学校の授業にオンラインで参加しました!【JICA海外協力隊】

ゲストティーチャーとしてオファー

兼業先である NPO法人Alazi Dream Project のボランティアにて知り合った先生に個人的にお声がけいただき、オンラインで中学校の研究授業にお邪魔しました。

これまでの出前授業の経験は、小学校高学年と高校(本業先 NPO法人パルシック を通じたもの)と、大学だけだったので、中学校は何気に初めてだったかもしれないと後から気づきました。

さらにこれまでと違ったのは、出前授業としての"講演"ではなく"授業の題材"として参加したということです。
教科は、社会科のアフリカ州の単元。
「アフリカ州が国際的な援助から自立するための課題は何か」という主題の一環で、SDGsに照らし合わせてベナンの発展課題をダイアモンドランキングにするという授業でした。

ダイヤモンドランキングとは…
あるテーマに沿った9つの項目を、1列にランク付け(はしご型というらしい)するのではなく、菱形にランク付けする方法。(1,5列目が1つ、2,4列目は2つ、3列目は3つになる)アクティブラーニングの手法のひとつらしい。

特にいい出典がなかったので自分で要約。初めて知った。

当日までの準備

5週間前くらいにお声がけいただき、お声がけから1週間後くらいに1回、授業前に2回くらいオンラインでお話ししました。

最初は、ジグソー学習?ダイヤモンドランキング?などイメージがつかないことばかりだったのと、そもそも私が中学生のときはアフリカ州にこんなに時間を割いて授業をした記憶がなかったので、ベナン1国にどこまで時間を割いて何を考えてもらうのだろう…と思っていました。

ジグソー学習とは…
米国の社会心理学者アロンソンが提唱したグループ学習の方法。元々は、人種差別による教育レベル差をなくすために提唱された。初めに各グループで、ABCの役割をふる。その後、Aの役割を持った人、Bの人、Cの人同士で集まり、各役割ごとに情報を得る。そして、始めのグループに戻って、情報A、情報B、情報Cをジグソーパズルのように持ち寄り、議論する。

自分で要約。初めて知った。

今回オファーしてくださった先生は、適宜、目的や必要なことを細かく共有してくださり、少しずつ「ベナンの発展課題を、SDGsに照らし合わせてダイアモンドランキングにする」という授業のイメージが掴めました。

私が参加する研究授業当日は、あくまでの一連の授業の1コマ。
生徒の皆さんは、それまでの授業でベナンやアフリカの基礎情報、歴史についても勉強してくれていて、私のこれまでの投稿やJICA作成のベナンを題材にしたYouTube(*参考)も活用されていました。

私がお手伝いしたのは、「教育」「医療」「産業」におけるベナンの実情や課題を、ジグソー学習用に箇条書き資料にすること、くらいでした。
(正直…一般的な授業依頼では、伝えたいことをまとめたり写真や根拠を探してきたり、資料作りのために時間が必要になることが多いのですが、今回は私がフランス語の試験前で余裕がなかったこともあり、私としてはかなり省エネで当日を迎えました。)

当日の授業


始まった直後は早朝で暗かったものの、晴天に!

準備万端だったものの、私の都合で2点ほど心配事があり…。
早起きがすごく苦手なのにも関わらず、フラ語試験もある中、5時台から繋げる必要があった点と、話したら止まらない性格なのにも関わらず、3分や5分で各回のお話を締めなければならなかった点です。
いやーヒヤヒヤしましたが、なんとか汚点を残さずに終えられました。(多分)

泊まっていたホテルも最大限に活用して、受付しているお友達ベナン人の紹介、屋上からの首都コトヌーの朝景色まで、短時間でも盛りだくさんのベナンをお届けできたかなと思います。
あとは、中学生ということで、小学生ほど噛み砕かなくて良いものの、高校生ほどストレートに伝えても伝わり切らないかも?と、言葉選びに迷ったりしましたが、結果いつも通り話していました。積極的に真っ直ぐ受け取ってくださる生徒さんたちで、本当によかったです。

振り返って

大学で教職の授業は一応とった者として、こうした複合的な授業をしようと工夫すればするほど、先生たちの準備や授業の組み立てが大変なことはすごく理解できるので、本当に頭が上がりません。

今回は研究授業だったこともあり、その後の先生たちの協議会でのご意見や感想なども少しご共有いただきました。生徒さん含めて好印象だったようで、参加させてもらった自分としても自信になりました。
今後も、こうしたゲストティーチャーをより活用していこうという話題も上がったようで、本業でも出前授業を受けている身としては、ぜひに!と思っています。個々人で繋がれるからこそ、より敷居が低く、お互いに無理をしすぎず、効果的な授業ができると良いなぁと思います。

改めて、ゲストティーチャーとして貴重な機会をくださり、素晴らしい授業展開をしてくださった先生に感謝です。

ちなみに、使っている教科書も拝見したのですが、小2から土曜授業がなくなり高校卒業後から教科書が分厚くなった"がっつりゆとり"世代としては、JICAや協力隊、アフリカのことまでページを割いて書いてある教科書がかなり新鮮で、今の生徒や学生、先生たちの苦労が伺えます。

今後も機会があれば、できる範囲で経験を活かしていければと思っていますので、ベナンを事例とした多文化共生などのお話をご要望の際は、どなたでもお気軽にお声がけください。

〈参考〉
【ベナン・教育】アフリカ開発教育用教材「みんなが知らないベナンのこと」
先生の過去の授業実践紹介


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