反出生主義についての戯言

僕は結婚はしたいが子どもは特段欲しいとは思わない。

つい先日いつものようにYouTubeを適当に観ていた時、たまたま反出生主義についての動画をみつけこれも何気なしに視聴した。その動画はタイトルが「人間は人間にならないように全ての時間を費やしている」とあって、どうやらこれはザプフェという哲学者の言葉らしい。この方の思想は動画を観れば分かりやすく解説されているのでぜひ観て欲しいのだが、この動画の中で人間は意識が成熟し過ぎてしまったため他の動物のように正常に生きることができなくなってしまった。と話していた。

僕は子どもが欲しいと思ったことがない。それは僕が子どもを育てられる(もっと言えば教育できる)ほどちゃんとした人間ではないこと、生まれてくる人間のその後何十年という人生を良いものにするというある種の責任が負えないからという理由がある。勿論、一般的に言われる子育てから得られる充実感や苦悩、限りない幸せには興味が無いない訳ではない。ただ、今生きるこの世の中は生きることに対するハードルがあまりにも高い。何か特別な才能が無ければ、毎日限りなく高いストレスを受けながら、せいぜい週2日の休日にそれを一時的に忘れるために趣味や娯楽を楽しむような生活は些か地獄だとすら思う。

同世代で子どもが欲しいという人はほとんど、赤ちゃんが可愛いだとか、子どもといつか○○するのが夢だとかそんな短絡的なことを言う。自分の欲を満たすために(一時的な快楽のために)僕に言わせれば地獄みたいなこの世界に新しい生命を誕生させるなんてなんて無責任なんだろうと思う。

ここまで書いてみてかなり反出生主義的だと自分でも思うが、人の営みのサイクルの尊さも僕は大好きだ。人間の生きる意味も、ただ死に向かって進んでいく訳ではないと信じている。今の僕の考えがこれからどう変化していくのか。現状の記録として残しておくことにする。


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