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Coupe du Japon 菖蒲谷#1 2022

大会:Coupe du Japon 菖蒲谷 クロスカントリー・オリンピック第1戦

日時:2022年4月23,24日

会場:兵庫県たつの市・菖蒲谷森林公園

天候:23/晴れ 24/雨

カテゴリー:男子エリート

距離:XCC 4,00km(2km×2Laps) / XCO 21,2km(2km+3,2km×6Laps)

リザルト:XCC 11位 / XCO 11位(DNF -2Lap)


使用機材

バイク:Canyon Exceed CF SLX 9.0 Pro Race

ホイール:DT Swiss XRC 1200 Spline 30

タイヤ:Maxxis Aspen 29×2.25 1.1ber

サスペンション:Fox 32 Step Cast Factory Fit4 Remote Forks

コンポ:Sram Xo1 Eagle

ウェア:Sunvolt S-Ride クロスワンピース


2022シーズン、Coupu du Japonクロスカントリーの開幕戦となった菖蒲谷。国内屈指のテクニカルコースでありマウンテンバイクの全スキルが求められるコースだ。そして、アジア競技大会の選考レースと非常に重要な大会となった。

昨年からロードレースやトラック競技、シクロクロスそしてマウンテンバイクと幅広い種目を取り入れた。それは、マウンテンバイクで勝つために他の技術を身に着けるためであった。しかし、色々な競技を行ってみてどの競技の最高に楽しくその魅力に惹かれた。現に今はロードレースが競技のトレーニングとしており、目標もロードレースでの全日本選手権とインカレで優勝することも入っている。マウンテンバイクの為に取り入れたことが競技をしていくうちに、取り入れた競技でも大きな結果を残したい目的へと変化していた。もちろんマウンテンバイクでの全日本選手権優勝も今年の大きな目標だが、ロードばかり乗ってしまいマウンテンバイクに乗る機会が減っていた。

大会1週間前に菖蒲谷のコースに試走兼久しぶりのMTB練習へ。昨年から関西圏に住まいしていて菖蒲谷まで1時間ちょいかかる程度で関東から参加していた時に比べたら近くてびっくりした。昨年のCoupu de Japon最終戦 京都湯船以来MTBに乗ってなくコースを走っても全く走れなかった。何より下りのスキルが怠りすぎていた。

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久々のMTBに国内屈指のテクニカルコースはハード過ぎた。ジェットコースター区間でラインをミスり落車したり、ドロップオフでは前輪から着地してばかりで落車する可能性があったりなど、マウンテンバイクでのテクニック面が怠ってしまっていた。これはやばいと思いつつ、距離を稼いでマウンテンバイクに慣れるしかないと言い聞かせ周回練重視で乗り込んだ。

周回を重ねていくごとに感覚を取り戻していく。バイクコントロールが上手くできないでいたが、徐々に感覚が良くなっているのは確認できていた。しかし、下りの際での重心移動やライン取り、スピードに目が追い付かないことがかなり苦労を強いられた。

練習終わりにはだいぶマシにはなったが、全盛期には全く及ばない気がしてならない。だが、脚には自身がついていたので登りで勝負する作戦でレースに挑むことをプランの1つとして決めた。



23日土曜日。XCOの前日はXCC。上位8人が翌日のXCOでスタート順となるので翌日に疲労が響かない程度に追い込みつつ、上位8人に入ることを目標とした。

試走はXCC前に2周ほど。1週間前のコース試走を走っていたので確認程度。XCCに備えた。コースはドライコンディションで走りやすかった。下りの感覚に不安があったが、XCCでレース強度で走れるのでその機会でいいと思ってしまい試走は控えた。

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XCCのスタートは3列目から。周回数は2周。スタートから上手くいき一気にジャンプアップ。3番手でジープロードをクリア。強度的にもかなり余裕があり良い感じだったが、林道セクションに入ったくらいでミスをしてしまい6番手に順位を落とした。

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その後の登りで一気にきつくなってしまいペースを上げることができなかった。残り1kmの登りはついて行くことで必死だった。そして、苦手意識のある下りで離されてしまい、単独で走ることとなった。

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想像以上に苦しいレースだった。マウンテンバイクレースの高強度に心臓が耐えられなかった。2周回目は一気にペースダウンしてしまい順位を落とした。下りのテクニック不足以前に身体がレースの強度に対応できていなかった。

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結果は11位ゴール。最低限の目標である8位以内をとることもできず終わってしまった。優勝した竹内選手から2:09:966遅れ。たった2周でこれほどの差をつけられたことに焦りと驚きを感じた。XCO前に高強度で心肺機能に刺激を入れることができたのでXCOでは対応しやすくなると感じた。しっかりダウンして明日のXCOに集中した。



24日。XCO当日。前日とは相変わって雨というウェットコンディションとなっていた。私が事前にみていた天候アプリでは雨予報はなかったので、雨対策は行っていなかった。だが、個人的には好都合だった。ウェットコンディションは嫌いではないし、久々の雨レースにワクワクして特に焦りを感じなかった。

ウェットコンディションとなればタイヤ選択が重要となるが、今回はAspenしか用意していなかった。だが、菖蒲谷のコースは水はけが良いと聞き、Aspenでも十分大丈夫だと判断した。元々下りでも勝負ができないと思っていたので登りだけなら少しでも転がり抵抗も低いほうが良かった。問題は北壁などの急勾配の登り。登り切れるかどうかの心配だった。空気圧は1.1berとギリギリまで落とし、少しでもタイヤのグリップを得るための設定にした。

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XCOのスタートは4列目。時間が経過していくたびに雨脚が強くなっていた。周回数はスタートループ+6周。昨日のXCCのコースを1周した後にフルコースを6周回となる。スタートは上手く抜け出せなかったが、落ち着いてスタートできジェットコースター区間では先頭集団を捉えられていた。しかし、思った以上の悪コンディションとなっており、登りでも空回りした。そして、下りでも最低限のグリップは確保できていたが、付け焼刃であるバイクコントロールは今の自分では捌き切れなかった。

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スタートループを完了した際、既に先頭は見えなかった。ペースを上げるために登りで踏んだが空回りしてばかりだった。下りは攻めることができず安全に下ることを優先した。自分の思うような走りができず集中力が維持できなくなり順位もかなり落としていった。

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国内屈指のテクニックコースのウェットコンディションは私の想像を大きく上回る程過酷なレースだった。いや、マウンテンバイクのレースをなめていたといったほうが正しいのかもしれない。自信のあった登りではなかなかペースアップができず、急勾配の登りは滑りながらなんとかクリアできたが、その分余計な力を使いすぎていて肝心なところで力が出せなかった。下りに関しても、行きたいラインに行けず最低限の走れるラインばかりで勝負する走りでは全くなかった。

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周回を重ねるごとにペースと順位を落とした。各選手に追い越されても離される一方で集中力も欠けていた。その中で、シフターが変則できなくなることがあったが、だましだまし走ることにした。集中力が散漫し始めたせいか下りでのミスも多くなり、落車はしなかったが何度かコースアウトしてしまった。

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色々考えて今の自分にできることをやろうと気持ちを入れ替えようとしたがレースを下ろされてしまい-2ラップの11位でレースを終えた。悔しい気持ちというより自分に情けなかった。


久々のマウンテンバイクを通してロードバイクで脚を鍛えてもMTBに必要なスキルやバイクコントロールなどの能力を身につけなければMTBのレースを走れないこと、改めてマウンテンバイクのレースの過酷さを痛感した。オンロードでマウンテンバイクに乗っても実際にオフロードを走らなければ、速く走れない。マウンテンバイクで結果を残すためにはオフロードでのスキルを磨くことが重要だと感じた。

それ以前に今の身体がレースで勝てる身体ではないこと。写真をみてわかる通りかなりやばい状態だと思った。身体作りはしてきたつもりでしたが、全く進歩がない。食事からしっかりみなおして少しでも修正できるように努力していこうと思う。

XCOでも優勝した竹内選手は本当に速かった。いつか勝負できるようにオフロードでマウンテンバイクを走る機会をこれから作っていきたい。アジア大会選考となった今レースは大差をつけられてしまったが、これから強くなるために必要なことを考え、修正できるように精進していきたい。

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次回のマウンテンバイクのレースはびわ湖高島を予定している。その前に今週は学連のロードレース開幕戦であるRCS飯山に参戦する。クラス1での2日間のレースとなるので優勝を獲りにいく。

沢山の応援・サポートありがとうございました。今シーズンもよろしくお願いします。

立命館大学自転車競技部 高本亮太

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