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新社会人に送る言葉なんて大層な事は書けないので単なる独り言

まだ僕が会社に所属していた頃、新人研修に「社会人の心得」みたいなことを話してあげて欲しい、と人事部の人に言われて次のようなスライドで説明したことがある。

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「これら4つのキーワードの中で、あなたはどのように順位を付けますか?」

すると、新卒の皆さん、考え出す。そこで、僕は切り出す。「でもね、もし何も考えないでこのまま社会人としての一歩を踏み出してしまうと、まず間違いなくこうなりますよ。」で、次のスライドを見せる。

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多分、言われた本人たちは、その時の心情としては「そうかなあ?」と思っていたことだろう。でも、実際に仕事を始めるようになってから、改めてこれを眺めると、先輩(僕)が言ってたことが「うわあ、そういうことだったのか」という感想に変わることだろう。普通の新卒なら誰もが通る道だと思う。

「だから、自分自身の、社会における自己実現の目標を明確にして、それを持って仕事してくださいね。あなたの人生はあなたしか生きられないのだから。」みたいな結論を喋っていた。

これは、今考えてみると、新卒研修にはちょっと難しすぎた。というか、相手の共感を得られない話だった。共感を得たり感動を与えたりすることが研修の目的ではないけれど、相手の腑に落ちないと、行動変容には繋がらない。だから新人研修は難しい。タイトルにも書いた通り、僕には大層な事は書けないし言えない。

ただ、今になって思うと、性善説のこの僕ですら、新人の方々に伝えておいた方が良いな、と思うことがある。なので、それを次に書いておきたい。

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別に、新人諸君に疑心暗鬼になれ、この世の中は怖いぞ、とか言いたいわけではない。ただ、「自分の人生」を生きるには、自分の中に不文律的な価値基準を持っていないといけない。そういう中で、あまりにも騒々しい会社という組織の中に入ると、一瞬にして自分の価値軸の声が聞こえなくなる。

その結果として、僕は随分と遠回りをして生きてきた。ただ自己否定にならないために、過去の全ての経験は今の自分に活きていると言い聞かせている。

今、僕は50歳にもなって、ようやく上のスライドに比喩される呪縛から逃れて自由になっている。自分の人生を生きている。と言うか、周りの全ての人によって生かされている、と感謝の念を感じる。いや、心から感謝している。

結局、人は社会との関わりの中で生きていく。新卒の皆さんにとって、これからの人生がより良いものであるよう、こんなオッサンからもちょびっとだけ祈ってます。

せっかくの新年度なので、そんな独り言をポツリと。ではまた!

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