二回目の同伴デート

その後も毎日LINEをしていた。
完全に苦手になっていた。痛客でしかなかった。
私に断られて凹んでいたがめげないN。
この頃はかなり鬱陶しく感じていてNがストレスになっていた。
悪い意味で私の生活に入り込んできた。


1日一緒に過ごしたことでNはさらに私に沼ってた。
ポジティブなのでより近づけたと勝手に感じたらしい。よりアグレッシブで困っていた。

私はこの時全く気づいてなかった。
Nの中では次は私とセックスすることが決定していたことを。
根拠はいまだに謎のまま。

Nはまたすぐ会いたい会いたいとガンガンきた。
次の同伴の約束の話になった。気は乗らないけど
たまにだし行かないとな、と日にちを決めた。

Nはもう一日デートが当たり前だと思ってる。

僕の考えたデートコース、を
何パターンか箇条書きでLINEしてきた。
こういうところが嫌だけどいい人なんだよな、、、と思ってた。
一番Nと2人きりな時間が少ないりんくうビーチをリクエストした。
Nってやることが青春くさい。しかしスケベ心はおじさん候。とにかく面倒くさい人材。しかも枝持ってくるから邪険にできない。

ディナーはストリングスホテル。
ホテルだから嫌な予感はしたが、時間逆算したら
部屋に連れ込まれる時間はないし大丈夫だと思った。こないだ拒否られたから嫌われないようにおとなしくするだろうし。普通ならね。

聞いてたデートの内容も明らかに私のご機嫌とりだった。私の好きなこと、喜びそうなことをズレてるけどNなりに考えた内容だった。

しかし約束の日が近づくほどに憂鬱だった。
Nはなんかエネルギー持っていかれる。
やんわり突き放しても伝わらないとこにイライラした。

当日嫌すぎてコロナと嘘をついてキャンセルしようかギリギリまで悩んだ。
しかしNが楽しみにしてるのはわかっていたし
あーもー仕方ない、行くか。と
急いで適当なTシャツにニットスカートを合わせて家を出た。この服装があとで仇となった。

栄に迎えにきてもらい、沈黙にならないようひたすら喋ってた。

会話に違和感を感じた。
Nは口説いてる女に普通そんな話しないよな、
という内容の話をしてくる。
ディーラーの女性客の下着がTバック疑惑とか、
風俗の話とか。嬢が引くってわからないんだろう。
私はNが恋愛経験も少なく遊び慣れてないと気づいていたから仕方ないなと納得した。

りんくうビーチを散策してから、
映えスポットのカキ氷に連れていかれた。
人気で待ち時間があったのでNの車の中で待つことに。Nは手の甲でさりげなく太ももや腕を触ってきた。痴漢スタイル。
触られないように手を握ったら手を繋がれてしまった。Nがモジモジしてたのでこれぐらいはいいかと思った。

カキ氷は美味しかった。ブロッコリーみたいな抹茶のカキ氷。各々写真を撮りまくった。
ブロッコリーにハイテンションになるおじさんとおばさん。
しかし私の頭の中は
部屋取っていたらどうやってうまく逃げようか
それでいっぱいだった。

Nは相手の喜びそうなことを調べて色々してあげることが好きな性格だと感じていた。
絶妙に的がズレてるけど、気を惹こうと一生懸命なところはいい人だと思う。
高いだけのギラついた店をチョイスしてくるおじさんや、やたら垢抜けてスマートなおじさんも疲れる。そういうのよりはNのが鼻につかない。
拘束時間が長いのは苦痛だった。

Nは頑張り方がズレてる。
頑張って店に通ってくれたほうがいいんだけどなあ、、、とこちらは思っているのに
Nはデートで一日どう楽しませて喜ばせるかを頑張ってくる。
ありがた迷惑でしかないが悪い人ではないので
一番扱いづらい客。疲れる。とにかく疲弊する。

夕方になり
ストリングスホテルのディナーに間に合うように
常滑から出発した。
また本当に部屋を用意してた。
こないだ拒否られたのマジか、と。
自重できないのかこいつは。
なんとかうまく逃げなきゃと頭をよりめぐらせた。


時間ないし部屋に行くことになっても大丈夫だろうとも思った。
荷物を置くために部屋に一瞬行き、
すぐにレストランへ。新しいし雰囲気もよくて美味しかった。私が喜んでる様を見てNは嬉しそうにしてた。今日は普通にデートして同伴だなと安心してた。

ディナーが終わり出勤まで私の計算より少し時間があった。
Nは部屋に戻ろうかと言ってきた。

最終行かざるえないだろうが、
となりに商業施設があるので出勤前に忘れたアイテムを買ってきますねと時間稼ぎした。
Nは部屋で待ってると言うので、
私は後で髪巻いたり身支度に使わせてもらいますねととぼけて返した。

20時半出勤なので店で着替えたりするから
20時すぎにはには出るとして30分切ってれば
セックスなんてできないだろうし、話したりとかで時間過ぎるから大丈夫だろうと19時45分ぐらいに部屋に向かった。

最悪、私が泣いたりすれば
Nは私に嫌われたくないだろうから嫌がることはしないだろうとたかを括っていた。

はっきり言ってNが私の単独の客なら
こんなに神経使って回避しない。
そのまま置いて逃げて、怒らせても二度と店に来てくれなくても構わない。
管理職であるNのメンツを潰すと
枝できてくれてる部下たちの嬢と店に迷惑かかるからNには神経使った。


しかし結局すべて無駄だった。

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