそこに割って入ろうとするか?というとそうはなってない。

結果として、検索エンジン分野において、Googleは他社と戦わずして勝っている、という状態なわけですね。

つまり、戦略としての「ネットワーク効果」に関しては
・「顧客選択優位性の仕組みによる確保」
・「持続的競争優位性の担保」
の2つを持ってるってことがめちゃめちゃ大事だということです。

さて、そんな「ネットワーク効果」には大きく分けて2つの流派があるそうです。
一つは、「相互ネットワーク効果」
もう一つは、「ネットワーク外部性」
です。

「相互ネットワーク効果」とは
売り手がいるから買い手が集まって、買い手がいるから売り手が集まって、じゃあまた売り手がいるから買い手が集まって、というループが作られていることです。

「売り手」と「買い手」という二者がいるから成り立っていて、互いに影響を与え合っているのが「相互ネットワーク効果」です。

「ネットワーク外部性」とは
点の数よりも線の数の方が力が増大する仕掛けのことです。何かサービスがあったときに(例えば電話)それを使っている人が2人だとやり取りの線は一本だけですが、5人いると線が10本になりますよね。人数という「点」よりも、やり取りという「線」の数の方が増大している状態です。

付け加えて、あえて邪道な説明をすると、
そのサービスを利用する人が増え、それを使ってない人が仲間外れになりたくないからそのサービスを使うっていう状態にしてしまうこと。こうなったらもう、そのツールを使わざるを得なくなりますよね。これが「ネットワーク外部性」です。

「コールドスタート問題」と「アトミックネットワーク」

ネットワーク効果の特徴として、ある一定値まで売り手なのか買い手なのか、それとも仲間の中でのシェア、使われ方の割合なのかが増えないと、「価値はゼロ」というのがあります。

価値がつくには「ティッピングポイント」と呼ばれる閾値を超えなくてはならないのですが、そこを超えるまでは「価値はゼロ」です。

売り手と買い手がいなければ、売り手と買い手が相互に影響を与える「相互ネットワーク効果」を作ることはできませんし、

サービスを使ってくれる人がいなければ「ネットワーク外部経済性」を作ることもできません。

買い手が売り手を呼び、売り手が買い手を呼ぶが回り始めたり、仲間外れになるから、もうこれ使わざるを得ないよというステージに入れば最強なわけですが、そう簡単にはいかない。

売り手が少ないから買い手が少なくなって、買い手が少なくなるから売り手が少なくなる、とか、誰も使ってないから自分も使わない、というような負のネットワーク効果(悪い方向に回る側の回転)がかかった状態でスタートしないといけないというのがネットワーク効果を仕掛ける上で難しいところなわけです。

このような、新規事業を立ち上げる際の厳しい状況は「コールドスタート」と呼ばれたりもします。

この、コールドスタート問題を解決する手立ての一つに「アトミックネットワーク」があります。

「アトミック」というのは「原子」という意味ですから、「最小単位のネットワーク」がアトミックネットワークの意味です。

つまり、大きな回転を最初から狙わずに、ちっちゃいところだけでもいいから、正のネットワーク効果を回す、というのがアトミックネットワークの意義なわけです。はじめから大きいところをねらっていくのはめちゃくちゃ難しいですからね。

「相互ネットワーク効果」におけるアトミックネットワークは「売り手と買い手を絞ること」

「ネットワーク外部経済性」におけるアトミックネットワークは「"仲間外れになりたくない"ということを醸成させるちょうどいいグループのサイズを少しずつ広げていくこと」

なのですが、「売り手と買い手を絞る」ことも「ちょうどいいグループのサイズ」を作ることもとってもとっても難しいわけです。

ですが、「難しい難しい」と言ってても何も始まらないので、とりあえず売り手と買い手を集めなくてはいけない。

そんなとき、売り手と買い手のどちらから集めればいいのかというと、それは集めるのが難しい方(ハードサイド)から集めるのが得策です。

となると、売り手と買い手のパワーバランスを見て、どちらがハードサイドにあたるのかを見極めることがとっても重要になってきます。

こうして、1個アトミックネットワークを作ったら、じゃあ次回すアトミックネットワークは何なんだ、次もうちょっと大きくするネットワークは何なんだ、ってことを考えていくと、どんどんネットワークが大きくなっていって、気づいたらとんでもなく成長していたということも起こります。

また、起業家によっては、3週目でやりたいこと(本命)のために、1週目、2週目ではやりたいことの準備のためにアトミックネットワークを作る、ということもするわけです。

この辺りのことはまだ抽象的な話となっていますが、次回からはケーススタディとして実例を見ていきながらネットワーク効果について書きたいと思います。

今回は以上です!
それでは、すろすろ、すろーす!

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