普通の家庭に、生まれたかった
「普通の家庭に生まれることができれば、どれほど幸せだっただろうか」と学生時代はずっと考えていた。
これまでの人生を大まかに振り返ると、楽しいことよりもきついことの方が多かったような気がする。
僕が学生だった頃は、周りの友人が遊んでいる間もずっと労働を続け、やりたいことも泣く泣く諦めてばかりだった。
裕福じゃなくてもいいから、普通の家族の形を保ってほしい。家に帰ればちゃんとご飯があって、家族団らんな日々を過ごす。それほど多くは求めていない。来週のご飯を食べられるかどうかに