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30フレームで録画された音声を29.97に一致させるテクニック 動画の異なるフレームレートを一致させる技

今回は技術ネタです(後日、読みやすく再編集するかもしれません)。

今やっているコラボの動画、音声がスマホからの抜き出しでして、映像の音声を使っているので、うちのと合わない!それを一致させた際のテクニックです。同じ長さの曲なのに、記録機材のfpsが違っているために混乱するケース、技術的な問題でそれを合わせることがかなり困難なケースの具体例です。要するに、徐々に音と映像がずれるというケースです(あるいは複数トラックの音声の特定だけがずれるという言い方もできます)。

「30fpsの音声を29.97に一致させる方法」「異なるフレームの音声データを特定のフレームレートに一致させる計算式」とでも書けばいいんでしょうかね。

今回の記事は、多分、よほどの方でも理解不能、ほぼ暗号記事ですが、困っている人もいるかと思いますので書きました。

普段、音楽の方で来てくださっている方、読み飛ばしてください、あるいは無視してください、あるいは、途中で寝てください(爆)

尚、フレームレートそのもの規格の一般的な理屈のところに関しては、ネット上で記事になっているので、そちらを読んでいただくとして、実践的な記事がないので書きました。

一般的な意味で、単純なケースとしては「音と映像が別で、それら合わせるのが大変」というのありますが、普通に「全体的にずれる」という場合は、基準を一度合わすことができれば、割と簡単に解決できるんですが、今回のケースは「映像が進むにしたがって、徐々にずれていく」というケースの話です。

<なぜずれるのか>
うちのカメラは業務用ですので、普段は、標準的な29.970 fpsをつかってます。ただ、スマホなどは、24fps.25fps.30fpsなどで、これらのフレームレートは変更はできるようです。ちなみに、今回の動画は30フレームでした。ですから、それを例に書きます。

業務用カメラなどの場合の標準の設定は29.970 fpsとかが普通なので、30で撮影されたものを合わせようとすると、合わなくなるんですよね。

異なるフレームで録音されたものを混在させて使おうとする場合、時間軸の基準が別の基準で記録されているために、結果的にずれる
ということです。それも徐々にずれていくから癖が悪いんですよね。

自分で管理できる場合はいいんですが、いろんな人とコラボする場合などは、このあたりの前提を理解してない人がほとんどなので、私の方で調整しないといけなくなることが多いんですが、この辺りは仕方がないかなと。

海外の人とのコラボの場合、この内容を、英語で書いて伝えるのはなかなか骨が折れそうですし(笑)。こちらで調整してしまおうと思っているわけです。

<根拠の試算>
この誤差は根拠としては「10分当り、18フレームの誤差が出る」とあるので、2分だと3.6フレームくらいで、3分だと5.4フレームですかね。それくらいずれることになるので、それを秒に換算すると???

混乱してきましたがw

まぁ、計算が合っていれば0.12秒(2分で)くらいずれてるということになるんですかね。間違ってたらすみません。これくらいでも結構大きなずれなんですよね。

今回ずれてるのに気づいたのは2分を超えたあたりから、音で聞くと8分音符分くらいずれてるように聞こえる」と2名の方から指摘がありました(まだ公開していない動画ですので、内輪での話です)。

余談ながら、この曲はテンポが125位でして、125で8分音符だとちょうど0.24?くらいなので、計算上は一致しませんが、とにかくずれているように感じることは間違いないわけです。
曲は全部で3分ちょっとなので、そうなると、最後にはかなりのずれ
です。

理屈上は1分くらいの段階でもずれてるわけですが、そのあたりだと曲によってはめだたないから気づきにくいんだとおもいます。今回はそういうケースでした。

こうした場合でも、音声を別録りしている場合は問題はないんですが、動画を使うケースの場合、これが大問題になります。

音声をDAWに別録りしているケースであれば、その場合は絶対時間が一致しているので、曲頭だけ、きっちり合わせておけば、ずれるということはありませんし、問題はないのですが、、、、。

<解決方法 30fpsの音声を29.97に合わせる方法>
で、根拠の計算はちょっと横に置くとして、解決方法をまとめます。

これはいろんな切り口からやれるんですが、今回の場合、Cubaseの「タイムストレッチ機能」を使いました。

尚、前提として、うちはもともと動画との絡みがあるのでCubaseのプロジェクト設定内のfpsは29.97になっています。以下、それを前提にした場合の計算ですが。

で、計算は30÷29.97=1.00100
これをCubaseのタイムストレッチの比率のところに100.10010と入力。
こうすると計算上は合うことになります。

計算式として書くと○○÷○○=〇〇になります。
具体的には
30フレームの音声を29.97に合わせる場合率でいえば100.10010
24フレームの音声を29.97に合わせる場合率でいえば124.875(と思う)
25フレームの音声を29.97に合わせる場合率でいえば119.88(と思う

※下の二つは未検証。実際にやってみることがあれば、その際は、その可否を追記予定。

とりあえず、耳で聞いてずらして合わせるのが楽かなとおもいつつも、結局、ちょっとずつずれていってることになるので、気づいてないだけで、その手前からずれはじめているわけで、やはりよくないですから、タイムストレッチの率で調整する方法でやってみました。

<映像の方を29.97に合わせる方法>
逆に映像の方は逆にしないと、今度は映像と音声が合わないので、それを実施。こちらは上の反対で、29.97を30で割る。数値としては0.999ですかね。

で、具体的には、Vegas該当動画のプロパティーのところの再生レート内の数値を0.999にすると一致するわけです。

DAWがCubaseではない場合や、映像ソフトがVegasではない場合でも、理屈は同じはずですので、参考になれば幸いです。

これって、応用すれば、動画同士での同様ケースでも使えるはずです。

今回の記事は、完全に、必要な人のためだけの記事です。
ほかにも要望があれば、わかることなら書きますので、コメントに書いて下さませ。

技術ネタは、それなりに幅広く、上級者向けの知識を、多分、本にできるくらいの量でもっているんですが、必要とする人が少ないでしょうから、あまり書いてません。ただ、要望があれば、たまには書いてみようかなと思ってはいます(笑)。


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