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COVID-19を受けて、"1年"と1週間かけて「未来の宿泊券」を買えるサービスをリリースしました。

リリース前の怒涛の1週間を終えて、
久々に落ち着いてnoteを書いています。

株式会社CHILLNN CTOの永田諒と申します。
CHILLNNは旅行者と施設をつなぐ、D2Cの宿泊予約プラットフォームです。

COVID-19の影響で、経済的打撃を受けているホテルを支援できる、
未来の宿泊券の販売プラットフォームを新規にリリースしました。

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1週間前、COVID-19の影響が日本でも猛威をふるい、観光産業をはじめとして、オフラインサービスの市場が急速にシュリンクする中で、新たな市場創出をしなくては日本の産業の大部分が死んでしまうと危機感を感じました。

自分は高校一年生のときに東日本大震災を経験しました。当時自分の財布の中に入っていた全財産、1300円程度の募金は、自分の無力さを実感するには十分すぎる原体験でした。

今の僕には、自分の20代の全てを捧げるつもりで作り上げてきた予約サービス「CHILLNN」があります。本当に寝ても覚めても、このシステムのことだけを考え続けてきたので、このシステムが世界で一番美しい設計の予約サービスだと確信しています。

僕はこのシステムを使って、自分ができることを死ぬ気でやっていきます。

なぜできるのか

CHILLNNはD2Cプラットフォームです。

いままでの宿泊系WEBサービスは、ざっくりいえばプラットフォームの指標でソートされた宿泊施設と旅行者をマッチングさせ、その手数料をもらうものでした。

ではCHILLNNは何が違うのでしょうか。
システムの設計をするにあたり、最も意識したことは、
「何もつくらないこと」でした。
どういうことか?

最初に龍崎翔子から、WEBサービスを作りたいという相談をうけたときの悩みは「既存の自社予約エンジンがダサい」でした。しかし、考え続けるうちに、それとは別に本質的な課題があると気付きました。

売り方や、売り物、そして価値は時勢とともに変わる。
宿泊業界でも、きっと今の僕の頭には浮かばないようなニーズがどこかで生まれて、それが一般的になっていく。しかし、アイデアの実現のためには車輪の再発明を行い、困難で高コストな法人営業をまたしなくてはならない。

ここまでネットが発達し、EC領域におけるD2Cはコモディティ化したのに、宿泊業界はまだ大きな既得権益に囚われており、新規参入が非常に困難になっている。

僕らが作っているのは、
「宿泊業界を含めた、
サービス業のクリエイティブコストを下げ、
イノベーションのハードルを下げるプラットフォーム」
です。

つまり、変化に対応して、新たなリソース定義が容易で、その依存関係を既存のサービス提供フローの中に容易に組み込むことができ、またその販売経路を自由にカスタマイズができる。そしてそれらの機能がサードパーティーに対して公開されている、そんなプラットフォームです。

僕ら以外の誰もが、作りたいものを作れる。
これが、何もつくらないこと」の意味です。

これからどうするのか

さて、COVID-19の話に戻ります。
上記の前提に立てば、CHILLNNを利用した新規サービスの開発は容易であるはずです。ならば、COVID-19によってここまで時勢が変化した今、この状況に対応できるサービスが出せなければ嘘になります。
そう考えて、実際に1からサービスを設計し、リーガルチェックなどを含めて1週間で今回のリリースに至りました。

1年がかりの仮説検証が成功したと言えるかなと、胸を撫で下ろしています。

今後僕らCHILLNNは、市場の状況と実装工数を勘案し、
今回の経済危機を以下の流れで回避していきたいと考えています。

1. 既存の宿泊施設の延命を可能にするサービス
2. 宿泊施設の継続を可能にするサービス
3. 宿泊施設をハブにした新規需要を創出するサービス

今回リリースした、ホテルの前売りサービスは、
このうちの1にあたり、インターン生のたつやと2人で実装しました。

開発秘話はこちら、

このサービスでは未来に残したいホテルの「未来の宿泊券」を購入することができます。

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購入した宿泊券は、利用可能期間になったらCHILLNNの予約でコードを入力することで宿泊時に利用することができます。

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また宿泊での利用が困難な方、CHILLNNでの予約を行っていない施設でも、直接ホテルに問い合わせることで代替サービスを受けられる可能性があります。詳しくは各ホテルのチケット詳細をご確認ください。

これ以降も、自分がリリースを出すかはわからないですが、サービスをリリースしていきます。今欲しいものを、最高鮮度で市場に届けます。
ご賛同いただける施設様、どうか下記リンクからシステム登録申請をお願いします。皆様のご協力が必要です。全ての機能を基本的に無料でご利用できます。(一部運営資金用の料金をいただいております。しかしどこよりも安いはずです。)

可用性を実現するため、少し既存のOTAや予約エンジンとは料金の設定方法など異なる部分がございます。なので慣れるまでは少し大変かもしれないです。しかし慣れれば、よりシンプルに、自由に、したいことを実現できるはずです。

一生懸命頑張りますので、
どうか、「何もないこと」その価値が、
宿泊施設関係者様につたわりますように。

最後に、お気づきの通りかと思いますが、開発人材が本当にたりていません。今は僕とたつや(https://twitter.com/fujitatsu49)のたった二人しかいないですが、世界で1番イケてるチーム/サービスの一つだと思っています。
しばらく激務になるかと思いますが、エンジニアの方を募集しております。

システムは、serverless frameworkを用いてすべてサーバーレスで構築しております。使用言語はフロント、サーバー共にTypeScript。BFF構成を利用しており、NUXTをCloudFrontとAPI Gatewayを介してAWS Lambdaにホスティングしています。WEB APIはGraphql(AppSync)を採用しており、DBはDynamoDBを利用しています。

自分とメンバーのTwitterを貼っておきますので、共感いただける方はDMいただけましたら幸いです。何卒よろしくお願いいたします。自分がやや忘れっぽいので、反応がない場合や確実にレスが欲しい場合は相棒のたつやに連絡いただけると幸いです。

それでは、みなさんがんばっていきましょう!!!

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