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37年の時を超えたコラボ Wrapped Around Your Finger(海外のミュージシャンとのコラボ)

今回の曲はカナダのSueさんとのコラボ二曲目で、原曲は「ポリス」の曲で Wrapped Around Your Fingerです。前回のと同じく、過去録からで、今回のは37年前に録音されたものに、私の演奏をオーバーダビングしたものです。

<アレンジの方向性>
この曲をやるにあたってのSueさんからのリクエストは「Ryo,あなたのロッキンなGuitarを充分に活かした感じにしてね」ってことだったので、そうしました。

そういういきさつもあり、今回は、オリジナルとはまったく違うアレンジにしているので、ポリスファンの方に怒られるかもしれませんが、お許しください。

Sueさんの元のバージョン自体が、Acoustic Guitar一本で録音されている時点で、原曲に似た感じになりませんので、それもありますが。

これがスーさんが弾き語りしているAcoustic Guitarバージョン


当初はレゲエバージョンも検討したんですが、Sueさんのボーカルスタイルで「レゲエ」というのも合わないかなと思いますしね。(個人的には、ボブ・マリィーとか、古いレゲエは、それなりに聞いてきましたのでやれなくはないんですが)

それに、「ロッキンなギターを加える」という提案もありますしね。

で、考えたのが、このアレンジです。イメージとしては、BobDylanの「欲望」の一曲目であるハリケーンのイメージでした。あのアルバムはヴァイオリンが特徴的ですが、そのヴァイオリンをギターに置き換えた感じです。
といっても、音をコピーしたとかではなく、あくまで印象です。あの曲はもっとテンポも速いので、それも違っていますしね。

<ミックス済み音声データの分離!>
ただ、いずれにしても問題なのが、私の楽器をオーバーダビングするには、元のデータのギターとボーカルの音量がそれほど良い状態ではなかったということでした。
そのままだとちょっとギターが大きいかなと言う程度なんですが、私の演奏する楽器類を足すとなると、ややうるさい感じになってしまうじゃないかなと想像していました。

とりあえず、その状態で演奏を足して見たところ、やっぱりうるさい感じに、、、。
なんというか、ピーキーでガチャガチャしたかんじになって、まとまりが出ない。

うーん、これはいかんなと(笑)

それに、Sueさんのギターが少しクリップ(音割れ)しているので、音量を下げて目立たないようにしたいなぁと。

と言っても、37年前の録音でMulti Trackのアイソレートデータが存在しているわけではないので、元々のボーカルとギターの音量は変更できません。

そこで、izotopeの分離ソフトであるrebalanceを使ってみることにしました。
これは使ったことが無かったんですが、それをつかって、SueさんのボーカルとGuitarを完全に分離することに成功したので、Mixは比較的自由にできるようになりました。

ただ、音が少し変な感じになったのと、カスのようなノイズが残るので、それを処理するのに別のノイズ系のソフトで処理したりと、それだけで半日はかかりました。

優れたソフトではあるんですが、やはり道具は道具に過ぎないので、
そこから先は、自分のアイディアと工夫と根気の問題だなと。ただ、これは大変便利ですね。今後も使う機会が出てきそうです(笑)

こいつを使ったおかげで、ボーカルに単独でコンプをかけることもできたし、Reverbの雰囲気も少し変えることができたので、この処理をやってよかったなと思っています。

私の演奏の方は「あなたは私が変更を依頼しなかった数少ないミュージシャンの一人だ」との言葉を頂き何も変更しませんでした。

撮影した後に、こうしてほしいとかになると、結構、大変なので、「すっと、気に入ってくれて助かったなぁ」と(笑)

<映像編集について>
映像は、Sueさんのは、前回同様、昔、彼女が出演したカナダのTV番組のものを混ぜました。

当然、リップシンクはあっていません。そこはイメージ映像的な感じです。
ただ、再生速度を調整して、スピード感はつけています(笑)

私の映像は、撮影と録音を同時にしてますので、演奏した時のままです。
後は、雰囲気的に合うような感じで編集しました。

サビででてくるリングは歌詞に関係しています。

私的には、最後のモナ・リザ スマイルのが気に入っているので、それを使いましたが、彼女も気に入ってくれたようでした。

<楽器構成について>
今回は、加えたのは
エレキギター、AcousticGuitar×2本、ドラム、それにBassです。
Drumは自分はドラマーではないので、やはり一発では決められませんでした。

たしか、5テイクくらいはやったような(笑)。

少しルーズな感じのリズムになっていますが、Sueさんがそれを気に入ったので、今回は、そのまま採用しました。ですので、修正なしの叩いたままです。

<ギターについて>
Guitarは、見ての通りStratocasterです。アンプはMarshallです。ジミヘンとかリッチー先生が使っていた時代のMarshallをモデリングしたものを使いました。

といっても、それほど歪ませていませんし、その上、ギターのヴォリュームを7-8まで絞っているので、いわゆるMarshallの音ぽくはないかもしれません。

「Volumeの微調整」歌のところは、Vo7ソロの部分はVo9みたいな感じで、「硬いピックで強くあてたときだけ歪む」と言う微妙なセッティングにして弾きました。

<スーさんとの次のコラボ>
スーさんは大満足してくれています。ありがたいことです。
彼女にはNashvilleのプロミュージシャンと出したアルバムがあるんですが、それと同じ位、気に入ってくれたそうです。

それで、なんでも、マルチトラックで録音した過去のデータが他にあるとかで、今度は、それを探し出して、そのデータにオーバーダビングする感じでコラボしたい、とのことでした。

まぁ、その方がありがたいので、見つかったら、スーさんとの次のコラボはそれをする予定です。

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