note_カバー_2019

DJ MIX 『 Girl 』 liner notes


2019/10/12にSound Cloud にて公開した
邦楽女性シンガーをピックアップしたMIX『Girl』について書き留める。

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9月中旬 次はどんなMIXを作ろうかと考えていた時期に
写真家 奥山由之の代表作である写真集”Girl”が復刊した。

色や音、匂い、温度。安らぎと焦りと。乾き、悲しみ。光と陰。
心の浮遊。気持ちの揺らぎ。
どこまでも続く、緩やかな憂鬱。
思い出せるけど見えない、記憶の記録。
確か、こんな感じだった。
―奥山由之

”Girl”は、第34回「写真新世紀」優秀賞を受賞した作品で、
僕が彼のことを知った時には、すでに絶版になっていた。
復刊が決定した時には、即予約し発売日を心待ちにした。

2019/9/14 『Girl』を手にいれた(直筆サイン入り)
そして、インスパイアされたのであった。

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・コンセプト
邦楽女性シンガーのみで作ると決めてからはスムーズに進んでいった。
ジャンルは自分が一番得意である、R&BとHiphopを中心として、
あまり音楽に関心がない人にとっても、抵抗感なく聴き入れられるように途中で抜け感を出すようにした。

BPMは88〜93の間で構成し、テンポを上げずチルできることを大切にした。短すぎず長くならないように15,6曲を40分以内にすることで、ちょっとした時間のお供となることを目指した。

・ジャケットデザイン
デザインはセルフでプロデュースを行った。コンセプトに沿った女性的なイメージを強くするため、”赤みのあるリップ”を構図に取り込みアクセントカラーの役割も果たした。
モデルになってくれはのは、気の合う友人でナイス抜擢であった。
フォントは、女性的なイメージが強いとされている「Optima」を使用し、コンセプトを膨らませるようにした。「Optima」は”GODIVA”や"FANCL”のロゴのベースにもなっている。

・選んだ曲について
1. 僕らtruth - おかもと えみ
選曲を決めている時に、2019/10/9発売のAlbum「gappy」から先行配信された曲で、聴いた瞬間から採用すると決めた曲だった。
2. Common - iri
STUTSがトラックをアレンジした曲で、Album「Shade」に収録されている。Albumの中から1曲選ぼうと決めたが、名盤Albumすぎて悩んだ。
3. Metamorphose (feat. Kuro) - ODOLA
トラックメイカーと鍵盤奏者による2人組ユニットODOLAが、TAMTAMのKuroを迎えた曲。独特なビートが心地良く、Dopeな味を出している。
4. Cat - Chara
Album「Baby Bump」の収録曲。シンセベースとビードが絡み合ったトラックの上に、Charaの表現力が合わさって非常にカッコ良い。
5. No need to rush - kolme
「完全セルフプロデュース型ガールズユニット」として活動中のkolme。ガールズユニット離れしたトラックがそそられる。売れてほしい。
6. feel the night (feat. Kai Takahashi) - 山本彩
元NMB48の山本彩にLUCKY TAPESの高橋海がプロデュースした曲で、初めて聴いた時、シンプルに良いと思った。
7. 202 (New Mix) - ラブリーサマーちゃん
ラブリーサマーちゃんの代表曲と言っても良い「202」。Album「LSC」は僕が初めて買ったAlbumであり、ずっと使ってみたかった。
8. 80denier - kiki vivi lily
今年発売されたAlbum「vivid」の先行配信曲。ゆり花として活動していた時に「80デニールの恋」として提供していた曲のセルフカバーである。
9. HIT NUMBER - EVISBEATSとPUNCH REMIX - おかもとえみ
僕を音楽好きにしてくれた曲。EVISBEATSのゆるいビートとMICHEL PANCHの淡いメロディとおかもとえみの天性の声で幸せになれる。
10. Uwagaki - ASOBOiSM
若手最注目ラッパーのASOBOiSM。選曲中に見つけて即採用を決めた。詳しくはないが、曲のミキシングが良いのか音がすごくいい。
11. きみだけのマジックアワー remix by Kan Sano - 児玉奈央
Kan SanoによるRemixで効いたスネアとハイハットに何の音か分からないアルペジオとトランペットと児玉奈央の気だるさのある声がマッチしている。
12. 会いに行かなくちゃ - SHE IS SUMMER
この曲もトラックのプロデュースは高橋海で、曲自体ピコピコした可愛い感じとSHE IS SUMMERの可愛い声がチルである。
13. Ballon - chelmico
Album「Fishing」に収録されている曲。特にサビのメロディが大好きで、chelmicoの仲良さ感がこの曲は特に伝わってくる。
14. Summer Gate - 佐藤千亜妃
個人的な2018年BEST SONGと言ってもいいこの曲。砂原良徳がプロデューサーでもあり、懐かしさと新しさが両方感じられる。
15. PORTLAND (Prod. EVISBEATS) - Kuro
今年に出たEP「PORTLAND」より表題曲である曲。プロデュースがEVISBEATS。TAMTAMのKuroのソロプロジェクトが今後も楽しみ。
16. GOOD NIGHT feat.おかもとえみ & RACHEL (DJ WATARAI Remix) - TSUBAME
客演を二人迎えた上にRemixである作品。原曲も良いが、REMIXによって深みを増している。このMIXはこの曲で締めたいというのは最初からあった。

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・まとめ
長くなったなと思いながらも、もう後には引けなかったところはあるが、
作っていた時のことを思い出しながら文字に起こすことができた。

Sound CloudにアップしたこのMIXは、再生回数が伸びているわけではないが、ひっそりと誰かに聴いてもらえている。
少しでも誰かのお気に入りになってくれたら、それは本当に嬉しい。
今後も、たまにMIXを作りながら、こんな風にまとめられたなと。。。

音楽は楽しい。ではまた。

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