フクイチツアーで知る震災10年後の被災地VOL.4再び廃炉資料館へ座談会

廃炉資料館に戻り、スタッフの方々とディスカッション
なんでも自由に発言してくださいと言っていただく。

「震災の時はどんなお仕事をされていましたか」
東電の労働組合の仕事をしていた方
フクイチの技術者の方
他県で営業の仕事(検診などの統括をしていた)方
の3名の方が受け答えをしてくださる

「バッシングはありましたか」
お子さんがいじめられたなどの理由で退職された方もかなり多かったという。
お土産にフクイチのクリアファイルをいただいたのだけれど、それは見学にいらした方の希望で作ったが、金儲けするなんてなど批判が殺到したため販売できなくなり、こうして配っているそう。
原発反対の人たちもそうだが、批判の先は考えているんだろうかとよく思う。対応に追われて本来の業務ができなくなるとか本末転倒だ。
この10年、フクイチはずっと緊急事態のはずだ。

ヴィヴィアン佐藤さんは
「このツアーは単に原発反対。国や東電の責任を単に追求糾弾することだけではなく、それらのことで思考停止・想像力放棄に陥らないよう、原発の廃炉工程や現場を鋭く観察し、福島の一般の方々の声に耳を傾けることが目的です」
と案内しているが、今の私にはこれが一番しっくりくる。
とは言っても私自身は病気をしてから数年思考停止していた気もするのだけれど。


最初の映像を見て質問しようと思っていた質問を私もする

「計画停電って必要だったんですか?」

他県で営業の仕事をされていた方は計画停電の担当でとても大変だったと言う。
北海道の大停電を覚えていますか?あの状態になってしまったら回復にものすごい時間がかかる。だから、必要だったんです。
と教えていただく。

それで、多分こう言う質問をストレートにする人はあまりいないと思うが、批判とかではなくて、プロに聞いてみたかったので聞いてみる。

「原発って必要ですか?」

ある程度必要だと"私は"思うとお答えいただく。
その北海道の停電のような状態に陥らないようにするのが大事なのだと言う前提の元、自然エネルギーでは不安定すぎるのだと。
電力が0にならないために一定量原子力発電が必要だと思うと。
そして、震災の後電気代は大幅値上げされたが自然エネルギーはお金がかかる。電力の安い提供のためにも必要なのだと。
「でもそれって、一括払い(自然エネルギー)とリボ払い(原発)の違いじゃないですか?」
とさらに質問をすると肯定するでも否定するでもない感じだった。
福一の事故がなくても今の所廃棄物処理とか出来ていない訳だし、原発は安いと言うのはお金を使うのを先送りしているだけなのではないだろうか。

座談会は予定時間を超えた。最後に書くのもなんだが、廃炉資料館の皆さんは熱かった。特に技術者の方の話は難しかったし、長かったけど、熱量が高かった。そう言うお話を聞く機会が与えられて本当に良かった。

東京電力は原発の会社ではなく、電力会社で原発は発電所の一部だ。
原発に行けば東○や○立の名前がたくさんある。そちらの会社は電化製品の会社だという印象が強い。
働いている方は悪い人たちではなく優秀な人たちだ。

批判でもなんでも構わない。
SNSやブログになんでも書いてください。
とおっしゃられた。

コロナ禍の他県に出たと言う後ろめたい気持ちはあったけれど、帰ってきてやはり書いておこうと思った。

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