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NPOや社団について、代表者の住所の公開範囲が制限されなさそうな件


はじめに

現在、法人の代表者について、住所が登記事項であり、広く公開されていることについて、見直しが行われようとしています。


私は、選択肢の多いことはいいことだというのが基本的な発想になので、起業のしやすい世の中になるほうがよいという考えの元、法人代表者の住所が広く公開されている(オンラインでも数百円支払えば情報として取得できてしまう)現在の制度は不適切であり、改革されるべきという意見です。

この問題。恥ずかしながら知りませんでした。
そこで、実際どうなのか裏を取りました。

改正案

https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000265353

上のリンクから改正案をDLできます。

NPOについて

NPOは、特定非営利活動促進法という法律で、登記について以下のように規定されています。

第七条 特定非営利活動法人は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。

特定非営利活動促進法7条1項

これを受け、組合等登記令という政令が何を登記しないといけないかを定めています。なお、「組合等」は、第1条で別表の名称の欄に掲げる法人と定義されており、別表に「特定非営利活動法人」という記載があることから、NPOの登記についても組合等登記令で定められていることが分かります。
そして、代表者の氏名、住所が登記事項であることについては、以下のように定められています。

(設立の登記)

第二条 組合等の設立の登記は、その主たる事務所の所在地において、設立の認可、出資の払込みその他設立に必要な手続が終了した日から二週間以内にしなければならない。
 前項の登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。
 目的及び業務
 名称
 事務所の所在場所
 代表権を有する者の氏名、住所及び資格
(以下略)

組合等登記令2条

そして、今回の改正案で改正されようとしている法律の中に、組合等登記令は含まれていません。
このことから、NPOについては引き続き、代表者の氏名や住所は公開され続けるままという方向であることが分かります。
組合等登記令は、NPOだけの登記のルールを定めたものではなく、社会福祉法人、税理士法人、地方道路公社、弁護士法人、農林中央金庫等、様々な法人格についての登記のルールを定めたものですので、NPOに限って改正の枠からつま弾きにされたわけではなさそうです。

パブリックコメントにかける前に法制局は確認を始めているでしょうから、うっかり組織等登記令が抜けたということはないでしょう。
どういう意図があるのか気になります。


社団について


https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000265353

パブコメの資料を見ると、一般社団法人等登記規則が今回改正の対象として検討中であることが分かります。
あれ、じゃあ社団については代表者の住所は公開されなくなるのかな、、、と思って条文案を見てみると、、、


https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000265353

商業登記規則31条の3は準用しない、そこで書かれているルールは社団については適用されないということが書いてあります。
では、商業登記規則31条の3は何かというと、、、

https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000265353

まさに今回の改正案の肝の部分なんですね。
だから、駒崎氏のいうとおり、社団もやっぱりNPOや地方道路公社等と同様、今回の住所の公開範囲を限定する動きについて、仲間外れにされているということが分かりました。

最後に

以上のことから、駒崎氏の指摘は事実でした。
もっというと社団やNPOだけではなく、社会福祉法人や税理士法人等、沢山の法人格が改革の動きから取り残されようとしていました。
「なぜ??」と頭に疑問符が沢山浮かんでいます。
師走であることもあるので、今回はここまでとします。
読んでいただき、ありがとうございました。

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