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【コラム】「便利屋」としての役割

 ご存知のとおり、私もすっかり虜になった「ユニバーサルキャンプin八丈島」は、運営する『NPO法人ユニバーサルイベント協会』のスタッフを含めた全員が、参加費を払って参加しています(スタッフのほとんどは別に“本業”があり、まさに自身のライフワークとして自主的に関わっているため)。ですから、スタッフといっても当日を迎えてしまえばそれはもう、対等な参加者なのです。当然、(キャンプの進行をしながらも)それぞれが班のメンバーとして10班のいずれかに属します。
 そこには「支援者」や「サポーター」という垣根はなく、1人ひとりが対等な”参加者”として扱われ、全員に役割があることが特長です。例えば初日の夕食作りでは、包丁さばきが上手い人は野菜を切る、力が強く熱さが平気な人はかまど担当、といった具合に各自ができることで貢献し、喝采を浴びる。そんな光景がキャンプ場のあちこちで見られます。
 
 そしてこのキャンプ、2泊3日でありながら実は、(前後合わせて)1週間ほどの長丁場だということを忘れてはいけません。テント設営の担当スタッフなどは早い人で2、3日前から現地に赴き、準備を始めます。そして、プログラム終了後も現地に残って諸々の片付けを終えてから戻るスタッフもいます。そんな苦労を皆が知っているから、片付けは一般参加者も一緒になって行う。これもまた、当たり前の光景です。
 それでも、東京から八丈島へは飛行機が1日3便(羽田空港~八丈島空港/約1時間)、船が1日1便(竹芝桟橋ターミナル~底土港/約11時間)と限られていますから、全員が手伝えるわけではありません。本プログラム終了後、遠方に帰る参加者を見送った後、有志で撤収作業の開始です。

 毎年新しいことへのチャレンジを公言している私も、この年(2017年)初めてキャンプの「舞台裏」に参加し、最初は役割を模索しながら視覚障害の方たちと一緒にコップを洗ったりしていました(見えない方たちに、ビニールプールに投げ込まれるコップの数や位置などを伝えるのが役割でした)。ところが、いよいよ撤収もクライマックスに差し掛かったところで、収納されたテントの運搬要員としてお呼びが掛かりました。もちろん、電動車椅子の馬力を期待してのことです。
 そんなこともあろうかと、あらかじめ自分の荷物はすべて取り外し、車椅子の後ろをガラガラに空けておいた私。まさに予想通りの展開です。「便利屋」としての腕の見せ所、すぐに「はいっ!」と呼応して駆けつけたものの、違和感とともに「これは…!」と思いました。
 皆、電動車椅子の後ろには躊躇なくテントを積み込むのですが、同じく空いているはずの私の膝の上には、一向にテントを乗せようとしません。そこで私はニヤッと笑って「車椅子ユーザーには重い物を持たせてはいけないと思ってません?」と、一言添えました。

「テントバックの持ち手を両腕に通して・・・。できた!私は『ウンパンマン』ですから!」

 一同驚嘆、そして爆笑!こうして、たちまち人気者になりましたとさ(笑)


みんなでコップを洗う図

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