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機能別Zoom教室(2020)

このような記事はゴマンとあるのは承知ですが、あるところに向けてせっかく書いたので、Zoom会議のやりかたを機能別にまとめておきます。なお、記事の内容は全て2020年9月の時点での情報ですので、アップデートで変更された場合はその限りではありません。

0)導入
 Zoomを起動するとまずサインイン画面がでますので、サインアップをクリックして、IDを作ります。GoogleかFacebookでもサインインできるようですが、その辺りは個人の判断で。ご所属の施設がドメインを取得していればSSOから入ることもできます。
 PCにインストールしたくない方は、そのままブラウザ上で参加することができますが、色々と機能制限があります。最も影響があるのはギャラリービューが使えないので、参加者の顔がタイル状に見ることができません。機能制限の詳細はこちら。ギャラリービューが見えなくても、別に問題はないんですが、参加者全員の顔が一画面に見えると楽しいです。また、Safariでは作動しないのでMacユーザーの方はご注意ください。
 スマホ、タブレットでの参加ももちろん可能です。同様に上記のミーティングリンクに飛んで、ガイダンスに従ってインストールします。スマホはブラウザーでの参加はできないので、必ずZoomアプリをインストールする必要があります。タブレットもおそらくスマホに準拠すると思いますが、タブレットPCなどはブラウザー参加が可能かもしれません。いずれにせよ、本番前に一度試していただければと思います。
 一点、スマホではギャラリービューが4人分までしか映りませんので、これからZoomを使ってWeb会議をする方はやはりPC版をインストールすることをお勧めします。PCを持っていけない出先でZoomを使うこともありますので、スマホにも入れておけば、機能制限はあっても便利です。ただし、同アカウントで同時に使うことはできません。

1)音声
 Zoomに入って、まず聞かれるのは音声をどうするかです。普通はPCのオーディオシステムを使えばいいので、それを選択してください。後述するヘッドセットを使う場合もPCオーディオを選択すればいいです。ここでPCがZoomにマイクを使っていいか聞いてくる場合は許可してください。入室すると画面左下にミュートにするかを選択するマイクのアイコンがあります。マイクのマークに斜線が引いてあれば、ミュート、になっています。つまり、しゃべってもその音声は参加者に流れません。
 多人数の会議や講演会などではミュートにしておくのが原則です。最近のマイクの性能はかなりいいので、自分の周りの生活音や騒音などが、全て会議場に流れると思っておいた方がよいでしょう。よくあるのは、演者が話しているのに、参加者のうなずく声「うん、うん、なるほど〜」とか子供の「ぎゃあ〜」とか工事の「ズガガガガガ」が入ってしまって他の参加者が集中できないパターンです。発言したい場合や発言を求められた場合はミュートを解除するか、キーボードのスペースを押せばミュートが一時解除されます。

2)ビデオ
 部屋に入った時に自分のビデオがオンの状態で入るか、オフの状態で入るかはホストの設定で決まります。ビデオをオンにするかどうか聞かれる場合もあれば、聞かれずにいきなりビデオオンで部屋に入ることもあるということです。
ビデオをオンにしている場合は使っているデバイスのカメラで自分の顔が映し出されるはずです。

Tips:ノートPCのカメラが画面の下に付いている場合は、かなり下からのアングルになるので、顎からの自画像になってしまいます。台を使ってPCを上に上げるか、これからも機会が多いなら思い切ってWebcamを買いましょう。

 ベゼルの上辺にカメラがある場合でも、PCを何かの上に載せて顔を正面かやや上からカメラで捉えた方が印象がいいと言われています。まあ、これは面接とか発表とか、そういったフォーマルな場での話ですので、カジュアルな会ではどんなアングルでも大丈夫でしょう。経験上、年配の方に多いのが、顔をものすごいドアップで映される場合があって、なかなか迫力があります。すこーしPCを離して、落ち着いて自分の顔映りを客観的に見つめましょう。
 フォーマルな会議などでは、背景に個人的なものが映り込まないよう(開きっぱなしのクローゼット、個人情報、住所が特定できるもの、パジャマの配偶者など)配慮した方がよいです。
 ビデオをオフにすると、黒地に白文字で自分の登録名が表示されます。これはプロフィールで好きな画像に変えることができます。
 会議でビデオをオンにするか否かはホストの裁量に依ります。Webinarによってはあらかじめルールがアナウンスされている場合もあるので注意しましょう。不特定多数の参加者がいる講演会では、僕は基本的にビデオはオフで、ホストがビデオをオンにするよう指示があった場合はそうします。自分がホストや演者の場合はもちろん、お互い知っているメンバーでの会議ではオンが基本です。バーチャル背景については後述します。

3)ビュー
 Zoomに入ってまず目にするのは、、誰かの顔です。
 おそらく誰かの顔が真ん中に大きく映し出され、その上にミーティングルームに入っている人の顔が一列に並べられていると思います。これは「スピーカービュー」です。Zoomは喋っている人を自動で検知して、一番大きな画面(スピーカー)に映し出します。上の一列に並べられている人たちはある規則を以って優先的に顔が出ていますが、例えば100人いるミーティングでは当然一列には収まりませんので、隠れています。マウス操作で隠れている人の顔を見ることはできます。スピーカーとして大きく映し出される人はピン留めで固定することもできますが、基本的に喋ってる人がそこに映し出されます。
 右上のスピーカービューをクリックすると、「ギャラリービュー」 に切り替わります。参加者全員の顔が一覧で見ることができます。
 このビューの選択は、Webinarなどで聴講者として参加する場合は、あまり問題ではありません。なぜなら、ほとんど講演者のスクリーンを共有して見ているはずだからです。しかし、資料なしの会議や交流目的の場合はギャラリービューが参加者の顔が全部見えるという点で良いと思います。参加者が多くて収集がつかない場合は部屋分けをすることがあり、これも後述します。

4)ヘッドセット
ー ビデオ会議ではヘッドセットを使用した方が自分の音声がよりクリアになり、相手の声も聞きやすくなるのでオススメです。
ー しかしながら、事前に動作確認をしておかないと大事なプレゼンの前にトラブルがおきてパニックになりかねません。
ー ほとんどのヘッドセットはヘッドフォンとマイクの機能が付いていますが、USBやBluetoothでデバイスに繋いだあとに確認する必要があります。イヤホンジャックの場合はおそらくヘッドフォン機能のみだと思います。
ー Zoomのホーム画面(会議室に入る前)の右上に設定アイコン(歯車)がありますので、そこからオーディオに進み、スピーカーとマイクがヘッドセットになっているか確認します。プルダウンから選べますが、ここに現れない場合はそのヘッドセットがそもそもデバイスに接続されていない可能性が高いです。
ー 会議室に入った後でも、ミュートアイコンのプルアップメニューから設定できます。

5)ハウリング
ー 同じ空間で異なるデバイスから同じ会議室にログインするとハウリングを起こすので、部屋を分けるなどの対策が必要です。

6)チャット
ー Zoom中はチャットも頻用します。シチュエーションとしては、全員にメッセージを送りたい場合(ホストから参加者全員にマイクをミュートにしてください、とか)、個人にメッセージを送りたい場合(参加者同士の個人的なやりとり、ホストから特定の人に向けてメッセージを送る場合など)、発表者に質問したい場合、などです。
ー 操作は簡単。チャットアイコンをクリックしたら現れるチャットボックスに宛先を指定した上でテキストするだけです。
ー 誰かが全員宛もしくは自分宛にチャット投稿したら、チャットアイコンに通知が出ます。

7)参加者一覧・簡易アンケート
ー 会議が始まると、参加者アイコンにホストを含めた参加者人数が表示されます。
ー 参加者アイコンをクリックすると、その時点の参加者一覧が確認できます。Zoomに慣れてくると、部屋に入ったらとりあえずこの一覧を見て、誰がきてるのかな〜と確認するようになります。
ー また、それぞれの参加者のミュート/アンミュート、ビデオオン/オフを確認することができます。これは主にホストにとって、発表者以外でアンミュートにし忘れて音が入ってしまっている人を見つけ出すときに使います。また、回線が重い場合は全員にビデオを切ってもらうことがあり、その場合の確認にも使われます。
ー さらに、この参加者一覧を使って、簡単なアンケートや参加者の反応(非言語的フィードバック)を拾うことができます。挙手したり、はい、いいえ、いいね、よくないね、など。ただ、正直あまり使われていません。大規模なセミナーで「質問がある場合は挙手してください」という事前連絡がある場合や、進行に応じて「はい/いいえ」を用いて理解度を確認する場合がたまにある程度です。後述する「リアクション」とはまた別の機能です。

8)画面共有、ホスト、共同ホスト
ー Zoomの最も洗練された機能の1つです。自分のデバイスを丸ごと、もしくは特定のアプリケーションやファイルのみを参加者に共有することができます。
ー 前提として、ホストか共同ホストでないと共有機能を使うことができません。もしくは、ホストが設定で参加者全員に画面共有権を与えている時です。
ー 自分がホストではなく、自分のデバイスを共有したい場合には、ホストに頼んで自分を共同ホストにしてもらう必要があります。
ー ホストが参加者を共同ホストに指名する場合は、参加者一覧からオプションで設定可能です。
ー 共同ホストはホストが落ちてしまったときにホストに昇格し、会議室をマネージすることができます。
ー 画面共有を選択すると、デスクトップ全てを共有するか、特定のプログラムを共有するか聞いてきますので、状況に応じて選択します。通常はパワポだけを選択します。デスクトップとかメーラーとか人に見られたくないですから。このあたりはプライベートなものを参加者に晒してしまうリスクがありますので、細心の注意が必要です。
ー 動画やパワポのスライド切り替えモーションなんかはカクカクしますので、視覚効果は低いと思っていた方がよいでしょう。

9)バーチャル背景
ー この機能を使用すると、うまく背景を別の画像や映像に変えてくれますので、プライベートなものが映り込むことを防いでくれます。
ー 会議室に入った状態でビエオアイコンの横のプルアップメニューから選択できます。
ー 特に子供の場合はこれ使ってふざけるので、オンライン授業では禁止されている場合もあります。

10)録画・写真撮影
ー ホストの権限があれば、会議は録画することができます。逆に言えば、デフォルトでは録画は禁止されていますので、ホスト側の設定が必要です。
ー ヘッドセットを使用していると、共有画面の録画は音声が入らないことがあるので注意が必要です。
ー 写真撮影という機能はありませんが、デバイスのスクショ機能で簡単に撮影ができます。
ー 裏を返せば、未発表データやプライバシーも簡単にスクショを撮られてしまうので、ここがオンライン会議の最大の問題点でしょう。

11)リアクション
ー 拍手といいね、しかありませんが、自分の画面上に示すことができます。10秒くらいで消えます。

12)退室方法
ー 会議の途中で退室することもできますし、多くの場合は参加者でバイバイしてから退室します。ホストが会議室を閉めてしまうと強制的に全員退室となります。
ー ホストは、このあとちょっと個人的な話があるからAさんは残ってください、みたいな使い方もできます。
ー 退室するのが難しいけどその場を離れないといけない時は、ミュートにしてビデオをオフにして、参加者一覧のところで「不在(時計マーク)」にしておく手があります(もしくはチャットでホスト宛にメッセージを残すか)。いずれにしろ、会議がタイムアウトになるか、ホストが会議を閉めてしまえば、自動で退室となります。

13)待合室
ー これは、ホスト側が会議室に入る人を確認したいときに用いる機能です。荒らし対策ですね。あと、会費取ってやるイベントとか。
ー 教育や企業面接などでは使用されますが、多くの会議では設置されません。
ー ホストが、待合室を設けたはいいけど存在を忘れてしまって、待合室に参加者を取り残してしまうことがあり、ミーティングを作るときに注意が必要です。

14)ブレイクアウトルーム
ー プレゼンターの発表を見る分には何人参加者がいてもいい訳ですが、ディスカッション形式では人数が多すぎるとまとまりません。
ー そこで、この部屋分けをする機能があります。ホストが部屋ごとの人数を決めて、部屋割りをして、手動または自動で割り振ることができます。
ー ホストがブレイクアウトルームを開始すると、その部屋に移動するか聞かれますので、ここは争っても仕方ありませんので「参加」をポチります。
ー ホストがブレイクアウトルームを終了すると、みんな最初の会議室に戻ってきます。
ー ブレイクアウト中はチャットを通して同じ部屋にいない人とも意思疎通を図ることができます。
ー ブレイクアウトルーム中に新たに参加者が会議室に入ってきたらどうなるのでしょう?ホストに連絡が行き、ホストにより手動でどこかの部屋に割り振られます。

15)ミーティングの作り方、伝え方、パスワード
ー ミーティングを予定するには、ホーム画面で「スケジュール」を選択します。「新規ミーティング」ではありません。
ー ミーティング名、日付等を設定して、パスワードの有無を決めます。
ー オプションのところでは、前述の理由から待合室は無効にしておいた方がいいでしょう。あと、ホストより先に入室できることにしておくと、ホストが遅れた時も参加者同士で会話ができるので有用だと思います。
ー 作ったミーティングのURLの入手方法は複数ありますが、ホーム画面のミーティングタブに行き、先ほど作ったミーティングを選択します。そして、「招待をコピーする」をクリックして、あとはメールなりSNSなりに貼り付けるのが最も簡単です。ただし、この方法だとほとんど使うことのないダイヤルイン情報や国際番号なんかもついてくるので、余計な情報は削った方が相手には見やすいです。それか、ミーティングを選択した状態で、「ミーティングへの招待を表示」を展開すると同じ情報がでてきますので、必要な箇所だけ選択してコピーするという手もあります。
ー ZoomBombing(Zoomを使った悪質行為)の問題がありますので、パスワードは出来る限り設定した方がよいですが、上の方法でコピペすると、パスワードがくっついたURLがコピーされるので、結局パスワードは使いません。したがって、URLの「?pwd=***」以降を消して送らないといけません。この辺りはちょっと謎の仕様ですね。
例:(パスワード情報付きURL)https://xxxxx.zoom.us/j/95863853710?pwd=cnFLZ25TVzZ0enBXSFFuY2hkVGJyQT09
例:(パスワード情報非付帯URL)https://xxxxx.zoom.us/j/95863853710
上のリンクで入れば、パスワードが設定されているにもかかわらずパスワードなしで入室でき、下のリンクから飛ぶとパスワードが要求されます。

16)ホワイトボード
ー 画面の共有をする際には、前回記載した通り、どのアプリケーションを共有するかを選択できます。この中に、ホワイトボード機能があります。
ー 文字通り、白い画面が出てきて、絵を書いたり、文字を追加したりすることができます。ホストはもちろん、参加者も自由に書き込めるので、アイデアの可視化とその共有にはよいツールだと思います。途中で保存もできますし、ミーティングが終わったら自動的にpng形式で保存されます。
ー タブレットでスタイラスペンがあると本格的に使用できると思います。今のところ使ったのは、子ども同士のZoomプレーデートだけですが・・。これやらせるとみんなでお絵かきできるので、30分くらいは持ちます。

17)投票機能(アンケート)
ー ホストユーザーは有償版である必要があります。設定等はググればでてきます。
ー 学会などでは、この症例をどうする?などでよく用いられているようです。
ー インターフェイスはまだ洗練されていない感じで、これから発展していく機能だと思います。
ー ちなみにホストは投票できないようです。

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