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最悪な日から最高の日へ

山下美月ストーリー


〇〇 はぁー今日来て欲しくなかった.....。

今日5月12日はある人の卒業ライブが開催される

その人は今までグループを引っ張ってきてここまで大きくしてくれた人物。

俺の推しでもある。

〇 やっぱいきたくないよ姉ちゃん。
  辛くなるだけじゃんか。

自室のソファーで寝っ転がっているとそこにはこちらを呆れた目で見ている姉がいた。

飛 ぐたぐだいってないで用意しなよ。ちゃんと
  山から連れて来て下さいっていわれてんだか
  ら。
  何の為にあんたの事呼んだのか考えなよ〜。

〇 そうは言っても推しは推しでしょ?
  他に理由ある?

今まで会うことはあって仲良いとは思うし何かと気にかけて話ししてくれてはいたけど…

プライベートには会う事なかったし

飛 はぁこいつ殴ってやりたいわ。
  あんなにアピールしてる山見んの砂糖吐きそ
  うなほどだったのに ボソッ


いつまでも愚痴ってくる〇〇にイライラが
止まらない


飛 もう行くよ!タクシー呼んであるから。
  ほら推しの最後の応援ちゃんとしなきゃ。
  あとグッズも忘れんなよ。

〇 うん

時間となり下に止めてあるタクシーに乗り込む
時間的にはそんなに掛かんない距離をボーっとしながら進んでいた。

出会って何年たったんだろう?


言ってみれば最初の印象はあまり覚えてはいなかった。姉ちゃんの紹介で挨拶をした時でも一言二言話した程度。


だけど...…
思い浮かぶのはいつも自分に向けて笑顔で
笑いかけてくれるキミの姿




山 飛鳥さーん。こちらのかたは?

美 ねぇ。私の事推してみない? ふふっ♪

美 どうかなどうかな♪〇〇これ似合ってる?

美 やった♪初めて褒めてもらった!

美 〇〇〜!つかれた〜癒して〜〜ギュ。
  えへへっ///

美 これバレンタイン//// 〇〇にしかあげてないん
        だからね///

美 〇〇は将来どうするの? 
  何だったら私と、、、///


どんどん近くなっていく距離に最初は戸惑っていたけどそれがいつのまにか心地良くなって.....…

美月 〇〇〜♪


目を閉じて考える
否定的なればどんなに楽なのか

どんどん思い出の中で笑っている美月にやっとの思いで決心がついた

〇 はっ!?美月!

飛 いきなりどうしたの?

急に大声を出してしまった〇〇を心配そうに
見つめている

〇 ああうん ごめん大声だして。

飛 ...…

〇 そっかそうなんだ。

力強く頷いたのは決意の表れ

〇 姉ちゃん今日推しの最後だもんね。
  最高の声援で応援するよ。

飛 ふふっw そっか♪

その一言で黙ってしまった姉ちゃんだけど口角は上がり
いつものニヤッとした顔に俺は安堵した。





目的地についた俺たちは関係者入り口から会場に
入った

案内されたのは見知った顔が見える関係席
ふとあたりを見回す

まだ会場前なのに関係者席からみても熱気が
伝わってくる。

バタバタとスタッフの方が行き交っているのをみる。

皆このライブを成功させて美月を送りたいんだろう

〇 あっお久しぶりです。

〇 はい 元気そうで良かったです。

〇 また今度よろしくお願いします。

姉ちゃんの知り合いまぁメンバーの方に挨拶などする

1人関係者席でサイリウム、名前入りタオル、はちまきなどのフル装備を用意。

恥ずかしい思いなどまったくない。

これが最後しっかりこの目に焼き付けて

推しの応援しっかりしようじゃないか!!





影ナレが始まった。

Overtureがかかる。

一曲目から全力で立ち上がり応援する。

表題曲からユニット曲俺は曲を一曲一曲聴きながら美月だけをみる

その時あった美月との思い出を思い出しながら
応援していた。

あの時はこう あれもあったなって。

どんなにいい時でも悪い時でも近くに居たなって

笑いながら応援しながら泣いていた。 

〇 美月.…


最後の表題曲チャンスは平等は明るい曲ながらも涙するファンもチラチラ。

アンコールでは涙が耐えきれなかったメンバーが美月に抱きついたり、頭撫で撫でしてもらったりと微笑ましい時間が続く。

この時間がいつまでも続けばいいのに 
ファンならそう思うだろう。
しかしながらその時間はやってくる。

美月の最後の挨拶



笑いながらしっかり挨拶した美月は声援がこだまする中

ファンへとお辞儀をして月に帰っていった。

舞台の上の彼女はアイドルとして最後まで笑顔で輝いていた。

〇 ......…

〇 終わったな

放心状態

誰もいなくなったステージをみてつぶやく

〇〇 姉ちゃん 俺帰るわ。

飛 えっ帰んの?今からあっ..…

後ろで何か言ってたけどその時の俺は周りが見えていなく他の方の声も聴こえないくらいボーっとしていたと思う。

会いたい想いは膨らんでいく

しかし最後の美月をみて感じてしまった
自分には美月と釣り合わないんじゃないかって

こんなただの一般人には眩しすぎるって
多分終わった後に姉ちゃんがわざわざ美月のとこまで連れてってくれたんだろうけど

〇 ごめんね美月

会いたいけど今の自分は相応しくないと決めつけ会場を去ることにした

途中姉ちゃんからの着信とかあったけど
気づかないふりして取らない

夜の道を存在を消しながら歩いた




〇 はぁー。これからどうすっかなぁ。

コンビニで遅めの夕食を片手に帰宅する

携帯を取り出したら着信の数が多い
見なくても姉ちゃんだろと思いながらSNSを見る 

美月の事を検索するとライブの事がいっぱいでてくる。答え合わせをするかのようにひとつひとつ感想を見ていく
〇 ふふっほんと美月凄かった
  こんなにも皆から愛されてんだな。

書かれているファンの熱い思いとともにあの会場での出来事が鮮明に蘇ってくる

〇 楽しかったな うん今日は思い出に浸りなが
  ら寝るか。

買ってきた夕食を食べ風呂に入る

今日は姉ちゃんは帰ってこないらしい
さっき見たら帰らないってLINEが来ていた。
あと気になる文章も。

飛LINE  〇〇今日帰んないからね。けど後から
     プレゼント届くからちゃんと受け取っ
     てあげるんだそ!

って
何企んでいるのか分かんないけど荷物?が届くらしい

〇 何がくるんだ?

姉ちゃんが何か企んでいるのがちょっと怖い



ピンポーン!

〇〇 うん来たか。はーい今行きます。

ガチャ

ドアを開けると帽子を被りマスクをした人がいた

?? お届け物でーーーす!!

〇 はぁ(なんかうるさい人きたんだけど)どうも

?? 受け取りにサインお願いしまーす!

〇 はい これでいいですか?
  ありがとうございます。それでは。

受け取ってドアを閉めようとした時だった。

?? プレゼント開けてみないの?

いきなりの真剣な雰囲気に驚く

〇〇 えっ?

配達員が更にきいてくる

?? だから開けてみないの?開けてみて欲しい
   なぁ?ねぇ何が入ってるw〇〇にとって
   嬉しいものかもしれないよ♪  いひひっ///

そう言ってイタズラっほい言動と名前も言っていないのに〇〇っていってる事で誰なのか気づいてしまった

こんな事して笑顔で微笑むんじゃないよ 

さっきまで悩んでた事がバカらしくなるじゃん

〇〇 ふふっ..........じゃあ開けるよ。

?? どうぞー!

ガサガサ

〇 紙が一枚?えっと...もらってくれる?って
  書いてある。これって。

?? だからもらってくれる?もらってくれる
   なら一生一緒にいてあげるけどなぁ。
   いひひっ///

〇 ...…

ギュ

〇 (そうだこういう所が好きだったんだ)

?? わぁお いきなりだね♪

〇 あぁ本当にバカな俺でごめん!

美 ふっふーん♪ それでどうするの?

決まっている

〇 一生一緒にいたい。貰ってもいいかな"美月"

美 うん♪〇〇一緒にいよう!いつまでも💕


眩しく笑う美月を抱きしめしっかりと包み込んだ


こうしてその日は最悪な日から最高の日になった
美月との幸せな物語はこれから続いていく。

美 しあわせになろうね!!

fin













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