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与信の次世代パートナーRerep(リリップ)の立ち上げエントリー

はじめまして。株式会社ディー・エヌ・エーでリリップの事業責任者をしています、かつらと申します。
2月4日にリリップというサービスを立ち上げましたが、お金を借りた人に対しての信用を積み上げるサービスという特性上、サービスに触れられる人が限られている上に、触れてみないとサービスの良き(とリリップが考えている)ところが全く伝わらない性質の難解なサービスなので、少しリリップの自己紹介をさせてもらいたいと思って書きました。

前提として、リリップは新しい信用のカタチを作りたいと思っています。我々が考える信用のカタチとしては、「ステータス」で「与えられるもの」ではなく、個人が「行動の積み上げ」で「つくっていけるもの」が正しいというのは信じて疑わないのですが、それを形作っている中身がどうなっているのか?については、まだ確信めいたものがあるわけではありません。
そういった意味では、みんなでどんな信用が正しいのかを考えていければと思い、サービスをリリースしました。

■なんでこんなサービスやってんの?

元々の発端は住宅ローンを借り入れしようとしたときの出来事が発端です。元々住んでいた賃貸物件の家賃より月々の返済額は安いし、上場企業で働いていたら借りられるだろう。と高をくくっていたところ、まさかの融資拒否をされまして。
「いやいや、困ります。え?なんででしたっけ?」

って聞いたら、

「勤続年数が1ヶ月足りないんですよね」

って言われてびっくり。は?どういうロジック?

と、当時は怒り、嘆き、苦しんだのですが、冷静に考えると、そもそもそれって
圧倒的に機会損失しているよね。。。(自分は絶対に返せるという謎の自信に基づく上から目線発動)

と思いまして「与信」という物自体に興味を持ちまして当時(2015年頃)色々調べてみました。※以下かつら調べの感想です。
1.与信のアルゴリズムは割とどこも同じルールベースで足切りをしているらしいな。
2.なので、どこかでは借りられてどこかでは借りられないなんて言うことはごくごく稀で、大体一律のルールでやっているっぽい。
3.なので貸し倒れの発生率については基本、危なそうな人に貸すかどうか(承認のバルブのひねり具合)で決まっているらしい。
4.カードローンのライフタイムは普通に言われた額を返していると10年を超えるっぽい。(住宅ローンで言えば35年ですしね。。。)
5.カードローンで言えば、総量規制の兼ね合いで年収の3分の1を上限にかせる金額が決まり、その金額に相当する金利テーブルから金利を引き当てているだけっぽいな。
※2015年時点の調べなので、色々と認識違いがあるかもしれませんが、当時はそういう理解だったんだなと思って頂ければ。

金融のコアである与信ではありますが、思ったより改善の余地が多そうだなと思いました。
そもそも、ローンを申し込むようなステータス情報だけで、10年を超える長い期間の信用なんて測れるのでしょうか?ライフスタイルの多様化とか言われているし、お金借りるくらいの年代って、転職や結婚や出産とかいろんなライフイベントが目白押しの中、今の勤続年数や働いている企業、年収などのステータスがどうか?っていう情報だけでそれらをすべて吸収することなんて出来るはずがないのではないでしょうか?

そこの精度を求めて、いろいろな情報を付加したり、新しいアルゴリズムを試したりしても、事前に大量の情報を取られるとなると顧客の負担も増えるでしょうし、結局「今」どうか?の延長上なので、精度としては天井が見えているはずです。
でも、金融にとって与信って完全にコアな部分なわけで、より精緻で顧客に受け入れられる形はないものか?

ざっくり調べた情報から妄想が妄想を呼び、じゃあどうしようかと思ってふとひらめきました。

貸す時点で予測できないなら、予測するのをそもそもやめてしまうのはどうだろう。

そうじゃなくて、実績で評価してあげる形の方が、いいんじゃなかろうか。

例えば、人材の評価でも、この人は期待値込みで給与は10年間は500万ね!とか決めないわけです。最初はみんな新卒で200万から始まるけど、日頃の仕事の実績や評価を経て、500万になる人もいれば、1000万になる人もいれば、残念ながら変わらない人も要るわけです。

もっとウェットな個人対個人の世界でも、あいつは上場企業に努めているから信用できるな!とか、年収2000万のやつに悪いやつはいない!とかないわけです。
日頃のコミュニケーションや関わり合いの中で、あ。こいつは信用できるな。この人なら大丈夫かも。。。となるわけです。

そう考えると圧倒的にこっちのほうが正しいな。と。
きっと金融における信用も日頃の信用と同じ形のほうがいいんだろうと思い、このサービスを作り始めました。

■それどうやってやるの?

思い立ったときは、天才かもしれん。。。と思いましたが、色々詳しい方々に話を聞いたりしていると、全否定されまくります。
・危ない人には貸さないのが大事なのに、後から評価したって遅い。
・実績で評価ってなに?それサービスとして何かしらのソフトウェアが介在する価値あるの?貸し手が勝手にやればいいじゃん。存在意義ある?
・実績が出たら金利を下げたりするのは、今も普通にやっていますよね?何が新しいんでしたっけ?(苦笑)
等など。

でも多分思想は正しいはずと紆余曲折と試行錯誤と挫折を繰り返し、

1.初期与信は今まで通りとりあえずやってもらう。(データが溜まれば最適化したいけど。)
2.でも初期与信でリスクを正しく予想できるわけないと思っているので、最初は一律金利で始まる。
3.返済の自信があるユーザーだけが得をしてほしい。初期与信ではわからないという前提に立って、最初は高い金利にする。
4.予測だけではなく、返済の延滞や代弁を抑止することを目的にしたミッションを実施してもらう。
5.借り手のユーザーのことをたくさん教えてもらえれば、それと返済状況をもとにユーザーを信用し、その分をキャッシュバックという形で実質的に金利負担を下げてあげる。

という今の形になっています。

もっと砕いて言うと、

知らない人は信用できるかわからない。
その人のことをたくさん知れば知るほど、信用できるかわかる。
信用できたら金利は下げていい。

っていうそれだけです。

結局金利なんて言うものは、リスクに対して利益をのせたものなのです。でもリスクは変動するし、正しく長期間予測なんてできないはずなんです。(少なくとも限界はあるはず)
だからリスク情報を常にアップデートし、そしてその人を詳しく知れて、リスクが低いねってなれば、当然金利は下がるべきですよね。(もちろんビジネスなので、利益0は出来ないのですが、、、。)

それをアプリで表現したのがリリップです。

朝早く起きる人が信用できます!と言いたいわけじゃないです。運動習慣が返済能力と激しく相関している!と思っているわけでもありません。
アプリを続けてスコアをためていくという行為自体が、行動変容を促し、返済を意識し、延滞や代弁を止めることに繋がると思っています。(事実、実証では数字として示せています。)そのため、ミッションという行為をしていただいた事自体にスコアの付与を行っています。※もちろん適宜改善は行います。

また、規則正しく生きることを意識している人の方や努力を続けられる人のほうが、返済に対して真摯に向き合えるはずだという仮説はもちろんあるので、きちんとデータとして実証できれば回答内容によるスコアの増減もさせて行くことを想定しています。

借り手のユーザーが自分自身で信用を積み上げることが出来る。
貸し手の金融機関はそのアピールをしっかり受け止め、信用に変え、金利負担の軽減という形で返す。

金利やリスクの本質的な意味を考えると、これがとても自然な形だと思います。

ただ、これが最適解だと思っているわけでは当然ないので、皆さんの意見を取り入れながら、新しい信用のカタチを作っていければと思っています。

で、結局リリップってどんなサービス?
というのは、こちらを御覧ください。

ブランドサイト
■ブランド動画

■サービス紹介動画



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