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エレキギター(エレアコ)の「弦アース」と「人体アース」 宅録時参考!

エレキギター(エレアコ)の宅録時のノイズ対策についての記事です。

特に有効と思えるのが、いわゆる、弦に触れていないときにでる「ジー」っというノイズの消し方で、それを中心に周辺の余談も含めておきました。

エレキギタリストは、このノイズに対して、だいたい「演奏しない時はボリュームを下げる」「弦に触れてノイズを消す」というのが習慣になっていると思います。

これ、気にしない人もいますが、気になると言えば、気になりますし、私はレコーディングをすることが多いので、これは結構大きな問題でもあります。

【「弦アース」について】
一応、StratocasterとかTelecasterのシングルコイル対象ですが、ハムバッカーでも効果はあります。

といっても、当然、一般的なアース処理、いわゆる「弦アース」がされているギターが対象です(Stratocasterのスプリングのところ、Telecasterはブリッジプレートに半田付けされています)。

それはされているとしても、使っていると、問題になるのがこのノイズ。

困るとしたらレコーディング時かエレアコ(エレアコには、金属パーツが無いので、一般的には、この弦アースがないことが多いため)を使ってライブするときですかね(タイトルには宅録と書きましたが、こっちはライブ時ですね)。エレアコと言えど、レコーディング時はマイクで録りますから、レコーディング時に、これはあんまり問題にならないとは思いますが。

【その本編「人体アース」を常用化する方法】
で、本編になりますが、わかりやすく言えば、「シールドケーブルの金属部分になんらかのケーブルでつなぎ、そのケーブルの反対側を自分の身体(肌)と触れさせる」という方法です。

余っているシールドケーブル等があれば、それを使っても良いですし、ワニ型(金属)クリップと銅線などをつかって自作しても良いかもしれません。

私は、「実際に利用しているシールドケーブルの金属部分に、もう一本使っていないシールドケーブルの金属部分をヘアバンドで接続してその反対側を自分の靴下のところに入れて、自分の身体に直接触れさせる」という方法でやっています。

ライブ用という事であれば、見た目も考えてなにか自作した方が良いかと思いますが、自宅で録音する場合であれば、これが一番手軽かと思います。

Guitarのジャック側でやると、気づかないうちに外れることもあるので、アンプ側でやったほうが良いかもしれません。

この方法の利点は、「ギター自体の改造は必要ない」というところにあるかと思います。

改造するとしてもケーブル側ですからね。ただ、ケーブルの金属部分の露出が無い場合は、当然できません。そこは欠点かもしれませんね。

以下は余談です。

【余談① まず試して見るべきこと】
その他、宅録時のノウハウとして、まずためしてみるべきこととして、「座っている場所の向きなどを変えてみる」というのがあります。

PCディスプレイやスマホ類は結構ノイズを出しているので、これは、「人体アース」、「弦アース」以前の問題でやるべきことかと思います。

うっかり録音時にケーブルのそばに携帯があると、着信があると電波を受けると同時に、明確にノイズが入ってくるので、「あっ、しまった。携帯から距離取るのを忘れた」と、すぐわかります(着信音ではありません、あくまでノイズでわかります…笑)

「自分の環境の場合、ここならノイズが少ない」というポイントを探して、そこで録音するのがお勧めです。

うち環境の場合、PCディスプレイの前で、一定の角度内であれば安全で、そこから逸脱したらノイズが増えます。具体的には、PCディスプレイに向かって、平行面を保つようににした場合に、ノイズが減りますので、それを意識しています。少し動くとノイズが増えるので、なかなか厳しいですね。

撮影する場合は、電子機器だらけで、もはやどうしようもないので、他の楽器とミックスした際に気ならない程度であれば、もはや、気にしないことにしています(笑)。そもそもClassic Rockの場合、最近のようなクリアーな録音環境ではないので、まぁ、そこまで気にならない面もあるので。

ただ、昔からある「ジー」というノイズはまだ耐えられますが、通信機器が発するノイズは頂けませんね。あれはつらいですね(笑)
言葉で書きずらいですが「間隔の広めの一定周期のノイズ」みたいな感じなので。

【余談② 導電塗料を塗る】
後、余談ながら、もっとそもそも論的な意味での、ノイズ対策としては「楽器のコントロールキャビティ内に導電塗料を塗る」というのがあります。PUカバーを外して中が黒くなっているのであれば、その処理がされています。

ただ、これ、実は音が変わるんですよね。ハイ落ちするのと、後は、音の勢いがそがれるというか、そういう印象がありますね。Telecasterのえぐい音の部分とかが低下して、おとなしい音になってしまうというか、そういうことです。

ギターの設計段階で、そういう仕様で創られているギターなら、それはそれで計算されていると思うので、良いと思いますが、いわゆる50年代、60年代のギターのリイシュー系のギターにこれをするのは、個人的にはちょっと好みではありませんね。

たしかにノイズは消えますが、同時に、その手のギターのおいしいところも一緒にもっていかれかねませんので(程度の問題ではありますが)。

後、これ、「塗料で塗る」ので、これをやったら、もはや、元に戻せないので、ちょっと覚悟が要りますね(笑)。

【余談③ それでも気になるレベルでノイズが入ってしまった場合の対処法】
DAWをやる人であれば、それでもミスってノイズが入ってしまった時は仕方ないということで、最後の手段も書いておきます。

私がやっているのは、Waves社のNoise Reduction Pluginsなどのノイズを消すソフトを使うことです。

これが出たときは、ほんとに驚きましたね。仕事でミックスとかしていたときは、重宝しましたし、製品としては優れていると思います。

簡単に言えば、「ノイズ部分を自分でサンプリングして、それを調整してノイズを消す」という趣旨のソフトですから、使い方も簡単ですが、使う程度のセンスは求められるソフトだなと思います。

ただ、これはほんとにたまーにしか使いません。
理由は、これを使うと音の勢いがそがれるので、あんまり使わないようにするべきかなと。

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