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増上寺黒門(旧方丈表門)の歴史

芝の増上寺を通りかかった時に有名な三解脱門の横に増上寺黒門という門がある。この黒門もかなり存在感がある慶安年間(1648~1652年)に建てられたと言われている。この門は表側の飛檐垂木、破風板、瓦は補修されたが、その他の部分は当時の姿のままだろうか。

元々は増上寺の横、現在の御成門小学校やみなと図書館のあたりにあった方丈(住持の居所)の表門として使われていたものを1980年に現在の位置に移築されたようだ。

昭和40年当時の増上寺黒門(みなと写真散歩 著者池田信 編著 出版年月日1968より)
模様は江戸時代のものだろうか

木の状態が素晴らしく、元は高価な漆塗で真っ黒だったので黒門と呼ばれていて昔の資料にも「黒門前」や「黒門口」など目印にもなっていたような記述もある。さすが徳川家の菩提寺である。

剥がれた黒門漆塗

こういった歴史のある建造物が現代でも普通に門として機能していることはすごいことだと思う。

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