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Day2 伊達 公子 さん / テニスプレイヤー@Climber2021 での学びまとめ速報

@Ryo_MAHOLAのTwitter でつぶやいたものをまとめながら学びをメモにしておきます。

私の感想をいくつか踏まえながらつぶやきを整理していきます。


サラブレッドではないところから一流になるという道筋


劣等生であるという認識でいるというのが意外でした。これはその前に語った井原さんのストーリーとも重なる。

ただ、逆に言えば成績もトップクラスでもなく、将来を期待されて特別なサラブレットとして扱われていたわけではない伊達さんは、実力もそこそこで強烈な負けん気だけを持っていたということになる。そして諦めが悪い。テニスが好きで、負けるのが嫌いで、諦めが悪い。これって一見すると、指導者や上のものは見捨ててしまいがち、そういういわゆる評価をされない人材。その伊達さんが才能を発揮するのが、小学生でも中学生でもなく、高校2年生。これって資質や才能というよりも諦めない力そのものだと感じる。

人材の芽を育て、才能を見出そうとする教育者の観点から見れば、Day2のオープニングトークで語っていた平井さんの言葉「若い人の才能に目を向ける、たくさん接点を持つ」ということにもつながる。また、Day2の最後に語った宮本さんの「基本的に人は誰もが特別で才能を持っているんだ」というものにもつながる。

ここもさらっと書いているけど、期待されていなかったとしたら一気に頭角を表してそこで得た一瞬のチャンスをものにする勇気と気合いをもっていたってことになる。また、いつかそういうチャンスが来たときに掴もうと思っていたという野心もあったはず。そうでなかったら、高校の青春でおわっていたはずだから。青春で終わらせないほどに情熱があったに違いない。そういう情熱を持てるかどうか。

今の中学生、高校生には正直、誘惑が多い。そして部活も学校も追い込まれるほどの集中をすることは善か悪かと言われると悪と区切るしか他ない状況。何かあれば、先生が糾弾されるし。だからといって部活の昭和なスポ根が健全ではない。このバランスは本当に難しいところ。

伊達さん以外にもDay1,Day2で語った多くのトップクリエーター、トップアスリート、有識者は、すべからく「考え」ている。ずっと、ずーーーっと模索して、内省して。何が必要なのか、何ができるのか考えている。この考え抜く力がとてつもない才能。いや努力なのか。とにかく、考えるということをやめないということに共通項がある。

力と向き合うためにどうするかって、スポーツは直接的だけどビジネスだって同じ。どう巨大なものに打ち勝っていくのかというマインドが挑戦者には常に求められる。武器は考えること。考え抜くこと。


一流のままモチベーションを保つための秘訣

結構、さらっと衝撃的なことを語ってくれるのがClimbers2021だということがわかってきた。

まずは、モチベーションを保つのに一番苦労したのが時代背景も含めての「孤独」との向き合い方。

孤独といかに向き合うか、コントロールするのかってのは経営者も同じですね。アスリートやクリエイターもですが、抱えているものが誰にも伝わらないというのは本当に孤独。というかこの孤独を感じられないのは高みに迎えていない証拠だとも言える。

最後の方の質疑応答でもこの辺りもう一度ヒントをくれている。

わかっていることが増えると、そのときにやれること、対応できることなどが増える。

コーチに教えてもらったという目標管理が秀逸だった。

これは、目の前にチャレンジする当面の短期目標。何がなんでも乗り越えるための目標ということになる。そしてこれが続くとぶら下がっているニンジンに飽きてしまい走れなくなる。だから、少し先の目標も作っておく。

目標の二重化。そして、短期の目標をいくつかクリアしていくと中期の目標が迫ってきて短期になる。だからその頃にはもう一つ先の別の中期の目標を立てる。燃え尽き、ロス、飽き、を上手くコントロールするために2つの目標を上手く設計しながら自分を高みに引き上げていくということを実施していたそう。

これは目から鱗です。よく考えたら企業や事業も短期と中期と長期って目標立てるんだけどね。でもいわゆる長期目標ってやれたらいいな、くらいのゆるさで設計することが多い。アスリートの解像度で人生を設計する必要があるということを備忘しておこう。

モデレーターからの「いや、それでもTOP4ってなかなか難しい。」という切り口に対して。

とにかくTOP10に入るんだという強烈な目標をかかげていたからこそモチベーションが保て、孤独にも討ち勝てたのかもしれない。

私は何者であるか?なぜテニスでTOP10入りを目指すのか、その資格とは何か、というさまざまな哲学的問い。それらがいわゆる存在価値を確立するための自問自答。内省だったのだと理解する。LINEもテレビ電話もろくにない状態で孤立無援の中での海外転戦は相当厳しかった、ということで孤独の話につながる。

引退につながるまでの気持ちの移り変わり、整理の仕方

モデレータは、ピークのタイミングでの引退、という形でひょうげんしていたけれども伊達さんの中では限界の末の引退だったのだとその発言から読み取れる。

世間がこれからまだまだ伊達さんが上に行くのでは!?という期待を持っている状態、でも世界でどんな状況かも日々どこまで追い込まれているのかもわからないからこそGAPが生まれる。

ここで興味深いのは自分が長年追い求めていたTOP10入りをはたしてしまってからの、当然上をねらうと同時に、モチベーションが沸かず逆に恐怖感が生まれてしまっている感覚。疲れ果てるという表現がストレート。

25歳で世界で戦う日本人を背負う責任。オリンピアンも一緒よね。人はよくわからずに賞賛し、そしてよくわからずに批判する。でも、2年前からしっかりと自分のやる気、全力でやれることをベースに設計していたって話もしている。

自分の努力、孤独、モチベーション、それに比しての毎週発表されるランキング、成績。1年頑張ってみよう、という引退の気持ちと、今年で最後になるという覚悟。少しずつ、自分の中で終わりを描いていったということか。

そして、ツアーを楽しむということをしていく、奇しくも指原さんがアイドル、という偶像としてのAKBキャプテンをやめていく感じに似ているのかな?

自分の気持ち、周りの関係と折り合いをつけていく。

復帰のやりとりあるんだけど長すぎてしまうので、割愛。

スポーツという成果と期間の見えるチャレンジ、不妊という結果がでない期間も成果もわからないチャレンジ

ビジネスをしていると、スポーツほど明快でない分、モヤモヤすることも多い。なぜなら、強くてすごい奴が勝負に勝つわけではないから。そういう意味ではルールが複雑。時間が決まっていないしルールもあるようでいてない。

さて、最後、参加者の質問に答えていた。

質疑についての伊達さんの誠実な答え

常に前向きでいるには?

自分は決してメンタル的に強いという認知はない。だからこそ自分の弱さを認識し、弱さを認め、どうするかを考え続ける。

怒りのコントロールについて

なるほど。溜め込んだらよくないってことですね。

好きなことが見当たらないあなたへ

伊達さんから、そして多くのClimbersから同じような回答をもらっているはず。

成長曲線のクセをしっておくと伸びる瞬間を見守れる

失敗することもあり落ち込むこともある。でもそれはなぜ?を問う良いきっかけとなる。そしてあらかじめのそこを踏ん張ると大きく成長するということを肌で感じていても人から見聞しても楽しみにしがら気持ちが落ちる際にも準備をしておくのが焦らない形につながる。

たくさんのことを学んだDay2の伊達さんの講義@Climbers2021でした。

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