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価格決定権は、譲るべからず

この話は20年ほど前に、当時の上司から聞いて、なるほど〜と、ずっと記憶に残っている話です。

先日、顧問先の売上分析の打ち合わせの時に、同席されていたWEBストラテジストの方に「一つ聞きたいことがあるんですけど」と、呼び止められました。彼が聞いてきたのは、このこと。

家電業界は、あんなに凋落しているのに、自動車業界は、どうして強いままでいられるんですか?

それで、20年前に聞いて、ずっと記憶に残っている話をしたのです。なるほど〜と思った話はこれ↓↓↓。

家電メーカーは、家電量販店が「たくさん売るから、安価で卸して」と言って来たことを受けてしまったので、製品価格が値崩れを起こし、家電メーカーの経営体質も弱くなった。つまり価格決定権が家電量販店に移ってしまった。
一方で自動車は、メーカーが価格決定権を握り続けているので、価格が値崩れしない。だから、経営体質を維持・向上できている。

ストラテジストの方も私が当時 思ったように「なるほど〜」とおっしゃてました。あくまでも、上司の私見だと思いますし、経済学者のような方々からの視点では、もっと違う見解が聞けるかもしれません(調べようとは思わないけど)

さて、なぜ、このような話をブログにまとめたかというと、それだけ価格って大事なんだなと思うからです。価格そのものはもちろん大事ですが、その決定権を誰が持つかってのも大事。

このような話「たくさん売るから安く卸して」は、ビジネスの規模の大小に関わらず起こり得ることだとも思うからです。

たくさん売れるから・・・と、相手の言い分を聞こうとすると、将来 手痛い思いをするかもしれません。

最初は信頼できるあの人だけに・・と、したところで、人の口に戸は立てられないもの。私も俺も自分も・・となってしまえば、その先はわかりきっていますし、当然製品の値崩れも発生しかねない。
ついでに「どうしてあの人だけ優遇されるの?」的なめんどくさい人間関係にも発展しかねない。

自分の決めた価格は、安易に譲るべからずだと思います。


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