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属人化と仕組み化を交互に繰り返すことの重要性

組織のチームビルディングの再構築をする仕事をちょくちょくいただきます。その中でメンバーによく話している内容を投稿します。

私自身、10数年組織の中で行動し、さまざまな高い評価をいただくことができました。また会社を経営するようになり、部門や役割という存在がない中でどのように人と仕事をしていくかを悩みながら行動しています。

そのときの解決の鍵になるのが、今回の考え方なんじゃないかなと思います。

属人化は悪ではない

属人化はなぜ起こるのか

部門と部門の間には言語化できていない領域がある

組織にはキーマンとなる人がいます。その人がいなければあらゆる業務が回らない。上層部から評価をされるときにこういった言葉をもらうでしょう。

  • 縁の下の力持ち

  • 三遊間のゴロを拾う

この人を評価するときに、明確に「◯◯をやったから」という表現ではなく抽象度の高い言葉を使われると思います。これがまさにその人が言語化できていない領域を対応しているからなのです。

言語化できていない領域の重要性に気付く
→自分なりに解決をする
→現状では再現性が低い(仕組み化できていない)

上記の状態にあることが「属人性が高い状態」であると考えます。

つまり属人性が高い状態というのは決して悪いことではなく、その人がいるから業務が回るという状態である、となります。

なぜ"属人化は悪"ととらえられるのか

属人化を悪ととらえられてしまうのは、「属人性が高いまま放置される」からです。

「この人にしかできない仕事」が増えるとその人が重要になるのですが、働ける工数には限界があるので、やがてその人はボトルネックになります。全体の生産性も下がりますし、その人自身にも「自分しかできないことをやっている」という優越感が生まれてしまいます。

こうなると悪い循環となり組織が停滞する要因となります。

属人化した業務は解消せねばなりません。

属人化した業務を部門にする

属人化している業務を言語化する

属人化している業務を言語化していきましょう。ここが一番むずかしいポイントです。そもそも言語化できていない業務をその人が解消しているのです。この業務を再現性を高くし、他の人でも担当できるようにするためには業務を言語化する必要があります。

難しいことですが、すでにその人は何度もその業務を経験しているので、不可能ではないはずです。いきなり100点を目指さず、30点分、50点分を言語化し、徐々に他の人に任せるようにしていきましょう。

言語化と人員配置で仕組み化を狙う

業務を言語化し、割り当てられる"誰か"を配置することで、属人性は徐々に解消されます。その人じゃなくても安定してできるようになれば仕組み化ができたということです。

洗練された仕組みは部門となる

こうして新しい仕組みができ、重要性や対応する人の多さによっては部門となります。会社における部門とはこのようにして、誰かが開拓した道を舗装して誰もが通れるようにすることを指します。

企業は洗練された仕組みの結晶

みなさんが入っている会社にはいくつもの部門があると思います。そのひとつひとつが誰かが開拓した道を舗装してできたものです。企業は誰でもできるように言語化した業務を集合させた場所です。
そのため、"誰でもできる業務"は単価が低く設定され、部門と部門の隙間にある属人性の高いところは単価が高い(表彰されたり)ものとなります。

単価の高いあなたがとるべき行動

会社の業務は時代によって流動していくものなので、完全な仕組み化はできないものだと思います。

会社にとって重宝される人材は仕組み化されていない道を開拓し、舗装をし、誰でも通れる道をつくることにあると思います。

キャリアアップを目指したいあなたは、まず自分にしかできない仕事を探すこと(属人化)。そしてその仕事を誰でも出来るようにすること(仕組み化)を考えていくべきだと思います。

このことを頭の片隅に入れて、少しずつ動き出してもらえると幸いです。