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フクイチツアーで知る震災10年後の被災地VOL.2福島第一原子力発電所へ向かう

廃炉資料館から東電のバスでフクイチへ向かう。
原発に入る車は規制されていて、一般車両では向かえない。



国道6号線を走っていく。
広い農地
人の住まない家
大型の商業施設
瓦礫
積み重ねられた除染した土を入れた黒い袋
10年経ってもこんな感じなんだな、と言うのが率直な感想。
あと、誰も住んでいないお家は綺麗なお家が多かった。


2011年、震災当時、私は渋谷のオーガニックカフェで店長兼料理長をやっていた。
食の安全をどう考えるべきか、店自体の安全とともに頭を悩ませた。
ほうれん草騒動(原発事故の影響で政府からほうれん草を食べるなと通達が出た)で困った農家さんのほうれん草を安全確認して仕入れたりもした。
チェルノブイリのことを調べまくり、放射能の影響を受けやすい食品、受けにくい食品、調理法など調べ、とにかく少しでも安全に、と必死だった。

官邸前のデモにゆるくだが数回参加したこともある。
ある日、
「安倍はやめろー!」
というコールが始まり、違和感を感じた。それ以降私はそういう場に行かなくなった。私は安倍総理の人格を攻撃したいわけではないし、汚い言葉で相手を罵り、相手にダメージを与えようとする行為に平和は感じられない。
SNSでの反原発の人たちの発言にも疑問を抱くことが多くなった。
同じだと思われたくなくて、
「原発には反対だけれど」
と言うようになった。

2014年に乳がんになって、生活が一変してからどうも難しいことが考えられない。闘う気持ちが少ない。社会的活動よりも自分の家が回り、日々穏やかに幸せに暮らしたいと思うようになった。以前ほど積極的に知ろうとしなくなっていったと思う。

震災直後、六本木の新世界で『10年後の空へ』と言う映画を見た
http://kenpou-eiga.com/?p=1590
いわき市に住むミュージシャンミーワムーラの村重さんの息子さん空くんの当てたドキュメンタリー映画だ。
のちに自分の勤務先であるカフェでも上映会を行うことを決め、ミーワムーラのライブ、そしてヴィヴィアン佐藤さん司会で座談会を行った。

去年、ヴィヴィアン佐藤さんがフクイチツアーを始めた。
無償だと言う。(ツアー中、レンタカー代も全員で割り勘、その他交通費、飲食代なども各自の支払いでヴィヴィアン佐藤さんも自腹で参加している)
なかなか日程が合わなかったが、3回目の今回は正月休みと重なり参加できることになった。
10年後の福島を見たいと思ったのだ。

でも、ぼーっとしていた時間の中で、線量計を見ても当時の東京の数値を思い出せなかったし、チェルノブイリとの違いのなかで、当時土が粘土質であることで野菜がセシウムを吸着しにくいことを調べて知っていたのに参加者の方に教えていただいて思い出す始末だった。

ちなみに
震災当日(原発事故前)の新宿の線量は0.0376マイクロシーベルト
2011.3/15の最大線量は0.809マイクロシーベルト
ひと月後が0.0816マイクロシーベルト
半年後の9/15には0.0595マイクロシーベルト
2021.1/12は0.0377マイクロシーベルト

1〜4号機の前は76.8マイクロシーベルトあったが、離れると0.1マイクロシーベルトくらいまで落ちる。現在はフクイチ施設内の96パーセントの場所では防護服は要らず、マスクもいらない場所もあると言う。


フクイチ到着。
本人確認、金属探知機、一時立ち入り許可証をもらい、ガイガーカウンターを借り、男女別のベストを借りて装着。ポケットに入るもの以外は持ち込み禁止。撮影は写してはいけない箇所があるので、付き添いのカメラマンさんに取ってほしい箇所を伝え撮ってもらう。自力での撮影は禁止。
(ボールペンとマップを持って入りメモしまくったけれど、そのメモをなくしてしまったので資料を見ながら記憶の限りを書いています)
男性用は胸に女性用はお腹にポケットが付いている。
女性は妊娠するからなのだけれど、気遣いなのかヴィヴィアン佐藤さんにも女性用が配られる。私も男性用でいい気がするけれど、まあいろいろ難しいし大したことじゃないんでしょう。

さて施設内へ

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